R33 GT-R 「大先輩号」慣らしの旅と減衰力セッティング② 西伊豆編

遅くなりましたが
金曜日のR33 GT-R 「大先輩号」
サスペンション慣らしと減衰力セッティングの旅後半で西伊豆を巡ってきました

前回は減衰力が高い方から合わせて
次第に緩めながら
フロント24段
リア28段
でOK判断しましたが、、、

ちょっと気になっていたのは、
ガツガツとした「戦闘機」感

ソリッドな感触でぐいぐい曲がるんだけど
肩肘張った感触で
ステアリング操作に対してタイト過ぎる
交差点曲がる時にも「カコーン!」ってノーズが入るからイメージと違う

狙っている「大人味」のイメージは
ステアリング操作でフロントアウト側を沈めながら回頭していく動き
ブレーキングの減速gが回りこんで横gに変わり加速gへと回り込む感触が
滑らかに繋がった姿勢変化に現れる事

セッティング変更はフロントの減衰力を抜いて フロントのピッチ&ロールを増やす方向です。

前回の設定経緯は、、、
・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
伊勢原スタート
フロント 18段
リア 20段

3段緩め 富士宮
フロント 21段
リア 23段
・判断要因
「ボディ引き落とし感」と「座り不良」で減衰力過多

3段緩め 水ヶ塚
フロント 24段
リア 26段
・判断要因
「タイヤ縦バネに対して縮み高速減衰力過多でのポヨン感」で減衰力過多

リア 2段緩め 道志道
フロント 24段
リア 28段
・判断要因
「減速帯でのブレーキング時にリア路面追従不足感」でリア減衰力過多
・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
前回はコレでOK判断でしたが、、、
今日は減衰力弱めた方から探ります。

最初に
フロント 26段
リア 30段
で伊勢原をスタート
前後2段緩め街乗りでの乗り心地OK
西湘バイパス平塚大磯IC区間の
「悪意を感じるジョイント段差」で脚の動きを見ます。
合格ラインは段差を通過した時に
「タンっ♪」ってタイヤが鳴る事
シンプルな判断基準ですが
ストローク確保が絶対条件で
減衰力が適度に抜けてバネ上が程よく浮いて
バネ下が自由運動している状態

設定がダメだと
「ドガシャッツ!!」って
心が折れる痛そうな音がします。

さすがにほぼ最弱状態なので
段差を通過しても
「タンっ♪ タンっ♪」
って良い感じ

ただし、、、
リア 30段は減衰力を抜き過ぎみたいで
フロントを軸にリアがピッチングする傾向

箱根峠まで登ったところで
フロントを軸にしたリアのピッチングは前後減衰力バランスが悪いと判断
フロントの減衰力を緩めて少し柔らかくする方向で前後バランスを修正
DSC_8280
フロント 2段緩め
フロント 28段
リア 30段

伊豆スカイライン目指して走らせると
更に脚が動くようになるから
乗り心地はもちろんOKなんだけど、、、

ペースが上がると
フロントの減衰力を下げた事を原因で
フロントアウト側を沈めた減速旋回中に対角のリアタイヤイン側の接地感が抜けるダイアゴナルロール過多

やっぱり完全に減衰力抜き過ぎで脚が動き過ぎちゃってます。

伊豆スカイラインの亀井峠パーキングで
リアの減衰力抜き過ぎによる「ダイアゴナルロール過多」対策でリアの減衰力を1段締める

リア1段締め
フロント 28段
リア 29段

松崎を目指して山を降りるとかなり路面の悪い一般道
路面不正を通過するとフロントがバタついて
「車の座り」がイマイチな感じに、、、
前後のスプリングレートバランスが
フロント7kgfmm
リアはツインスプリングのメインレートと合成レートの平均が7kgfmmなので
フロントとリアの段数を試しに揃えてみる

フロント1段緩め
フロント 29段
リア 29段

フロントとリアのバランスは意外な程良くて
「車の座り」も改善
ステアリング操作に対しての旋回力の立ち上がりも穏やかになって良い感触でしたが

旋回加速中にアウト側のリアバンプラバータッチ頻度が増えて突き上げ始める
リアバンプラバータッチで減衰不足判断

ココでお昼休み!
松崎の美味しい干物を食べてお腹いっぱい♪
DSC_8286
落ちついたトコロで迷走し始めた事を認めて
一段ずつ調整する「仕上げ微調整」の考え方はギブアップ
3段ずつ調整する「傾向探り」にセッティング手法を戻します。

リアに感じる「硬さの種類」を観察すると
「減衰力で抑え込まれたゴツゴツ感」じゃなくて
「スプリングで弾かれるようなパツパツ感」なので
明らかなリアの減衰力不足の感触

リアが動き過ぎるピッチング対策で
リア 3段締め
フロント 29段
リア 26段

コレで走ると
さすがにリアのピッチングは収まって跳ねるような動きやバンプラバータッチも消えましたが
やはりリア抑え感ちょっと強いしフロントはバタつき気味

うーん、、、
前回からの記録を見てみると
20~26段辺りまでは減衰力過多のコメントが並んでいるし
28~30段は減衰力不足のコメントが並ぶので

どうやら使える減衰力は26~28段の3段って事が見えてきました。

松崎から伊豆スカイラインへの間で
フロント 29段
リア 29段
の前後バランスが良かった事と
リアの26段が減衰力過多
28段でOK判断を踏まえて
試していなかった27段を設定
DSC_8289
フロント 27段
リア 27段

このセッティングで当たりを引きました!
前後バランスは良くてボディ上屋の抑えは少し弱めですがOK
バネ上の動きは路面のうねりを伝えつつ 必要なロール&ピッチを感じさせて 飛んでいるような感覚
バネ下は路面不正に対応してスパスパと動いて路面追従する「4足歩行動物感」出てきました
sketch-1596798988803
ブレーキ&ステアリング操作に対してもピッチングからロールへの姿勢変化と
旋回力の立ち上がりがリンクした自然な動き
2~3速の領域で遊ぶならバッチリ

ちょっと気になる事は車両運動要素の領域でフロントがバンプラバータッチしていて
テーパー部分を潰し始めるとフロントの旋回力が増してくる事
これは後日フロントバンプラバーの形状変更でセッティングします。

かなりの好感触でほぼ決まりましたが

基準セッティングは
フロント 27段
リア 27段
調整幅は
フロントは26~28段
リアは26~28段
がほぼ確定

この状態から
少し抑え感が弱いので試しに前後1段締めてみると、、、
フロント 26段
リア 26段

走り始めて2~3個曲がったトコロで
「コレは硬い! 目が三角になっちゃうし 疲れる」って二人の意見が一致して
1kmも走らずにリタイア

二人とも
1/30段の減衰力変化が完全に体感出来るくらいの感覚が出来ちゃってます(笑)

前後 27段に戻してOK判断になりました!
このセッティングで路面の良い箱根エリアに帰ってくると
速度領域と脚の動きのマッチングはバッチリ♪
気持ち良く曲がるし 刺々しい感触も無し

帰りの西湘バイパスでも
目地段差で「タン♪ タン♪」ってタイヤが鳴るのでOK

2日間で750kmの実走セッティングで
ようやく狙った「大人味」になってきましたぁ~

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「R33 GT-R 「大先輩号」慣らしの旅と減衰力セッティング② 西伊豆編」への2件のフィードバック

  1. 1Way の単筒式ダンパーで減衰力調整範囲を広げるのは難しいのでしょうね。
    調整代は30段ぢゃなくて良いから、”大人向け” はもう少し柔らかい側にシフトして欲しいなぁ、、、沢山ダイヤル回すの大変ですヨ。

    1. ちょっと「街乗り仕様」って言うには苦しい設定ですよね
      30段の調整幅で±2kgfmmのレート変更をカバーしているので1段ステップが広くなっちゃうんです。
      まぁ、、、
      応答性狙いで縮み側減衰力を欲張っているのも惜しいポイントです

      オーバーホール時にはフロントロングストローク化と減衰力特性変更ですねぇ~(笑)

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