最近、S2000のリアサスペンションのセッティングで
・仕様指定での特注プライマリースプリング
・スプリング仕様変更でストロークを増やしてレート安定性の向上や低応力化
(試してみたい完全新設計のスプリングもあるんですよね〜)
・推測したダンパーストロークからサグ設定(≒プリロード)
などなど、扱い易さを作る仕様を色々と考えていました。
大先輩からのリクエストもあり先々
R33 GT-R「大先輩号」と同じく
レートと密着荷重を指定して巻く特注プライマリースプリングを使ったツインスプリング化は折り込みます。
が、、、
特注スプリングはメチャクチャ高い、、
HYPERCO買ってお釣りが来るぐらい高い
2本しか巻かないから更に高い
そんな状況で朝、目が覚めた瞬間、
久しぶりに神様が囁いた。
「そ〜いえば、使ってないプライマリースプリング転がってない? 密着荷重300 kgのヤツ
S2000のお試しツインスプリング作れるだろ!」
あぁ〜
R33 GT-R「大先輩号」に使っていた
ベステックスのカタログ品 BXPB300が遊んでますねぇ
スプリングレート 13kgfmm
密着荷重 300kg
自由長 60mm付近
密着荷重は狙い値306kgの誤差程度の300kgでOK
問題になりそうなホイールレートは
リアメインホイールレート
スプリングレート 12kgfmm
ACF 1.06
レバー比 1.41
ホイールレート 5.69kgfmm
プライマリーホイールレート
合成レート
6.24kgfmm≒12×13/(12+13)
ACF 1.06
レバー比 1.41
2.96kgfmm≒6.24/1.06/1.41/1.41
メイン 5.69kgfmm (2.20Hz)
プライマリー 2.96kgfmm (1.59Hz)
バウンスに関してはちょっとレート不足を感じるんだけど
リアの左右両足が同時にプライマリーレートに入る状況は同時に前へ荷重移動するので
バネ上固有振動数的にはスタビリティ側へ推移するのでなんとかなるかな?
ロールに関しては、
旋回中のロール剛性は左右ホイールレートの平均になるので
4.35kgfmm≒(5.69+2.96)/2
ブレーキングからクリップまでは曲がりまくり
パワーONでプライマリーを畳むほどトラクションが掛かる
ってプライマリースプリングを使ったツインスプリングお馴染みの挙動になりますねぇ
ただし、、、
リアのプライマリースプリングのレートが足りないから ドライバーが慣れて速くなってきたら
「リアが動き過ぎる」ってコメントが出てくるのであくまでも暫定仕様、
だからあくまでも「お試し」です
自由長に関しては
許容スプリング自由長 45mm
プリロード2mmなので
プリロード0での使える長さは43mm
リア1g荷重は293kg
スプリング荷重は
438kg ≒293kg x1.06 x1.41
1gストローク
12kgfmm : 36.5mm ≒438/12
12&13kgfmmツインスプリングでの
1gストローク
59.6mm ≒11.5+48.1
12kgfmm : 11.5mm≒ (483-300)/12
6.24kgfmm : 48.1mm≒300/6.24
1gサグを揃えた場合のプリロードは
23.1mm ≒59.6−36.5
ダンパーの許容スプリング長とプライマリースプリング長の関係は
プリロード 23.1mm
ダンパー許容スプリング長 45mm
プライマリースプリング長 60mm
スプリングジョイント 2mm
スラストベアリング 5mm
(60+2+5)-23.1=43.9mm<45mm
1.1mm差でギリギリ入ります!
現在入っているスプリングの座りのための2mm程度のプリロードを入れていない事とプライマリースプリングのレート立ち上がり分を考えれば
あと数mmは余裕があるので
スプリングシート全下げにしてリア車高を5mm程下げて前後ロール軸を水平方向に変化させてトラクションに振ります
予算最小限の「冷蔵庫の余り物料理」としては面白い提案になりそうです。
久しぶりにベステックスのHPを開いたら
プライマリースプリングが全て販売終了(泣)
結局ツインスプリングは流行らなかったから
商売にはならなかったんですねぇ
ツインスプリングは良い動き作れるんだけどなぁ
R33 GT-R ツインスプリング
【砂子さんテスト】ウェット&FRモード
【山野さんテスト(3分40秒〜)】ドライ&4WDモード
最終的にはGT-RのFRモードと同等以上のリアトラクションを作りたいなぁ
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