プリウスにスポーツ性を求めるのは酷なのか?

先日の箱根ドライブに使ったのは2代目プリウス
NHW20型ってヤツです
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パワーユニットはTHS-II (Toyota Hybrid
System II) 、
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1NZ-FXE (77PS)/5,000rpm+50kw(68PS)モーター
 10・15モード燃費は35.5km/L
電池はニッケル・水素充電池

システム合計出力はエンジン77PS+モーター68PSで145PSで、1.5L級のガソリンNAエンジンですが

特筆すべきはシステム合計トルク
エンジンは115Nm(11.7kgm)/4,200rpmでしょぼいですがモーターは40.8kgm
システム合計トルクはエンジン11.7kgm+モーター40.8kgfmで52.5kgm、
5L級のガソリンNAエンジンに相当します。

って派手なトルクが目を引きますが、
乗ってみると至って平和
感覚的な動力性能は1300kg位の車体に2L位のエンジンが入った
ふつーにトコトコ走る街乗り乗用車です、、、、
トルク52.5kgmはどこに行っちゃったんだ??(笑)

ハイブリットを感じるのは、「交差点を曲がった後の何気ない加速」な状況で
小排気量車両の「がー!」ってエンジンが吠えちゃう場面で、車両重量がふっ、、、と消えるようなモーター独特の加速感

エンジンノイズや振動は「4気筒丸出し」ですが、
モーターアシストでエンジンが頑張らないで静かにしているので思いの他静かです。

乗ってみて最初にびっくりしたのは、シャシー性能

うーん、、、
ダメだとは聞いていたけどココまでとは、、、

タイヤノイズが車内にダダ流れ、
ちょっとアスファルトが荒れているだけで
「ずごーーーーっ」って車内に響く

「タイヤ減ってるでしょ?コレ」ってレベルのノイズで、一度車を止めて改めてタイヤ見たらド新品のエコタイヤ

まぁ、、、
タイヤも転がり抵抗特化だからこんなもんなのかな
パワーユニットが静かな分だけロードノイズが気になります、
モーター車のジレンマですね

サスペンションストロークは最近の車らしくかなり短い感触 
フロントは長めのバンプラバーに当ててストローク規制して姿勢変化を止めるタイプで
ノーマルサスペンションでも路面不整を越えるとヒョコヒョコと上屋を揺さぶります。
ローダウンスプリング組んだら完全に終わるな
この脚は、、、、

その他の
パワーステアリングの感触、
スロットルペダル(パワーペダル)
ブレーキの回生感覚
表情もなく操作を実行するだけの「家電製品」感覚です.
オーナーの女の子の感想も
「車ってより(遊園地の)ゴーカート」でしたから、、、

とりあえず、大幅に弄らずに消耗品交換レベルで改善効果が大きそうなのは、

タイヤ交換ですね

ハイブリットシステムで十分燃費は良いので、タイヤで少しは走行安定性に振ってもバチは当たらないでしょ
ノーマルサイズの185/65R15
もしくはチョイ太めの195/65R15だと

MICHELIN ENERGY SAVER+ 185/65R15 88H
MICHELIN PRIMACY LC 195/65R15 91S

エコタイヤの硬いフィーリングを避けるなら、「MICHELIN PRIMACY LC 195/65R15 91S」かな

僅かな燃費を引き換えにエコタイヤの「ゴロゴロ、ザラザラ、ガタガタ感」が和らげばそんなに悪くはないトレードオフ
普通に走らせて実走燃費25km/L以上走るから上等です
これ以上の燃費狙って我慢する必要は無いなぁ
そこまでエコロジーしたいなら車なんて乗らないでバス&電車で移動すれば良いんです。(笑)

実際に走らせてみると
スロットル(パワー)の開度マップセッティングなのか、低NHV性能に僕の心が折れたのか
80km/h位までは”すーっと”加速するけどそれ以上はもうお腹いっぱい、
全く飛ばす気になりません、、、
ってか法定速度程度が丁度いい車

こんな運転感覚で「燃費メーター」なんて気にしちゃったら完全に「プリウスに操られます」

燃費を伸ばす為に「制限速度を守っているから文句ないだろ!」って
実勢速度を無視した緩加速とスロットル低開度での緩減速を繰り返す迷惑な「プリウス乗り」を始めますね(笑)

実際に乗ってすぐに感じたのは、、、
「周りの車に嫌われてる、、、orz」

特に大型トラックやちょっと速い車のドライバーは確実に自分の前にプリウスを入れるのを嫌っています。
箱根なんて走っていると、そんなに遅くなくても直線は後ろにベタ着けされて煽られまくる(笑)

確かに僕もBMW乗ってるときはプリウスの後ろは嫌だもんなぁ、、、

箱根の山道に入ると、、、
上りは電池が残っている間は結構上りますが
電池が切れたらどーにもならない

モーターアシストが無くなってしまえばトルク11.7kgfの重くて非力なセダン
エンジン唸りっぱなし
ひたすら我慢のドライブが続きます。

サスペンションの味付けはフロントのロール剛性が低く旋回姿勢はフロントの外側が沈みっぱなしで
タイヤのキャパシティも少ないので追い舵がほとんど効かない感触

しかも少しでも入力が大きいとグニャリと横にズレるような感覚
このサスペンションの位置決めが甘い(ってより完全に動いちゃってる)のは酷すぎる
色んな所が動いちゃってドコが駄目なのか解らない(笑)

サスペンション周りのイラストを見てアヤシイ場所を探すと
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フロントはサスペンションメンバーはリジットマウントだから
動いちゃってるのはサスペンションアームの前側ブッシュかな、、、

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リアはトーションビームの前側ブッシュですね

普通に走っていても不安を感じるレベルで
ピシッと真っ直ぐ走らない要因になってますね

「やっぱり全く駄目なのか?プリウスは楽しめないのか?」って、、、

意外と楽しめそうなポイントもあります。

プリウスのパワーユニットの特徴は加減速のある状況でのモーターアシストと回生ブレーキによるエネルギー循環
加速減速が無い乗り方はエネルギー回生が出来ないので電池切れたらデメリットしか残りません

だから、エネルギー出しっぱなしの山登りとか高速道路なんかは全くの苦手で
山の下りも回生ブレーキで電池の充電が済んでしまえば単なる重い車
つまりプリウスのユニットはStop & Goを前提条件とした”街乗り特化型HV”なんです。 

この街乗り特化HVがアップダウンが混じる峠の稜線だと意外と活きてきて
結構、伊豆スカイラインとか相性いいです。

運転を楽しむって視点から見ると、一番のメリットは「モーターアシストのトルクは気持ちいい!」です
僕が電気自動車が好きな一番の理由は、モータートルク感
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「ヤマハの電動パッソル」とか
「中華製”ヒネると走っちゃう”インチキ電動自転車」等の軽量2輪に乗ると、モータートルクの気持ち良さを特に感じます

減速から初期旋回を済ませてパワーを掛けた瞬間にエンジンとは比べ物にならない滑らかなトルクが瞬間的に立ち上がる
しかもコントローラブル!!

この感覚だけはエンジンには再現できません
大排気量、マルチシリンダーでも無理じゃないかな?

こうなると惜しいのが脚のセッティング
ストロークを残してフロントの固有振動数を高めてあげれば「フロント沈みっぱなしアンダー」は改善されるし
サスペンション取り付け剛性を高めれば気持ち悪いグニャグニャした動きも少しは抑えられる
エコタイヤをやめて「コンフォートちょっとだけスポーツ寄り」タイヤを組み合わせれば車重に対するタイヤのキャパシティも余裕が出来る

絶対的な速さは無理だけど、モーターを楽しめそうな感触はありますね

このくらいの変更で十分、
ってか、、これ以上お金掛けちゃダメな車(笑)
プリウスを弄っちゃう人の気持ちがチョットわかりました(笑)

こうなると、駆動系からエンジンを完全に切り離した”シリーズハイブリット”の NOTE E-Powerが気になる
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あの小さな車体に260Nmのモータートルクは楽しそう

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しかも、エンジンは発電だけなのでプリウスのように電池残量に運転性が影響されない

電気自動車のトップパフォーマー テスラモデルSやテスラロードスターはすごいけど、、、
さすがにお値段がねぇ(笑)

VWがヤッっちゃって 欧州が一気にディーゼルから電気に向いたので良い傾向にはありますが
バッテリーのエネルギー密度向上と量産効果による価格低減はもう少し時間が掛りそうなので
今現在、モータートルクを一番気楽に楽しめるのはE-Powerですね
山に持ってきたら結構面白そうです

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