E36 325I Cabriolet 【スタビライザー交換】② 仕様変更を数値化

今回の325i Cablioretの変更メニューは
ノーマルスタビライザーからMテクニックスタビライザーに変更してロール剛性を高めます
現状の足回りの仕様で、街中をトコトコと走っている時は特には不満は無いのですが、、、

ワインディングを走らせている時に、ロールしきって旋回中に路面不正を喰らうと
「バンっ」ってフルボトムして車体がハネる
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ここまで減速&旋回gを溜め込むと縮みストローク残ってませんよね

伸びストロークが確保出来ているノーマル形状サスペンションなので
車体は浮き上がるけどサスペンションは伸びて路面を捉え続けるので、
ぴょんぴょん跳ねながらOutに飛ばされる事は無いんですが、、、

「もうちょっと何とかならない? Mテクニックサスペンションってもう少しコシがあったような記憶が!?」

コレってホントに「Mテクニック スポーツサスペンション」なの?
って事でETKを調べてノーマルサスペンションとMテクニックサスペンションのスプリング系の明確な違いを調べてみると、、、

もちろんスプリングは異なっていますが
組み込まれている状態での判断材料は「車高」
残念ながら組み込んでから時間も距離も進んで劣化しているので車高測定しても判断不能

同時変更のスタビライザーを調べると
フロントスタビライザー
フロントスタビ 
ノーマル φ24mm
Mテクニック φ25.5mm

リアスタビタイザー
リアスタビ
ノーマル φ15mm
Mテクニック φ18mm

リアスタビが一番ハッキリ判断できますね!!

早速ジャッキUPして現車確認してみると 
リアスタビライザー径はφ15mm
クーペ&カブリオレはMテクニックのスポーツサスペンションだと思っていた、、、orz

カブリオレの標準はノーマルサスペンションなんですね

これで状況がハッキリしたので、
ロール剛性を補完するためにMテクニック スポーツサスペンションのスタビライザーに交換します。
DSC_0415

DSC_0407
日常のタウンスピードではちょっと固めになりますがBMW M社設定のスタビライザーならロール剛性、前後バランスもバッチリでしょ!
セッティングパーツとして集めていた在庫部品があるので週末に交換しちゃいます

しかも
使っているダンパーが伸び側減衰力だけをコントロールするKONIなので縮み側は減衰力が低い設定
縮みやすく伸びにくい設定なので、
スタビライザーでロール剛性を高めて縮み(Out側)のストロークを確保できればバンプタッチ~フルボトムの当たりが緩和できる
バンプラバーで止める感触もダンパーの減衰力で動かない脚にして抑え込むフィーリングも好きじゃないから、
この方向に正解があると思います

さて、、、方針が決まったところで
スタビライザーの剛性を計算して数値で見ておかないと判断できませんし、何より次に繋がらない

調べ回って見つけたスタビライザーのレート計算式は

K=(500000x(OD^4-ID^4))/((0.4244xA^2xB)+(0.2264xC^3))

K; スタビライザーレート(lbs/inch)
OD;スタビライザー外径(inch)
ID;スタビライザー内径(inch)
A;スタビライザーアームの垂直長(トルクアーム)
B;スタビライザーバー長さ
C;スタビライザーアーム長さ

単位がlbs/inchで馴染めないけど式に係数が入っているので、
そのままlbs/inchで計算して最後に馴染みのkgf・mmに換算が一番簡単かな

早速計算式に使う各緒元を実測
フロントスタビライザー
Frスタビライザー1

Frスタビライザー2

Frスタビライザー4

リアスタビライザー
Rrスタビライザー1

Rrスタビライザー3

Rrスタビライザー4

コレを略図に落とし込むと
フロント
Frスタビライザー5

リア
Rrスタビライザー5

この略図の寸法緒元とスタビライザー径を式に代入すればスタビライザー単体でのレートが計算出来ますが
車体に取り付けた状態の「ホイールレート」に換算しないとE36系は比較できません
なぜならば、、、
「初期モデルとM3」 「中期~後期モデル」でスタビライザーの懸架方法が異なっていてレバー比が違います。

「初期モデルとM3」は
ストラットからスタビライザーを懸架しているので、キャンバー&キャスターによるストラットの傾きでACF(アングルコレクションファクター)はありますが、ストラットの動き=ホイールの動きなのでをレバー比は1です。

「中期~後期」は
ロアアームからスタビライザーを懸架しているのでレバー比が発生します
アームを実測すると
DSC_0424
アーム長さ325mm

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ベンドラムサポート位置 175mm(325-150mm)
レバー比計算すると 325/175 =1.86

リアはアッパーアームにスタビライザーが懸架されているのでレバー比を実測して計算すると
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DSC_0428
アーム長さ 530mm

DSC_0430
ベンドラムサポート位置 323.5mm

アーム長さ530mm 改めて測るとすごく長いアーム、、、良いリアサスペンションです
ベンドラムサポート位置は323.5mm
レバー比は530/323.5 =1.64

これで緒元が揃ったので実際に計算してみると

325i ノーマルスタビライザーフロント
1mm= 0.0393701inch
緒元
OD; スタビライザー外径(inch) 24mm = 0.94inch
ID; スタビライザー内径(inch) 0mm = 0inch(中実)
A;スタビライザーアームの垂直長(トルクアーム) 180mm = 7.09inch
B;スタビライザーバー長さ 820mm = 32.28inch
c;スタビライザーアーム長さ 210mm = 8.27inch

K =707.17lbs/inch
1kgfmm = 0.017834646lbs/inch
K= 12.63kgfmm
レバー比 1.86
K(ホイールレート)= 3.66kgfmm

数値的にも相場感から大きく外れていないので式は大丈夫そうです。
現物のスタビライザーは複雑な形状なので実測値とは異なっているとは思いますが
スタビライザー径変更の比較対照の数字としては使えます。
今度、レートも実測してみたいですね

次回は各仕様でのセッティング傾向を見てみます

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