RC独自のデフギア「ボールデフ」
作動原理が解らない謎の部品でした
使う前にスッキリしたいので
「何でコレでLSD(差動制限デフ)なのか?」
って部品を延々と眺めて作動原理がわかりました
構造はシンプルで
ファイナルドライブギアに小穴が貫通していて
そこに小さなベアリングを入れて
左右のプレッシャープレートで挟み込んでいるだけ
小さなベアリングの玉がデフピニオンで
プレッシャープレートがサイドフランジギアって事です
LSD効果を生み出す原理は
ファイナルギアに保持されたベアリングの玉は左右のプレシャープレートに挟み込まれているから
左右の回転差はプレッシャープレートに挟まれたベアリングの玉が自転することで差動して通常のオープンデフとして機能しますが
ファイナルドライブギアが回転し小穴に保持されたベアリングの玉に公転方向で駆動トルクが掛かることで
ベアリングの玉はファイルドライブギア小穴の壁面に押されて自転方向の回転にブレーキが掛かり差動制限力が発生します
さらにベアリングの玉とプレッシャープレートに塗布するグリスの粘度が加わった総量がボールデフの差動制限力になります
コレが実車の機械式LSDのロック率(TBR)になるってことですね!
駆動トルクが大きいほどベアリングの玉がファイルドライブギアの側壁に押し付けられる力が大きくなるので
「トルク感応式の2WayLSD」って事になります
最終的なロック率はグリス粘度で調整するって事になりますね~
もう一つの調整方法が
プレッシャープレートの締め込み部分にスプリングが挟まれていて
締め込むことでプレッシャープレートの圧着力調整ができるので
プリロードを掛けるほどベアリングの玉が左右プレッシャープレートに圧着して転がり抵抗が増えるので
駆動力ゼロでの差動制限力が発生
これが実車の「LSDイニシャルトルク」って事になりますね
グリス粘度とプレッシャープレートのプリロード調整でロック率とイニシャルトルクを好みに調整できますね
「ロック率調整」のポイントとなるボールデフグリスは
潤滑しつつプレッシャープレートとリングギアの小穴での摩擦が必要だから
実車のLSD用のデフオイルやATFみたいに摩擦調整材が含まれているかも?
シンプルだけど結構すごいぞ!!
最初に考え出した人は偉大です
コレでスッキリしたぁ~
この構造で駆動力伝達が出来るのは
車両寸法は1/10だけど
質量は1/1000のRCならではだなぁ
実車じゃ絶対に滑りまくるよ(笑)
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