「駆け抜ける喜び」とか「人馬一体」とか
ドライビングプレジャーを表す言葉として使い古されている表現ですが、、、
コレってなんでしょう?
スポーツドライビングを表す言葉であくまでも「車とドライバーの関係」だけを表した良い言葉だと思います
「勝利の為に~」とか言われちゃうと市販車なのに競技車両的な感覚を受けますね
この「駆け抜ける喜び」とか「人馬一体」って感覚は
「乗れてる感」に直結していると思います
それじゃあ「乗れてる感ってなにか?」って考えてみると
自分の今までの経験で一番濃密な「乗れてる感」を与えてくれるのは
アクロバティックグライダーのMDM-1FOX、
コレがダントツです!!
感覚的には操作に対して慣性を感じない程ですから
でも、、、乗れていないときは超グダグダ、、、
なにをやっても機体が操作を拒否しているように感じます。
本当にイヤイヤ動くって感覚ですね
「十回のフライトで1回訪れるか?」程度しか「乗れてる感」が来ないってマダマダ未熟って事です、、、
「乗れていない状態」でも普通に機体をコントロール下に置いているので
アクロを飛んで着陸する事には変わりないのですが、充足度が桁違いです。
「乗れてる状態」でのグライダーアクロって神経が機体と繋がっているような感触ですから
「乗れてる時」と「乗れていない時」の差を考えてみると、人間のコンディションだけなんですよね、、、
そもそもスポーツドライビングもアクロもヨットもバイクも乗り物遊びで求めているのは
「操る人間が作る「動き」のイメージを具現化する行為」
これに尽きると思います。
つまり、
「自分が思い描いたイメージを作り出すために乗り物を操縦し結果を体感して楽しむ事」
操縦により自分のイメージと同じ結果が得られれば嬉しいし、Gが心地良い
これが「乗れてる感」であり「駆け抜ける喜び」や「人馬一体」やそのものだと思います
「危ないだけで苦しかったり怖かったり、」の”我慢比べ大会”でしか無かったら
とーの昔にスポーツカーなんてジャンルは葬り去られて
「相手に勝利する事」だけが目的なコンペティションカーだけの世界になっているはずですから
「乗れてる感」=「駆け抜ける喜び&人馬一体」は機体の動きと人間の感覚にズレが無い状態であり
一連の操作に対する機体の反応遅れまで含めた先読み操縦が当たっている状態だと思います。
極端な話、
アンダーステアやオーバーステアは人間のイメージと車両挙動の差であり
ドライバーが車両の性能を無視して限界を超えた操作を押し付けているだけ、
車両性能の範囲内でイメージを組み立てられれば問題は発生しません
BMWやロードスターが「面白い」って評価される理由は
ドライバーのイメージする動きを具現化しやすい事、且つ具現化できる運動の範囲が広い事だと思います。
両車共に普通の人が乗っても「自由になる運動の幅広さ」を感じますし、
ちょっと練習すればスリップアングルを意識した運転が楽しめます
「それは速いのか遅いのか??」って?
そもそも競争していないから旋回速度は関係ないでしょ(笑)
速さの要素を組み込むから妙な事になると思います。
「速い遅い」を第一の要素として考えてしまえばBMW E36 318ISやロードスターの楽しさって消えちゃうでしょ
操る人間も車の操り方のイメージが正しく構築されれば「具現化したい運動」の種類が増え
より具現化しやすい車両は
「制御が容易なオーバーステア&アンダーステアがドライバーの入力で作りやすい事」が要素で
その動きは先読みがしやすく唐突感の無い穏やかな物であることが大切だと考えます。
この点を重視して考えると、
「運動性と安定性の中立の前後重量重量配分50:50」、
「適切なトルクウエイトレシオ」
「適正なタイヤサイズとグレード」
「動きの唐突感を無くし動きを先読みしやすい、長いサスペンションストローク&サスペンションアーム(特にトラクションを司るリア側)」
「安定性を重視したトレッドに比べて長いホイールベース」
、、
僕の知る範囲ではBMWのE36&46とRX-8が残ります
ロードスター、RX-7はホイールベースが短かくて面白いけどチョット辛口
S2000の初期型なんて独特のリアの動きで激辛でしたね、、、
ディーラーでの新車試乗で強烈なインパクトを喰らってその場で買いそうになりましたから(笑)
E36,E46,RX-8の緒元を並べてみると
E36
ホイールベース 2700mm
トレッドFR/RR 1410/1420mm
E46
ホイールベース 2725mm
トレッドFR/RR 1470/1480mm
RX-8
ホイールベース 2700mm
トレッドFR/RR 1500/1505mm
3台のホイールベースはほぼ近似値、
旋回性能はトレッドが広い順って見たイメージそのものって感触
残念ながらE36とE46の旋回性能差はかなり大きいです、、、orz
E36とRX-8はさらに差は大きく広がり
実際に一緒に走るとトレッド広い車は楽にスイスイ曲がっていきます。
RX-8は横力が入ってもフリクションが増えないダブルウィッシュボーン+マルチリンク
エンジン搭載位置もギチギチにバルクヘッドに寄せて重心位置は50:50
良い条件が揃っています。
試乗したときも刺激は薄いけど好印象でした。
ただしファイナル変えてLow化する事は必須かなぁ
乗る度に残念に思うんです
パワーバンドを感じさせずに「びーーんって回っていくだけの加速フィーリング」が、、、
あれでM3並みに明確なパワーバンドがあって2速がズバッと吹けて3速が心地よく伸びればなぁ
乗ったのは前期モデルだからか?
最後に、、、、、
「乗れてる感」が楽しさを感じる部分だとすると
安全を担保するのが「予定調和」
全ての乗り物の操縦って「予定調和」で完結するべきで
「急なテールスライドでびっくりしてカウンター当てて立て直す」は、
テールスライドを予期できない段階で自分の技量を超えている事であり
自分の予想を超えた動きをした段階でコントロールを失っているのと同じで
「ココから先は運任せ」って事になり
これは「運転してて冷静さを失い驚いたり恐怖を感じた状況は事故と同じ」だと思います。
「予定調和」の範囲内ですべての運転をすることが大切だと思います。
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アンダーだのオーバーだと言うのは、ドライバーの主観であって、全てのクルマはアンダーステアなんですね。で、リヤダンパーの減衰を落としたら、凄く曲がり易くなったけど、タイヤがよく鳴くようになったので、明らかに限界が下がった気がします。あ~、タイムが出るクルマって、ガチガチのロールしない足にSタイヤとか、超ハイグリップのタイヤ履いて、フロントタイヤをグリグリこじる様な、運転の方が速いってことに気づきました。タイムが出る=楽しいではないのですね。しかも、雨降ったら地獄。
アンダーorオーバーの件は極論なのですが
完全にドライバーの支配下にあり「予定調和」で運転している状態であれば
アンダーもオーバーも意図的に作り出しているので不快感や違和感、車に対する不満は生じませんよね
「どこでオーバーを作り出して、どこからアンダーを使うか?」って考えてコントロールすることが楽しいと感じています。
リアダンパー交換で過渡的なリアロール剛性を低くしたのですね、、、
パワーONでリアロールオーバーが出て巻き込んでいる状態だと思います。
「入口アンダー&出口オーバー」のイメージを求めるならコレですが
「求める動き」のイメージが異なるならセッティングの方向が違うと思います。
サーキットやヒルクライム等のタイムトライアルや競技に興味が無い僕のセッティングは参考にならないと思いますが
僕はパワーONでリアが巻く動きは苦手なので選ばないセッティングです、、、
「楽しい」とか「乗りやすい」などの尺度は捨て
ガチガチの足でもSタイヤでもレギュレーションが許せば速くなるなら何でも使い
ステアリングコジリまくってゴリゴリ走っても
「勝てば正しい」のが競技だと思います。
一方、「競技」を違う方向から捉えると
正式なリザルトが出る環境で
自分で決めた車両条件で
どこまで戦えるかを楽しむ事も出来ると思います。