今日は実験中の「水中乾燥」の途中経過をチェック
「水中乾燥」は木材を乾燥させる前に水に長期間浸ける事で割れや反りを少なくする技術です。
昔は木場で材木を水に浮かべて水中乾燥させていましたが
効率と原価低減を求められる時代に移り
昨今の材木は加熱による強制乾燥で製材されています。
我が家のヒノキを切って水中乾燥を始めたのが4月25日
蒸発した分を水を足しながら ほぼ1ヶ月水に浸けた姿は、、、
ヒノキのヤニが水に溶けてトロミがついてる(笑)
水から引き上げたヒノキはもちろんたっぷり水を吸ってズッシリと重い
ヒノキの皮を剥がしてみると
芯材と皮の境目からぺりぺり剥がれます!
ヤニは主に皮と芯材の間に入っていて
表面が傷ついた際にはヤニが傷を覆ってコーティングして芯材を守るんですね~
虫の侵入や抗菌作用もヤニに含まれる成分が効いているのかな?
芯材と皮の間にマイナスドライバーを刺して「ペリっ」って剥がして
円周方向にノミみたいに刺すと
「ペリペリペリ、、、」って簡単に皮剥き完了
芯材の木肌はびっくりするほどすべすべツルツル
ヒノキってこんなに綺麗なんだ!
皮剥きが終わったらバケツに水を入れてヒノキを浸けると、、、
スライス材の1個だけ水に沈むヤツが出てきました!
木が水に沈むんですよ~
他のヤツは僅かに水に浮くのでもう少し水に浸けて沈むまで待ってみます
スライス材のチェックが終わったので
本命の「まな板」用を見ると、、、
パッと見は水は濁ってないしトロミもないけど
水に手を入れるとヤニが付い少しベタ付きます。
ヤニの大部分は皮と芯材の間だけど
芯材にも僅かに含んでいますね
重石のコンクリートブロックを外すとまだ僅かに浮き上がるので
水揚げはまだ早い!
こっちも水を交換して更に含水させます。
輪切りのスライス材は水を通す「導管」をより多く切断しているし
厚さが無いからすぐに水を含みますが
板材は縦方向に長いから含水するまで時間が掛かるって事ですね
「水中乾燥」の理屈って
陸上ての自然乾燥だと伐られた木は導管を閉じて水分を閉じ込めてしまい
表面から乾燥が進み 表面と芯の収縮の差で割れや反りが発生しますが
水中に浸ける事で導管が閉じなくなるので表面から芯まで乾燥ムラが少なくなり割れや反りが少なくなるんですね!
「薪も雨ざらしてしばらく置くと乾燥が早い」ってのと同じ理屈ですね~
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