R33 GT-R 「大先輩号」高加速度運動への対応

R33 GT-R 「大先輩号」高加速度運動への対応

土曜日の茂木南のハンドリングクラブの動画を繰り返し見ていて
山野さんから指摘された「対角ロール過大」の要因が見えてきました

確かに山野さん案の「スプリングのレートUpとリアの伸びストロークを減らす事」は
無駄な動きを減らした「速さ」を求めたセッティングですが、

大先輩の用途(ツーリング&ワインディング)とは相反する仕様なので
山野さん案は選ばずに他のアプローチで宿題の「対角ロール対策」を進めて
基本はあくまでも車の座りと姿勢変化を楽しむ「大人味」この基本方針は変えずに懐を広げます。
「コンペティション」と「スポーツ」は違いますから

減速旋回中のフロントアウト側への荷重過多の主な要因は「フロントのレート不足」ではなく
単純な減衰力不足

現状での基本減衰力フロント&リア27/30はワインディングでのバウンス方向での路面不正による突き上げ解消と姿勢変化量のバランスを取った「縮み側高速域」主体のセッティングなので

クローズド走行時のセッティングは
高加速度運動に対応するために伸び側低速域の減衰力を高めて姿勢変化量を減らす事が必要

当日は2ソーティ目から減衰力変更してフロント&リア24/30段にしましたが
まだまだピッチ&ロールの姿勢変化が大きく
動画の奥から寄ってくる右コーナーで
減速中の一次旋回の後半からリアスライドが発生して巻き込み
二次旋回の加速旋回中もスライドの収束が遅くてカウンターが入る

動画の一番手前の左コーナー脱出加速時では
カウンターを入れてスライドを収束させた瞬間にボディ上屋が「ピクっ!」と動いているのも見える

まだまだ減衰力が足りないって事ですね。
HKS推奨減衰力はフロント23段 リア21段
フロント&リア21段あたりでの動きを確認したいです

減衰力調整に関してのダンパー減衰力調整機能の限界が見えてきてますね、、、
今のシングルアジャストダンパー(伸び縮みの低速&高速域調整)だと
ワインディング仕様にすると路面不正を吸収するために縮み高速域減衰力主体のセッティング
スポーツ走行仕様だと
伸び低速域減衰力主体のセッティング
に分けるしかない
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ワインディング仕様だと運動性能に対しての妥協代が大きいんです

伸びと縮み ダンパースピードの高速と低速を個別調整出来れば
高速域減衰力をワインディング仕様で合わせて路面不正に対する吸収性を維持して
低速域減衰力を高めて車両姿勢変化量を抑えられるので
ワインディング仕様が一気に良くなりますが、、、

4wayフルアジャスタブルダンパーは高いんだよなぁ(笑)

無い物ねだりしても先には進めないので
現状ではワインディング仕様とスポーツ走行仕様で減衰力セッティングを分けて対応ですね
先々、ダンパーオーバーホール時に減衰力仕様変更でワインディング仕様での運動性能を引き上げます。

次点の要因は
リアツインスプリングの密着荷重が多過ぎて
合成レートに移行するタイミングが早すぎる事だと考えてます。

現状でのセッティングは
メインレートの8kgfmmから
合成レートの5kgfmmへの切り替え荷重は0.9g

1g減速での計算上での荷重移動量は280kgなので1輪あたり140kg
フロントホイールレートは6.51kgfmm
+140kg÷6.51kgfmm=21.5mm
リア合成ホイールレートは4.57kgfmm
-140kg÷4.57kgfmm=-30.6mm
ノーズダイブ量に対して テールスクワット量が9mm多い状態

減速旋回時の左右平均ホイールレートは
シングルスプリング仕様のフロントは 6.51kgfmmに対して
ツインスプリング仕様のリアは
アウト側7.37kgfmm イン側4.57kgfmmで5.97kgfmmで前後固有振動数バランスが近い状態
コレは狙ったツインスプリング仕様の特性で
減速旋回時は前後固有振動数バランスを近付けて回頭性を高めて巻き込ませて
加速旋回時はリアはメインレートの7.37kgとなりリアロール剛性を高める事でスリップアングルを減らしてトラクションが掛かる設定

奥で回り込む複合コーナーでの減速旋回時の不安定感と
動画でも見れる一次旋回による減速旋回時のリアスライドの収束が遅い事から
合成レート領域が広すぎる事が原因だと考えます。

必要なリアサスペンションのセッティング変更は
リアプライマリースプリングにバッファチューブを巻いて密着荷重を少なくして合成レート領域を減らす事によりリアスクワット量を減らし
減速旋回時後半でリアロール剛性変更タイミングを早くしてスライド収束を良くします。

二次旋回でのスライドしながらの加速旋回もスリップアングル過大で止めのカウンターが多いので
アライメント調整でリアトゥをもう少しIN側に付ければスライド量が少なくなるのでより踏めるようになりますね

まずはフロントは触らずにリアのセッティング変更で対応して
これでも不足ならば
・フロントバンプラバーの変更でノーズダイブ量の調整
・サグ変更でバンプラバータッチを早めてバンプラバーによるストローク規制
※フロントの耐荷重が減るので出来れば避けたい
・フロントもツインスプリング仕様に変更して減速時のノーズダイブ量を減らす
※レートと密着荷重の選択が難しい、オーバーステア方向のセッティングだから失敗すると更に巻き込む

出来ればリアの空力もリアのリフト減らしでちょっと弄りたいかなぁ、、、
デカいウィングはバカっぽいから無しで
トランクスポイラーは検討しませんか?
リアバンパー下はフラット化しちゃいましょう
エンジン冷却の足しにもなりますし
高速域になるほどリアの安定性が良くなるので高速巡航が楽になります。

つまり、、、
「旋回のお作法」は狙い通りになったけど
曲がり(回り)過ぎちゃうセッティングだったので
もっと曲がらない(回らない)セッティングにして限界を引き上げる方向です。

これらのセッティング変更で「山野さんからの宿題」と「大先輩の求める大人仕様」の回答が出来ると思います。

大先輩!
次のセッティングツーリングは「伊豆スカイライン」&「ターンパイク」ですね(笑)

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「R33 GT-R 「大先輩号」高加速度運動への対応」への2件のフィードバック

  1. 2次旋回へ移行した後のフロントトルクの掛け方がまだ掴めてないんだよね。。。 練習しときます。

    リヤスポ、中々良いのが見つからなーい!気長に探そう

    1. GT-Rって4WDとして扱われますが
      運転させて頂いた感触から
      乗り方の基本はFRだと思います

      ハイパワーFRは一次旋回を小さく回って
      クリップを奥に取って出来るだけ二次旋回を長く使った方が安全で楽しいですよ~

      あくまでもフロント駆動力はリアがスキッドした時のセーフティデバイス扱いです~

      リアスポイラーは純正パーツがあれば最高ですか
      E46 M3用や E39 M5とかも流用出来そうですよ~

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