クラクフのポーランド航空博物館で開催されるエァショーの最後の離陸で事故が発生しました。
事故はデモフライトが終わりトルンへ帰投のための離陸直後に発生
フェリー(空輸)パイロットはエァショーの雰囲気に呑まれていて
離陸直後に観客に「挨拶」するのに離陸直後に着陸脚を上げ翼を振った
これは通常のフライトではリスクが高いので絶対に行わない
この状態で高度100mで曳航機のエンジントラブルによりパワーロスにて緊急離脱を指示後に急旋回
SoloFOX側の緊急離脱が間に合わず曳航索が切断
パイロットは即座に反転して離陸した滑走路へ逆進入による緊急着陸を宣言
通常100mの高度があれば
「グライダーとしては低性能な毎秒1m/sの降下率」を仮定しても100秒の時間と
「30:1の滑空比」
ならば3km飛行することが出来るので安全に着陸することができます。
しかしパイロットは
不馴れな飛行場、
エァショー会場で飛ぶプレッシャー
通常とは異なる操作(離陸直後の着陸脚上げ)
等で気が動転してしまい、
持っているエネルギー総量を失念してしまう
結果として
着陸するにはエネルギー総量が多すぎる状態になり
今度は滑走路を飛び越える危機に見舞われてしまう
慌ててエァブレーキを全開にしてエネルギーを捨てようとするが間に合わない
滑走路を飛び越えてしまうと市街地に墜落する事になるので
機首を下げて緊急降下
しかし、位置エネルギーから速度エネルギーに変換しただけなので状況は好転しない、
悪い事は重なり、
離陸直後に着陸脚を上げてしまっている状態
エァブレーキーは左手で操作、
右手は操縦幹
なので両手がふさがって着陸脚を下げる事が出来ない
着陸脚が下ろせずホイールブレーキが使用できない状態で高速での胴体着陸となり
高速で胴体滑走状態となり
滑走路端の立ち木に衝突
SoloFOXは主翼と胴体を折り全損になりました。
フェリーパイロットを含めて死傷者が出なかったが不幸中の幸いです。
現時点で曳航機のエンジントラブル原因は不明
先ずは「起こってしまった事故」を収束させる事に取り組みます。
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