先日の土曜日に滑空場に行った時に今までの連載の参考になる動画を撮影してきました
撮影に使った車両は、、、
軽く20年以上前のトヨタ「コロナ」
公道生活を終えた車は滑空場でグライダー運搬用の牽引車として余生を過ごしています。
「まともに動いてちゃんとブレーキが効けばOK」程度のメンテナンスなんで、
実験車両として程よくヤレてます。
数台の牽引車(リトリブ車と呼ばれています)の中でも完璧にダンパーが抜けていたコロナに
カメラをセットして滑走路脇を50km/hほどのスピードで走行してバネ上とバネ下の動きを見てみます。
文章とグラフだけじゃイメージが難しいでしょ
カメラを廻して停止状態から速度を上げていくと
車が動き出してすぐに見えるのが、バネ下が路面を捉えるために素早くストロークしています
この動きが「バネ下の自由運動」です。
バネ上固有振動数x3以上の速い入力はバネ下だけで処理されています。
この速いストローク(周波数域)でダンパーストロークを超える段差を乗り越えると、
完全に底付きします。
さらに速度を上げていくと路面の凸凹の入力を受けて30秒付近で車体のバウンドが始まります
路面からの入力がバネ上固有振動数と一致して共振が起きている状態で、
ボディが船のように揺れ続けます。
風景の揺れ(カメラがボディに固定されているので)がバネ上固有振動数の動きです
感じる乗り心地はまるで船(笑)
完全にダンパーが抜け切ってもフリクションが残っているので少しづつ収まってきます
速度が上がって48秒~50秒の大きな路面の凸凹からの入力でタイヤが跳ねるように動いているのがバネ下共振の動きです。
車内では、「ごごごっ!!」って音と共にバネ下が暴れる振動を感じます。
もう少し入力が大きいとストロークを使い切って「ガツン!!」って突き上げを食らいます。
数回に分けて連載してきたバネの動きが、1分30秒ほどの動画に全て現れてます
ダンパーが抜けているとスプリングの動きがモロに出るので解り易いですね
チョットした不正地を50km/hで走った入力でサスペンションはコレだけ動いています
更にバネ上の周期運動でサスペンションが縮んでいる瞬間は更にストローク量が苦しくなります。
ぶわんぶわん、、、ってバウンドしていて沈んだ瞬間にギャップを乗り越えると簡単に底付きして
「バンッ」って吹き飛ばされます、、、
今回は見やすくするために凸凹道をダンパーの抜けた車で走ってサスペンションの動きを観察しましたが
程度の差はありますが、全ての車に同じ現象が起こっています
ストロークの確保は車両の操縦安定性を確保するためには大切ですね
次はダンパーに求められる要件を考えます。
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