突然、機種転換となりました。
今まで乗っていた複座FOXから単座のSoloFOXへ乗換えを勧められました。
去年の選手権で単座のSWIFTの戦闘力の高さを痛感しているので、
機体の性能差を詰められるのは非常に嬉しいです。
が、、、もちろん乗り換えて即戦力になるほど甘いもんじゃなくて、ある意味ギャンブルです。
「乗り切れない高性能は逆に足枷になる」ってのは全ての乗り物に共通しています
トレーニングキャンプ期間内で乗りこなせなければ、確実にスコアを失います。
そうは言っても何時までも「複座練習機」のFOXに乗っていては
この先のUnlimitedでは絶対に勝ち目がありません
いつかは乗り換えなければならないなら、チャンスが巡ってきた今年がその時でしょ!!
って事で改めてご対面、、、
昨年の選手権の時に見てはいたのですが、改めて見てみると
結構違います。
開発を終えて生産が開始されて使い道の無くなったプロトタイプFOXを大改造して
「マクラさん専用機」として僅か2ヶ月で作られたSoloFOX
量産型FOXに比べてコクピット周辺が僅かに短い胴体、
後席を廃止して出来たスペースに引き込み脚を装備して抗力(空気抵抗)を大幅に削減
一人分の重量を軽減できるので、更に翼を短く切り詰めてロール率を向上、
もちろん運動性能向上狙いの改造です。
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エアショーに頻繁に出演する機体なので少々派手なカラーリングですね(笑)
地上で一通りレクチャーを受けてから飛ばしてみると、、、
最初のフライトは引き込み脚の操作確認と失速速度、スピン(錐揉み)特性の確認と垂直降下したときの加速性能、
幾つかの簡単なフィギュアを試して感覚を掴んでみると、
ダイブさせたときの加速は良いし垂直上昇の伸びも良い、
とにかくエネルギーロスが少ない感覚
翼も少し強度バランスが違うみたいで、最大Gはオリジナルと同じですがより柔らかくしなる翼
機体が「エネルギーを温存して大きなフィギュアを柔らかく描け」ってを乗り方を教えてくれます。
マクラ流の「出来るだけGを掛けずにエネルギーロスを最小限に抑えて、出来るだけ多くのエネルギーを保持する」 飛び方をするための機体ですね、
基本的にFOXではあるけど、より乗りやすく、運動性だけを向上させた感覚、トレードオフとなる安定性の低下はあまり感じません
驚いたのが引き込み脚の効果
とにかく機体の加速が良い!!
垂直降下に入れると200km/hを超えてもシュパーッ!!って速度が伸びていきます。
調子に乗ってダイブしていると超過禁止速度を超えちゃいそうです。
ロールレートも体感で10%近くは早くなっていて、くるくると爽快に回ってくれます♪
大幅に向上した運動性と高速性能に対して、他の機体に劣るのが超過禁止速度、
最高速度制限が低くなっています。
FOXの282km/h SWIFTの295km/hに比べて明らかに低い250km/h
位置エネルギー(高度)から転換できる運動エネルギー(速度)量が少ないって事になります。
飛ぶ前に「なんてオリジナルより遅いの?」って質問してみたら
「テストの時の都合で遅く設定されているだけだよ、使うなら270km/hまで出しても大丈夫、、、まぁ、そんな速度まで使わないけど」
との事、
つまり250km/hで全てのフィギュアが出来るってことですね
実際のフライトを見ても、Swiftがロールスピードと高速を生かした鋭い動きに対してSoloFOXの動きはゆったりと柔らかい
スタイルの違いをポイントに繋げれば十分勝てるって事です。
機体特性が異なるので、乗り方も機体に合わせて少しだけアジャスト
Solo FOXの特性に合わせたスタイルにイメージを切り替えます。
空気抵抗が少ない特性を生かして、余剰エネルギーを速度に割り振ってスピードレンジを高速側にシフト
高い運動エネルギーを存分に活かし、通常4G最大5Gでエネルギーロスを抑えて、グライダーらしく柔らかく飛んで大きなフィギュアを描く
無駄な動き(=G)や滑りを押える事が何よりも大切です
(どんな乗り物でも高Gでの運動は大きなエネルギーロスになります。)
シャープな動きではSWIFTには勝てないので、しなやかに動き正確に止めるイメージです。
なんとなく気が付いたことですが、
柔らかい翼に早すぎる入力をしても動きにタイムラグを感じるので違和感が出ます。
一体感を持って飛ぶには機体の固さと動きの収束に合わせた入力をするイメージで、、、
この辺りは車と同じ感覚で、足回りのストロークスピードに合わせた運転で荷重を掛けたり抜いたりする感覚です。
僕の持っている感覚なんですが、各機種、車両毎に入力できるスピード(リズム)は翼やサスペンションの固有振動数である程度決まっていて、
固有振動数に合わせた入力(運転や操縦)をすれば一体感が出てきます。