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帰国の途につきました

ポズナンでのトレーニングに始まりイレニヤグラでの始めての曲技飛行選手権
今年は昨年より遥かに実りの多い遠征でした。

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成績としてはKnown 75.6%、Free 66.5% Unknown 41.8%、
Unkownでの失敗が響き7位と低迷してしまいましたが,練習量が多いシーケンスほど素直に成績に結びついています。

これを踏まえて来年までの「成すべき事」は
今までと同じ1運航日あたり3フライトのペースで通年トレーニングを実施

Knownは好成績を収められたので、昨年と同じように毎練習日に必ず1回は飛ぶ 
(もちろん2013年の新しいシーケンスで!!)

Freeは今年と同じシーケンスを飛んで精度UPを狙う 
(競技にタラレバは禁物ですが、ループを忘れなければ70%以上は取れていた)

Unknownは出来る限りのフィギュアを網羅して、「ブッツケ本番フィギュア」を無くして行く、さらに速度を失ってからもう一つ機動を入れる「FOX殺し」のフィギュアと4ポイント、8ポイントロール系を特に焦点を当てて練習する

来年はポズナンチームもSWIFTとSoloFOXをAdvancedに持ち込んでくるので、もし来年僕が単座機で飛べなければ不利な状況になります。
日本は真夏の一時期を除いてトレーニングできる環境が整っているのが他国に比べてのアドバンテージなので、練習量で勝負です。

帰りの便はスカンジナビア航空でコペンハーゲン経由

ポズナン空港からリージョナルジェットでコペンハーゲンまで1時間半ほど、、、
雲の上はいつも綺麗です
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コペンハーゲンから成田まではエアバスA340-300で12時間ほど、、、
往路のルフトハンザと比べると差を感じますね~
食事は選択無しの1種類、まぁ、十分美味しくいただけますがちょっと寂しい
特に良かったのが暖かいパンのサービス♪ 
これは美味しく頂けますね!!

19日の成田に到着、、、ターミナルを出た瞬間に高温多湿の洗礼は強烈です、
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日本は暑い、、、orz
2012年の挑戦が終わり、明日から2013年の選手権に向けての準備が始まります。
来年も必ずポーランドに戻るぞ!!


Guinand 耐Gテスト結果

Guinand Japanさまから依頼された耐Gテスト、
練習から選手権での実戦フライト、機体組み立てから搬送、
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ポーランドでのアクログライダー運航の全ての時間を一緒に過ごしてきました。
日本での4回のフライトを含め、合計で17回のフライトを実施
+6G & -4Gを再三掛けてみましたが、、、

誤差変化無し!!

正直少しは誤差が出ると思っていたんですよね、、、
「時計のムーブメントは高精度なギアの塊で動力はぜんまいなので、日常生活では掛からないGとその継続時間でギアの軸受け部分のフリクションが変わる事で誤差が生まれるはず」と考えていたんです。

日常生活でのGは意外と大きいんですが、継続時間が短いのでGの認識より”衝撃”として捕らえられています、
遊園地のジェットコースターでも3~4Gを数秒ってとこですね
継続して大きなGが掛かるのは、「ジェット戦闘機の戦闘機動&デモフライト、パワー機のアクロ、ダウンフォースが掛かったレーシングカー、大気圏を出入りする宇宙船」くらいでしょう

実際に使ってみての「見やすさ性能」は思った以上で、
直射日光にさらされるキャノピーに覆われたコクピット内でも、ガラスの乱反射も無く大きめの文字盤と針で視認性も良好です。

思いも拠らない部分では、条件が悪い時程「見やすさを性能」を実感できます。
薄暗い夕方、コンテナやトレーラー内、夜間の車内などの暗くて見えない状況になるほど、
広面積の夜光塗料で文字盤も針もはっきりと闇に浮かび上がります。

一緒に何度も飛んでいて気が付いたんですが、ムーブメントの音って結構良い音しているんですよね♪

 離陸前、キャノピーを閉めるとエンジンの無いグライダーのコクピットはアクリルガラス一枚で隔てられているとは思えないほど静かになります。
この静かなコクピットで離陸が始まる十数秒の間だけムーブメントの音がコクピットに響きます。
一緒に飛ぶ機会が増える度に、この音が「飛ぶぞ!!」の精神集中スイッチになっていきました。

短いテスト期間でしたが「時を計る計器」として「耐久性、視認性、信頼性」を満足できる性能を持った良い時計です。

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今回の遠征が終われはテスト終了なので、この相棒はGuinand社に戻ってします。
プロトタイプは「完全な製品では無い」ので基本的には社外に出される事は無いそうです。

「初選手権参戦の思い出」ってオプションも追加装備したのになぁ、、、


ポズナンへの帰り道に、ちょっと寄り道

選手権のずべてのスケジュールが終わり、
選手、ジャッジが各々の街に帰っていきます。

もちろん自分たちもポズナンに戻りますが、この後の世界選手権のトレーニングをイレニヤグラで実施するので、
2機のグライダー、Solo FOXとFOXはイレニヤグラに置いていきます。

この後の予定を聞くと、
ポズナンへの帰り道にジャールに寄って世界選手権で使うSWIFTを引き取りに行くそうです。
もちろん、僕も便乗♪ 行ける場所は出来る限り行きたいですから!!

イレニヤグラからジャールは東に約300km
昼前に出発して、一般道で山越えして、高速道路を走り、更に山を登ること、5時間、、、
ジャールの滑空場は、ダムより作られた人工湖を眼下に望む山の上にありました。

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(離陸を待つPW-5)
滑走路はここも山の斜面、、、風向きに関係なく谷に向かって離陸して 山に向かって着陸です。
風が弱ければ離着陸は楽だけど、結構難しそうです。

山の頂上に向かうリフトもあり、
山頂からは、夏はパラグライダー 冬はスキーが楽しめるそうです。

グライダーとパラグライダーがこれほど近いフィールドで共存しているのは初めて見ました。

長距離ドライブ後の身体慣らしの散歩の後でせっせとSWIFTをオープントレーラーに搭載
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ちょっと古めの機体ですが、乗りこなせれば選手権で勝負権がある性能を持つ機体です。
トメックに聞いたら「もしかしたら、来年はこのSWIFTに乗れるかも!?」って話ですので、コレは楽しみです。
(FOXと比べて垂直上昇時の姿勢安定がいまいちでフラフラするって難しさを持つようです)

まだまだ移動があるので早々にジャールを後にして、山を下りひたすら移動、

ヴロツワフ経由でポズナンに向かい、ホテルに帰りついたのは翌日0200過ぎ、、、
900kmを13時間掛けて移動してきました。
大陸の大きさを実感しますね、、、


選手権最終日 ”Unknown.2” のはずが、、、、

選手権最終日は昨日に引き続き”Unknown.2”、昨日の午後にくじ引きで決まったスターティングオーダーはなんと1番、、、(笑)
早朝からイメージトレーニングを重ねて望みましたが、、、、

朝のブリーフィングで「上空は10m/s上の強風により 1200まで地上待機」
雲が飛ぶように流れていくので、確かに競技成立は難しいです。

じりじりと時間を過ごしていると、なんだか妙に和んでいる怪しい雰囲気、
天気予報も風が弱まる兆候がないので、競技終了が濃厚になってきました、、、

結局1200を待たずに競技終了
Known ,Free,Unknown.1の3フライトで競技成立、これをもってリザルトが確定することになりました。

うぅーー もっと飛びたい!!
実際にUnknownと飛んでみると練習なしの一発勝負は予想以上に面白いです!(かなり怖いですが)
飛ぶ前日から攻略を考え、自分の出来る限りの技量で挑むフライトは最高の練習です。

次のスケジュールは1900からの閉会式

ガッツリ6時間程予定が空いてしまったので、みんなでイエニヤグラの街に繰り出す事に、
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街の中央広場に行ってみると
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ゴールドウイングオーナーズクラブのミーティング開いてました!!
ざっと見て100台以上は集まってます。

ピザハットに入って遅めの昼食をツツいていると、パレードランが始まり、、、


デカいツアラー弄りの3種の神器は万国共通で「電飾、ホーン、オーディオ」って事がよーくわかりました(笑)

昼食を済ませて街をふらつき
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ソフトクリーム食べながら森林公園を散歩、、、
「飛ばないとリタイヤしたじいちゃんばあちゃんと一緒だなぁ、、、」なんてボヤいて爆笑

ノンビリと街の景観を楽しんでから山頂の宿舎に戻り1900から閉会式
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最終的なリザルトが発表され、残念ながらUnknown失敗が響きポジションは7位まで後退
経験値が見事にリザルトに反映していますね、、、

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表彰台はトメックが1位、マグダが2位
機体性能の勝るSWIFT勢をFOXで押さえ込んじゃいました
この勝ち方は最高ですね♪
(負けたほうは機体性能が勝る分、余計に悔しいでしょうね、、、)
今年の世界選手権は二人とも単座機に乗るので更にキレの良い飛びになるんでしょうね~

一方、Unlimitedクラスに参加した梶さんは2位!!
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最後に皆で記念撮影、全員が勝者ですから♪
表彰台は気分が良さそうです。

閉会式が終わったらお楽しみのBBQ♪
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イエニヤグラの森の中で炎を囲み、肉を焼き、ビール、ウイスキー、ウオッカ、競技会談義で夜が更けます。
しかし、、、こいつら酒強いなぁ、、、

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ビールはソコソコにして、ウイスキーとウオッカに付き合ったら、弱いから少しだけって言っているのに、グラス半分近く注がれてKO寸前まで追い込まれ
なんだか良く覚えていない、、、

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翌朝見てみると、、、、どうやらウオッカのコーラ割りを飲んでいたらしいです、、、

何はともあれ、事故も無く無事に選手権を楽しむことが出来ました。
今回の最大の収穫は、「自分の実力を出し切れる競技会はどんなフライトよりも楽しい!!」って事を体験出来たことです。
1つのミスが致命的な減点に直結するKnownとFree
一発勝負で基本的な飛行技術が現れるチャレンジングなUnknown
この経験を活かし、来年の選手権に向けてトレーニングプランを作り上位を目指します。

次回の選手権に向けて「成すべき事」を知り、来年に向けての宿題を持ち帰ります。

これで勝ったと思うなよぉ~ 日本で練習積んで追い付いてやるからなぁ!!


選手権3日目 ”Unknown.1” これが実戦か、、、

選手権3日目は競技前日に科目が発表されるの ”Unknown”です。
速度計画、位置取りなどを一晩で考えて攻略する要素が入ってきます。
もちろん練習フライト無しの一発勝負!! 初実戦かつ経験値の低さでここから一気に厳しくなります。

出てきた科目は、、、、
恐ろしい事に、一度も練習した事の無い一発勝負科目がゾロゾロ、、、
中でも強烈なのは4ポイントロールインメルマンとスーパースローロール+2ポイントロールキューバン8
自分の力で課されたタスクをどこまで飛べるかの挑戦です。
普通のインメルマンターンって250km/hから1/2ループで背面にして1/2ロールで戻す科目なんですが、
今回は1/2ループの頂点から4ポイントロールで背面で出てくる科目、
もちろんエネルギーロスが大きいので、さらに高速での進入が必要になります。
作戦は一つだけ、、、手前の垂直降下からの引き起こしを出来るだけ遅らせて超過禁止速度(282km/h)ギリギリまで加速して進入すること。
スーパースローロールは通常のロール(フルエルロンで一気に回る)と違って10秒掛けて回らなければなりません
作戦は、高度ロス覚悟で、とにかくゆっくりと回す事、

トランプでのスターティングオーダーは、くじ運悪く2番目、
他の選手のフライトを見てイメージを固める事すら出来ません。
競技開始後すぐに搭乗順が回ってきて、開始高度1300mへ、、、

厳しかったです、、、
最初のフィギュアで垂直上昇からのレベルオフでエネルギーを失い翼から空気が剥れ(失速状態)に入りラインが保てず
テールスライドはポジティブ(前向きに機首を落とす)ところで、姿勢管理をミスってネガティブ(後向きに機首が落ちる)になる
4ポイントインメルマンは280km/h(計器の赤い線の針幅一本分)まで攻め込んで何とか成功
続く背面からのダウンラインロールでミスをしてヘディングをズラしてしまいハンプティバンプは飛べず。
高度370m(下限300m)からの初めて飛ぶスーパースローロールは恐怖でした、、、
「ミスってエネルギーロスしたら刺さる、、」って覚悟しましたから、、、

全9科目の中で3つも”0点”取ればスコアはガタ落ち
41.8% 順位は2つ落として6位まで後退
経験値の違いが、適用力の形で現れてきています。

明日は競技最終日 科目は”Unknown,2″
今日の経験を活かして、今度こそUnknown攻略できるようにがんばります!!
このままで負けっぱなしで終われるかっ!!