E36 325i Cabrioletは純正でMテクニック(今はMスポーツって呼ばれてます)スポーツサスペンションが装着され
M3はもちろん専用設計のサスペンションです。
この2台の車高はほとんど同じ
まぁ Mテクニック(Mスポーツ)のサスペンションは同じ家系で、似たような考え方で作られますから
似た車体で同じサスペンション構成なら
同じような車高になっても不思議じゃありません
細かく見れば
サスペンションアームは違うし、
スプリング&スタビライザーレートも異なる、
スタビライザー懸架方法もM3はストラット付けに対して3シリーズはロアアーム付け
ブッシュ硬度も違うし、
ボールジョイントの使用箇所も違う、
バンプラバーだって違うし、
もちろんダンパー減衰力だって異なりますが、、、
車体とサスペンションメンバーの位置関係が同じなので入力の大小はありますが
基本的に同じ考えで進めています。
で、、、
M3はBMW3シリーズをベースにしたスポーツモデルで
各種ボディ補強に空力パーツ、サスペンションから駆動系、専用エンジンまで積んだスペシャルモデル
ベース車両にエアロパーツとシャコタンサスペンションとマフラーくっつけた「お手軽スポーツグレード」じゃありません
って事は、、、
公道走行を前提にしてサスペンションだってキッチリ作りこんでます。
僕の場合は2000年の冬に「現状渡し中古車」で買ったので
新車ノーマル状態の一番良い状態のM3を知ることができずに今に至ります
(ローダウンスプリング+ビルシュタインってシャコタン仕様でした、、、orz)
その反動で325i Cabrioletは「ボロくてもノーマル車」を探して「ノーマルの乗り味を残し可能な限り低予算」ってコンセプトで楽しみつつ
「E36 3シリーズのメートル原器」として基準車両になっています。
(弄った車のノーマル戻しって大変なんです)
で、、、
M社が3シリーズベースでM3を作った時には、もちろんM3として求められる運動性を与えるために色々考えて
その結果として車高も決まる訳で
悪影響が出ない範囲で車高を下げた結果がM3&Mテクニック(Mスポーツ)の車高であり
普通の3シリーズに比較して20~30㎜は下がっています。
メーカーが作ったシャコタン脚ですね、
つまり、、、
M3≒Mテクニック(Mスポーツ)の車高で「ほぼ限界車高」って事です。
3シリーズは車高を下げるとあっさりとフロント側が先に限界を迎えます。
「走る事を重視している」メーカーだけにリアはトラクション確保を考慮された設計
フルロールからパワーを掛けた状態で路面不正を超えても受け止められるだけのストロークキャパシティを持ちます
つまり、、、多少車高を下げても簡単には破綻しない
ところがフロントは、シンプルなストラット
この辺りは3シリーズって価格的な部分もあるとは思いますが
設計通りに使えばストロークも稼げるしスプリングオフセットでダンパーシャフトに掛る横力もキャンセル
できるので必要十分なサスペンション
ただし、、、、
ストラット式サスペンションはロアアーム角度に対して仮想ロールセンターの移動が大きく
車高を下げると仮想ロールセンターが下がり
重心位置との間隔が開くことによりロールモーメントが増大してしまう
このことからロアアームの角度は基本的に1G状態で下反角を持ち
少なくとも水平は維持する事が必須と考えます。
このアーム角度を保つために長いバンプラバーを早めに当ててストローク規制していますね
このことを踏まえて、1G状態での325i Cabrioletのフロントサスペンションアームの角度を見てみると
ほとんど水平、わずかに下反角、、、、、
やっぱりほぼ限界ですねぇ
「アーム水平までどのくらいの余裕があるか?」を実測しようと思いましたが
一目見てあまりにギリギリで意味が無いからヤメました、
たぶん、10~20mmってトコでしょうね
このアーム角度からもやはり
「ノーマル車高がサスペンション的に良い」って結論になります。
僕もそうでしたが、、、
「とりあえずローダウンスプリング組んで、必要なら車高調」なんて考えますが、
「90%街乗り仕様」のオーナーにとって先に広がるのは「イバラの道」(笑)
シャコタンスプリング組んで1週間くらいで冷静になると、、
ストローク不足の底突きによる乗り心地悪化に悩み
ストローク確保のためにバンプラバーを切り
切り詰めたバンプラバーの容量不足で「車が壊れるような突き上げ」を喰らい
車高調に交換して高レートスプリングの早いストロークスピードとスプリングを押さえ込む高い減衰力が作る路面不正を伝える固い脚を何とか動かそうと試行錯誤
減衰力調整ダイヤルを回して減衰力を下げればぴょんぴょん跳ねるし
減衰力を高めればガッチガチ
競技系の高級品ほどキッチリと減衰力を立ち上げるから更に大変(笑)
さらに車高調サスペンションはスプリングレートが高く ストロークが短いのでトラクションを失い易く
「イン側がホイールスピンして進まない」って感じて機械式LSDをお買い上げ、、、
たぶん、こんな感じになりますよ
乗り心地悪くて終いには嫌気がさしてきます
しかもお金注ぎ込んじゃったから簡単に諦められずに後戻りも出来ない(笑)
先日のS2000みたいに
最初っから「サーキット走行90% 街乗りはサーキットまでの移動と峠で10%」って割り切って作ればスッキリします
競技は勝つことが唯一の目的
速ければ乗り心地たのフィーリングだのはどーでも良いんです。
もちろん目的外の「街乗り」したら乗り心地は最悪
助手席からクレームの嵐
(口に出さなくても心じゃ不満タラタラ)
まぁあくまでも「目的外」の評価項目だからダメで当たり前、
そんなヤワなダメ出しする事自体が筋違い(笑)
ストロークが短いサスペンションでノーマル並の乗り心地って難しい(不可能に近い)ですねぇ
僕のブログで「サスペンションセッティング系」のPVが伸びるって事は
多くの方が「市販サスペンションkitに納得出来ていない」って事の表れでもあります。
だって、、、
買ってポン付けで不満がなければ、わざわざ調べてセッティングなんてしないでしょ(笑)
「たかがスプリング交換」って思われますが
シャコタンは大改造なんです。
ヤルなら乗り心地を犠牲にする覚悟を決めましょう♪
「サスペンションを交換して走行性能を、、、」
って考えるならスプリング&バンプラバーはノーマルのままダンパーのみスポーツダンパーへの交換をオススメします。
高められた減衰力で固くソリッドな感触になりますが
「心が痛む衝撃音を発する強烈な突き上げ」は避けらます。
ちなみに、、、
簡単に直巻きスプリングが組まれた車高調サスペンションkitのストローク量を推測する方法があります
大抵は組み込まれているスプリングの自由長の1/2位がダンパーストロークになります。
これはスプリング自由長に対してスプリング有効ストロークは自由長の1/2程になるからです。
たとえば、、、自由長さ200mmのスプリングならストロークは100mm以下になります。
この事からダンパーストロークは100mm以下
バンプラバーが30mm入れば70mmって感じです。
でも、あくまでも”推測値”ですよ
80mmしかストロークが無いダンパーに自由長250mmのスプリングを組む事も出来ますからね(笑)
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小生のE46 Mスポ君も同様ですね。ロアアームは水平に近いと思いマス。ブレースバーとかまで標準で入ってマスし。
サスストローク時の感触は、明らかに本来の設計より抑制された、悪く言えば本来の性能を殺した感はアリマス。
それでも破綻しないのは、元の設計が良いからなんだと。小生の出自は2輪オフ(トライアル)なので、大事なのはストローク/ホイールトラベルの量では無く減衰制御だと体で知ってるので、M系のサスチューンは良く考えられていると思いマス。コレ以上弄る必要は、小生的には感じません。椿ラインもFSW(の体験走行笑)も、現状で十分です。腕も無いので。(爆)
あ゛、12月になっちゃいましたから、年末に忘年オフでも考えませうか。(笑)
調べるほどホントに良く出来てるサスペンションですよね、、、
弄るほどドツボにハマるって感じです
「車弄る」より「乗り方探し」した方が幸せになれる車ですね(笑)
フロントに関しては単純に「ストロークが有れば良い」って事じゃないのが最近見えてきました。
ストロークさせすぎると車体の動きは鈍くなり、
ストロークが足りないとどーにもならない
縮みはある程度ストローク制限させて、伸びでしなやかな追従性を作るイメージです
BMWは長いサスペンションストロークで「良い姿勢」だけを使って走る感覚ですね
年末に箱根あたりに行ってみますかぁ~