今日は、R33 GT-R 「大先輩号」のステアリングラック ブッシュの交換
目的はStep-2仕様の第一弾で「正確性」の改善です。
ステアリングラック(ギアボックス)は
殆どの市販車が路面からのキックバックや音振対策でゴムブッシュを介してフロントサスペンションメンバーに取り付けられています。
このゴムブッシュの変形によりステアリング操作に対する正確性が低くなり
反対にタイヤ側からの入力がゴムブッシュの変形によりフィルターが掛かってステアリングへ伝わりにくくなっているので
ゴムブッシュの硬度を高めて 入力に対する正確性とステアリングインフォメーションを改善します。
特に狙いドコロは
高速、高荷重状態でのステアリング入力の微小舵角域
切り初めの指2本分くらい
ここがソリッドに反応する車と
ぐにゃっと反応が鈍い車は
安心感がまったく違う
もちろん正確に反応する方が大切
時間にして1秒以下の操作時間だとしても
100km/hなら27.7mも進むのでイメージしたラインから離れていく
「人間のいいかげん性能」は高いので
上手い人ほど反応の鈍さを自動補正しちゃいますが
問題は路面からの入力でゴムブッシュが変形する場合
ステアリング舵角一定でも車がフラつく原因になります。
今回は柔らかいノーマルブッシュから
ゴム硬度が高いNISMOの強化ブッシュに交換です。
作業自体は簡単
ブッシュを固定しているブラケットを外して
古い劣化したノーマルブッシュを取り外して
新しい強化ブッシュを入れてブラケットで締め付ける
だけなんだけど、、、
ジャッキで上げて馬に乗せて潜り込む
日産系はラックが後ろ引き(前軸よりラックが後)だからフロントタイヤの後ろ側から
ブラケットを止めているボルトを17mmソケット+エクステンション&450mm位のレバーで緩める
締め付けトルクは9~11kgf/mなので短いレバーだと簡単には緩まないです、、、
オススメは17mmのホイールボルト(ナット)用のディープソケット
緩めるだけならインパクトが最速ですね~
55-6を吹いてしばらく待ってから
パキッと一発
あとはラチェット+エクステンションでボルトを抜き取る
古いブッシュの抜き取りは助手席側から
ブラケットは遮熱板と一体で
もう1箇所外さないと取れないんだけど
遮熱板の取り付けボルトに工具が入らないから
ちょっとだけブラケットを浮かせて
隙間から抜き取る
助手席側のブッシュを抜くとステアリングラックが上下前後に動くようになるので
運転席側ブッシュの取り外し
パンタグラフジャッキを使ってラックを少し持ち上げて隙間を作りながら
-ドライバーでブッシュを回すように押して抜き取る
運転席側は少し大変、、、
取り外したブッシュは
繰り返し応力でフランジの当たり部分で亀裂が入ってる
これは設計がイマイチ、、、
ステアリングラックのフランジ当たり面が不足しているから角の部分に負担が掛かってる
もう少しフランジ高さを増やしてブッシュ全面で受けるようにすれば良いのになぁ
驚いたのは思った以上に柔らかいゴムでふにゅふにゅ
ステアリングラックは左右に1mmは動いてたんじゃないかな
コレじゃステアリングインフォメーションが希薄になるし 正確性なんて期待出来ない
ステアリング系で1mmの動きは大違い!
アルミカラー作ってリジット化したくなっちゃうよ、、、
新しい強化ブッシュは明らかにカチカチだから
かなり良くなりそうです♪
軽く休憩を入れながら
取り外したボルトを55-6を吹き付けて掃除
新しいブッシュの取り付けは運転席側から
先に助手席側を固定しちゃうと
運転席側は形状が複雑で手元が狭いから取り付けが大変になっちゃいます。
ジャッキでラックを少し持ち上げて隙間を作ってブッシュを回すように押し込んで
ブラケットで締める前は8mm位の隙間が出来るけど
位置を合わせてブラケットで締め付ければ
ぴったりハマりますから大丈夫
ブラケットをボルトで仮止めしたら
同じ要領で助手席側のブッシュを入れてブラケットをボルトで仮止め
左右のブラケットを均等締めして
最後にトルクレンチで9~11kgf/mでカチッと締めれば作業完了!
なんだかんだで3時間くらい掛かっちゃいました~
次は要領掴んだから2時間切れるでしょう!
コレでステアリング系がビシッとするぞ~っ♪
帰路についた大先輩からの帰り道でのインプレッションは、、、
「ステアリング切り込み初期よりは追い舵の効きの方が効果を感じて
路面が悪い場所では”競技用部品”の本領発揮でなかなかのビリザラ感」
う~んそんなに硬いゴムじゃないんだけど
結構ステアリングに入って来ちゃってるかぁ、、、
部品が馴染めば少し緩くなるかなぁ
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