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ポーランド選手権 5日目(最終日)

競技最終日、Unknownを飛んで決着ですが、、、
なんと雨!!
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朝のブリーフィングで早々に競技中止
KnownとFreeのみの競技会となりました。

競技自体はKnownとFreeそれぞれの成績のみの表彰で、総合での表彰は無し
残念ながら表彰台とトロフィーはお預けです。
この総合順位につけてUnknownで勝負出来ないのは悔しいです!!
順位を落とすことになってもいいからUnknownを飛びたかった、、、

まぁ、幻の3位となってしまいましたが、参戦2年目でこのポジションなら良しとしましょう
本番の世界選手権前にSolo FOXで実戦経験が詰めたのが最大の成果です。

2位はインストラクターのトメックが入り1位は地元のチェンストホヴァのパイロット
インストラクター トメックへの挑戦は世界選手権で再勝負です(笑)

表彰式を終えた後に今後のスケジュールを調整
僕の固定されているスケジュールは7月2日早朝にワルシャワを発つ事だけ
土~月までは予定なし
マクラさんから提示されたオプションは2つ
①ポズナンに戻って月曜までトレーニング
②クラクフのエアショーに一緒に行ってエアショーにクルーとして参加

もちろんトレーニングを希望したのですが、残念ながらポズナンの天候がイマイチ
戻ったところで飛べる確率はかなり低いとの事
飛べないなら戻ってもしょうがないので、クラクフのエアショー参加に決定

チェンストホヴァからクラクフのエアショー会場までの移動はSolo FOXはエクストラに曳かれてフェリーフライト
クルーとして参加するトメックと僕は空のSolo FOXのトレーラーを曳いて車で移動
ココからはヒュンダイのIX35に車を変更
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2LターボディーゼルのSUVです。
ヒュンダイとかキア等の韓国メーカーの車は日本ではほとんど触れる事はありませんが、
欧州ではメジャーな存在
実際に運転してみると、、、意外なほど出来が良い、、、
最近の日本車に似た演出過多な作りで、”パワー感”を演出するために電子制御スロットルのスロットル線形は
非リニア特性
ちょんと踏むとドバッとパワーが出ます(笑)
足回りはダンパーの伸び側を強めて、乗り心地はブッシュの硬度を下げてコンプライアンスで逃がす。
ロールスピードが遅く腰高感は少ないのですが、路面が悪くなると位置決めが甘くブルブル感が出ます

まぁ、、、いくらでも文句は付けられますが、価格と性能を見れば売れているのは理解できますね、、、

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夕方にエクストラに曳かれたSolo FOX見送り、陸送開始
クラクフまでは1時間半程の旅

明日からクラクフのエアショー参加です♪


ポーランド選手権 4日目

ついに天候回復!!
2日ぶりに天候回復 遅れているスケジュールを取り戻すべく早い時間から競技開始
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初日のKnownの残り組7人が飛んで、すぐに続けてFreeの競技開始のスケジュール

ポズナンチームの残りは
マクダとカーシャ、二人ともかなり上手なので非常に気になります。

「現場取締役 番長」マグダがSWIFTで飛びます。

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完全に競技モード入ってます。

Known残り組のフライトは見ないでFreeのイメージトレーニングをひたすら繰り返す
去年はループ飛び忘れる単純ミスで勝負権を失ったので、今年は慎重に飛んで、順位をキープしてUnknownに
勝負を持ち込みを狙います。
Freeの搭乗順番は3番目またもや早めの搭乗順
空には積雲が浮かびしかも順調に成長しているので、時間が経つほど雲が大きくなり飛びにくくなりそうだし、最悪競技中止もあり得るので
早い搭乗順はラッキーかもしれません

いよいよFree競技が開始され、すぐに搭乗順が回ってくるので機体を引き出して離陸準備
2機の曳航機で曳いているので直ぐに1番目の演技が終わる頃には離陸です。
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2番目はトメックなので離陸前に挨拶に

弄られ役なので、もちろんイタズラの対象
5点ハーネスを締める手伝いをして、力いっぱい締め上げる
シーケンスカードを上下逆に入れ替える。。。

僕も早々とSoloFOXに乗り込みコクピットでイメージトレーニングをしているうちに
離陸の順番が回ってくる
曳航中にBOXを確認して目印となるランドマークを再認識
1300mから競技開始

テールスライドでミスを避けるために垂直が甘くなり少々スコアを落とす。
大きなミスも無く順調にフィギュアを飛べましたが、順位キープが頭にチラつき攻めきれない、、、
もう少し攻めても良かったかなぁ、、、なんて思いながらの着陸

どうも天候が優れないので気温が上がらない、
長袖着てても肌寒い程、、、
ポリーナちゃんが寒いって言い出すのでとりあえず着せときました
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REDFOX 新メンバー!?

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後半に搭乗予定の、マクダ、カーシャ、ポリーナがなにやら作戦会議中
Freeで一気にポジションUPを狙ってます。

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カーシャがFreeを飛ぶ準備を始めました。
”お嬢様”が猛禽類に変わっていきます。

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着陸後にお迎えに行ったらニコニコで上機嫌
かなり感触が良かったみたいです。
地上から見ていてもダイナミックに飛んでましたからねぇ、、
かなりの高得点でしょう!!

ポリーナの離陸準備をお手伝い
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カーシャは担任の先生ですから(笑)

この日は全員がFreeを消化して、明日の最終日にUnknownで決着となりました。
フライト後に順位発表をみると

ようやく終わったKnownは
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僕は76.49%で5位
トメックは2位で好調な滑り出し
マクダが4位に入っています!! やっぱり強い、、、

Freeは6位
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やはり攻め切れなった、、75.95%で6位
トメックは固く3位に入り
カーシャが4位 確かにダイナミックに綺麗に飛んでましたから

総合成績は
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なんと76.20%で3位!!
両科目を安定して飛べたのが良い結果に結びついています。
最終日のUnknownをまとめれば表彰台を十分狙えるポジションです!!
TOPまでおよそ4%
一気におもしろくなってきました!!

夕方に滑走路横でのBBQのお誘いを受けて、もちろん参加
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ギターを弾き、炎で炙ったソーセージをビールで流し込む

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お互いのフライト内容や失敗談で爆笑
いやぁ~ 美味かったっ♪


ポーランド選手権 3日目

今日も天候不良、、、飛べない日々が続きます。
朝のブリーフィングでスタンバイが決定

ブリーフィング解散後、プラプラしていてもしょうがないので
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アクロのシーケンスを描くソフト”OpenAero“の使い方勉強会

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担任の先生はカーシャ先生、

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クラスメイトはポリーナちゃん、、、
うーん、、、集中出来ないって(笑)

午後からは旧市街に出かけてカフェでうだうだ、、、

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飛べない日のアクロパイロットって時間を持て余しますねぇ~


ポーランド選手権 2日目

朝起きて窓の外を見ると、、、空は雲に覆われて真っ白
ポズナンでの灼熱の日々から、一気に気温が下がり15℃程度の冷たい雨
ブリーフィングで天候確認しても前線が接近していて天候回復は難しそう
今日は競技中止の線が濃厚に、、、

朝のブリーフィングでスタンバイが決定した後にUnknownの希望フィギュアの発表

Unknownとは、、、競技24時間前に発表される「未知(unknown)のシーケンス」で
各クラブ(国)から1~2個任意で希望するフィギュア(ループ、ロールなどの科目)を提出して
オフィシャルによりシーケンスが組立てられて発表されます。

このunknownで複座FOXは苦しい戦いを強いられます。
なにせ単座機より重く、固定脚で空気抵抗が大きいのでエネルギーロスも大きく
単座機でらくらく飛べるシーケンスも複座FOXだとかなり厳しくなります。

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で、、、出そろったフィギュアがこれ、、、
記号ばかりですが、アレスティカタログで定められている曲技飛行の科目を表す記号で
大体、線の形に添って飛ばします。
これが数時間後にはシーケンスになって発表されます。

ちなみに僕が提出したフィギュアはこれ
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水平飛行から45度の角度で上昇、そののちにそのまま機首を垂直降下まで下げて
1/4ロールの後に引き起こし
90度軸が変わって科目が終了します。
そんなに難しくはないけど、Gが±に振れるのでちょっと嫌な科目
45度上昇で速度を抜きすぎると降下へのループが綺麗に描けずに失速状態に入ってラインが折れます。
失敗するとラインの折れがジャッジに見えちゃうので
操縦桿を押し込んで確実にアウトサイドループに入れる事が重要です

ブリーフィングの後とりあえず朝食を済ませて、部屋で昨日飛んだKnownのオンボード映像を見直していると、
なんとなくSoloFOXが気になって、用も無いのに格納庫へ

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特に汚れてはいないけどウエスで翼をやキャノピーを磨いたり、コクピットに掃除機を掛けていると
、、、なんとなく、、、VHF無線機のスイッチに手が伸びる
”ぱちっ”っとスイッチを入れて液晶画面をみて周波数と電圧を確認、、、出来ない!!
液晶画面は何も反応せず、無線も沈黙

あ、、、バッテリー空っぽ。

昨日、機体格納を他のパイロットに任せて最終確認しなかったのが悪かった。
無線機のスイッチ入れっぱなしで一晩放置されてたらしいです。

慌てて機体からバッテリーを外して充電開始

SoloFOXが僕を呼んだのかなぁ、、、
過去何回かあったんですよ、
乗り物が意思を持つかのように振る舞ったり呼んだりして助けられることが

助かったぁ、、、競技日だったら一悶着でした。

結局、午後のブリーフィングで競技中止が決定
生殺しな緊張感が解けて気分が軽くなる
昨日までの中間順位発表では78%で暫定3位
残る7人が飛んでどこまで粘れるか!?
強敵のマクダとカーシャが控えているのでかなり厳しい状況ですが、次のFreeで5位以内に残ればUnknownに勝負を持ち込めます
まだKnownを飛んでいないパイロットには悪いけど、終わった側は気楽です

さて、飛べないならば開き直って観光です!!
みんなでヤスナグラ修道院に行くことに。
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車で旧市街に繰り出して、街を歩き、カフェでコーヒーとスイーツを楽しみながら大聖堂へ

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ヤスナグラ修道院は14世紀からあるポーランド最大の修道院でカトリックの総本山です。
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「黒いマドンナ」というマリアのイコンが強い信仰の対象になっています。
この「黒いマドンナ」にまつわる奇跡があります。
1655年にスエーデンが攻めて来た時にワルシャワからクラコフまで占領されて行く中でチェンストホーヴァだけは最後まで屈しなかった。
それは「黒いマドンナ」の御蔭だというものでした。

荘厳な只ならぬ雰囲気に包まれたまさに「聖地」そのもの、、、
中はバロック様式の非常に手が込んだ美術品のような仕上がり
讃美歌が聞こえてきて、とてもシャッターを切れるような雰囲気じゃありません、、、
もう、声が出ないくらい感動しました、、、
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ポーランド選手権 1日目

夜が明けて、いよいよポーランド選手権が始まりました。
今年の選手権はポーランド各地から選手が集まり、参加17名、昨年度の2倍以上のエントリーです。
ところが、、、ここにきて天候が悪化 雲が低く競技に必要な高度まで昇れません
朝のブリーフィングで天候回復までスタンバイの指示

この時間は助かりました。
今朝到着したSoloFOXを組み立てて各部を点検
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本音はこの時間で慣熟フライトしたけど、競技が始まっているので練習できません。
ポズナンで撮影した動画を見ながらイメージトレーニング程度しかできません

まぁ、いまさら1~2回練習してもさして変わりませんって。。。

午後になってくると次第に天候が変化
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雲底高度が上がり雲の隙間が広がってきて、競技開始
とは言っても、、、視程は悪いしタイミングが悪いと雲がBOX(競技空域)の中に流れてきます
僕の搭乗順は4番目
天候だけは運任せ、、、

先の4人が終わり、いよいよ僕の番
曳航機に曳かれて1300m上空へ昇って競技開始

前半のスピン テールスライド ハンプティバンプ ハンマーヘッド チャイニーズループは上出来
チャイニーズループから5/8ループでポジションが悪い事に気が付きミス
背面で45度の角度で降下するところが角度が浅くなり十分に加速できず、
230~250km/hまで加速する予定が200km/hで背面飛行に入ってしまう。
背面旋回中に加速させてリカバリーするも
次の2/4ロール(90°毎に止める4ポイントロールで背面から戻る)もキレが甘い
大崩れはなかったけど、後半の崩れとOut of BOX(空域逸脱)をどこまで誤魔化せたか、、、

僕のフライトが終わり他の選手のフライトが進むにつれ次第に天候が悪化
10人を消化したところで、またもや競技中断
速めの搭乗順でラッキーでした!!

フライトが終われば宿舎に帰ってシャワーを浴びてノンビリ明日の作戦を考えるかと思いきや、、、
やっぱりお約束のビールのお誘い
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みんなで部屋に集まってソーセージやハム&チーズを持ち寄りライトビアーで乾杯!!
ちょっとした宴会になってるのは気のせいです(笑)
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