日本での最後の練習!!

今日は日本での最後の練習日
最後のフライトから3週間も空いてしまっているので技量の低下が気になります。

曲技飛行は本当に難しい、、、 飛べば飛ぶほど難しさを感じます

習い始めの最初の10回までは、「機体が自分の神経に直接つながっているんじゃないか?」って 感じるほど俊敏にかつ素直に動き、
これ以上は無いと思うほどの一体感を感じます。

もうね、後席の教官の言うことが全部出来ちゃうって思い込むほどです(笑)

まぁ、そんな蜜月の日々もスグに薄れ消え去り、気がついたら全く思ったように飛ばない、、、
ロールの軸は曲がり、ロールしながら旋回しちゃうし、基礎のループすら変な形

何事も「初回限定サービス期間」は短いんですね、、、

1回のフライトでの練習時間はわずかに3分ほど、
100回飛んでもでも、5時間分ですよ!!
もちろん技量としては固まっていないので、技量のブレも激しく上手くなっているのかが感じにくい、
おまけに忘れて下手になるスピードは実に早いんですよね(涙)

とにかく上達の実感が無くても、がんばって飛び続けて少しずつ伸ばしていくしかありません

p1

日本での最後の練習は4回のフライトを実施、
最初は苦手な背面、背面旋回、ロール、ローリングサークルを飛ぶ

背面はほぼ安定してきたので、よっぽどの事が無ければとっ散らからない程度には仕上がってきたので大丈夫

背面旋回は,旋回に入るためにバンクを取るときは、エルロンの舵角いっぱいにに使ってクイックに入れるけど
旋回から出るためにバンクを起こすときは、キレが無い、、、
背面でのヘディング認識が甘いので入力タイミングに自信が無いのが原因

アクロ科目としての旋回はアクロバティックターンと呼ばれる旋回方法で、通常の飛行機やグライダーが旋回するときのロールとヨーのバランスを保った穏やかな旋回とは異なり、
エルロンを一気に舵角一杯まで入力して最大ロール率で60度バンクを確立してからエレベーターUP入力で旋回させる科目です
エアショーなんかでよく見るパキッ!!と曲がるアレです。

旋回中のバンク角の保持は安定してきました、バンク角が少し浅くなる傾向は変わりなし
まだビビッているんだと思います、、、orz

懸念のロール攻略は今までイロイロな入力を試してきて、ジャッジから見て一番怪しくない見え方の方法に決定
ロールの悪い癖は、なぜかピッチ方向の変移が大きくバレル気味(ロールにループの要素が入る)になってしまう事
原因はロール中のエレベーターポジションって事がはっきりしましたが、満足できる仕上がりには程遠い、、、

ローリングサークル(エルロンロールしながら90度旋回)は、機内から見ればそんなに悪くなさそうだけど、ジャッジの目から見ると
前半の1/2ロールしながら0度~45度旋回のバランスは良いけど、後半の背面から1/2ロールと45度~90度旋回のバランスが悪い
後半は旋回率が高くて先に90度旋回が終わってしまい、直線飛行しながら残りのロールを回っている
原因は背面旋回要素の部分でエレベーターを押し過ぎ、

苦手科目の練習2回の後に、2012年のKnownを飛ぶ
8320608_1294938443_103large

しばらくシーケンスを離れて基礎練習に取り組んでいたので、数回のイメージトレーニングでシーケンスを確認
Down Line Roll(垂直降下中の90度ロールでの向き変え)で方向を間違えそう、、、
このシーケンスは覚え易いパターンで全て風上に回ればOK
向きを間違えればどんなに正確に飛んでも”0点”ですから、基本的な部分だけど要注意

前半は練習回数が多いだけにリズム良く順調に進む、
フィギュア の1/2ロールと1/4ロールx2で15度ほど軸がズレる、
この軸ズレで精神的に崩れて次のフィギュア キューバン8を忘れて、インメルマンターンを飛ぶ
これで最後の2つは”0点”、、、orz

本番だったら終わってます、、、

しかもインメルマンターンの引き起こしで5.5Gも掛けてエネルギーを無駄にしている
p2
無駄な揚力は無駄な抗力(空気抵抗)です、、、

気を取り直して最後のフライト
前回の失敗から、シーケンス中にも出来る限りシーケンスカードを確認するようにする
まだ姿勢制御に手一杯でシーケンスカードを見るタイミングが難しい、、、
最後のフライトはシーケンスを最後まで飛び切り、1200mから曲技開始で400mで終了 100m近く高度が余る
フィギュア中でのエネルギーロスが減って高度が余るのは良い傾向です。

このフライトで渡航前の日本での最後の練習が終わりました。
時間と予算を出来る限り詰め込んできたので、”ヤリ切った感”はありますが、
技量的にはまだまだ練習したいです。

”技量的に完成した”なんて思った時点で選手としては”終わり”ですよね


Guinand 耐Gテスト

日本での最後のトレーニングを使って、Guinand S-90スペシャルモデルの最初の耐Gテストを行いました
テスト前の1G環境での日常使用での誤差を計測の後に、トレーニングフライトでGを掛け、
12時間後にもう一度誤差を測り変化を比べます
p1
最初にこの時計の持つ誤差を測定すると
24時間毎にゼンマイを全巻きして+12秒の誤差 5日 120時間毎に1分進みます。
12時間で+6秒の誤差を持ちます

日曜日の0800に時報との誤差を比べると 
時報+32秒

4回のトレーニングを実施、
このときのピークGは+5.5G インメルマンで不要なGを掛けてエネルギーロスを招いたようです。
p2
トレーニング終了後、機体を分解してトレーラーに格納
航空日誌とフライトログの整理をしたあたりで2000
時報との誤差を確認すると
時報+38秒

12時間で+6秒は変わらず。

5Gx4回程度じゃビクともしないって事ですね、
初回の耐Gテストはまったく問題無し、
来週からポーランドに一緒に渡り、トレーニングと競技会を通じて2週間の連続テストに入ります。
ギナーンのムーブメントの精度はGに影響されるかがテストを通じて明確になります。