E36 M3 Koni Sports 減衰力設定 ⑩

レバー比問題を解決して計算シートが使えるレベルに仕上がってきたので、
色々と減衰率を設定してテストしていました。

シングルスプリングならこのシートに数値を入れるだけで殆どOKまでイケるんですが、
ツイン(トリプル)スプリングなのが悩みどころ

フロントは完全トリプルスプリング仕様
リアはツイン+ヘルパー仕様
どのレートに合わせて減衰率を設定するか?って部分でハマっていました。
もちろん教科書にはツインスプリングの減衰力設定なんて項目は無いので、簡単に解るはずがない(笑)

いろいろと減衰率と乗り心地、車の動きを見て感覚的に掴んできた傾向は、

①ツインスプリングで作られる合成レートの「スプリングの固さ」感は、
1Gまでのメインレートとプライマリーレートの加重平均レートっぽい

②ツインスプリングに掛ける減衰率はプライマリー&メインの加重平均レートに対して30~35%付近、
これ以上の減衰率を設定するとシングルスプリングに近い動きになる
(プライマリーレートに対して減衰率が高すぎて、プライマリーが伸びてこない)

この2点です。

この傾向で最初にリアを決めて、フロントをバランスさせていきます。

ピッチング方向でのストローク量はスプリング設定の段階で固有振動数で揃えてあるので、ダンパーでストロークスピードを揃えればマトマリ感が出てくるはずです。
同じピッチング量と減衰率で脚を動かして姿勢をフラットに保つイメージです

実際に数値を作ってみると
リアホイールレート
1G荷重 373kg
メイン 7.84kgfmm
プライマリー 4.09kgfmm 密着荷重294kg 1G荷重の78%でメインレートに切り替わります

加重平均レートを求めると
((4.09x294)+(7.84x79))/373= 4.88kgfmm

現状は加重平均レート 4.88kgfmmに対して減衰率33%を設定
この減衰率をメインレート、プライマリーレートでの減衰率で見ると
メイン 7,84kgfmm 減衰率26%
プライマリー 4.09kgfmm 減衰率36%

メインレート領域は弱めの減衰率でとにかく動かして路面追従させて
伸び領域のプライマリーレートで不要な動きを高めの減衰率で抑え込む
メインスプリングだけではひょこひょこ跳ねてしまう減衰率でも、プライマリースプリングで伸び切りを抑え込めます
この辺りから、好みで固い⇔柔らかいに数%振れば好みの動きになります

リアの固さが決まれば、フロントをバランスさせます。
リアのプライマリーレートに対する減衰率36%をフロントプライマリーレートも適用してみることに

フロントの1Gまでのレートを求めると
フロントホイールレート
1G荷重 381,59kg
メイン 7.46kgfmm
プライマリー 3.15kgfmm 密着荷重260kg 1G荷重の68%でメインレートに切り替わります

フロントのプライマリーレート 3.15kgfmmに対して減衰率36%を設定
この減衰率をメインレート、プライマリーレートでの減衰率で見ると
メイン 7.84kgfmm 減衰率23%
プライマリー 3.15kgfmm 減衰率36%

この減衰率をテストしてみると、、、
レート的には固い脚なのですが、フラットな乗り心地で不快感は今までで一番少ないです。
まったくピッチングしない訳じゃありませんが、動きの収束が良いので揺れを感じる時間が短い
「カッチリしていて収まりが良い」、、、ってヤツですね。
オマケに車内低級音が減って静かになりました。

今までの減衰率設定だとピッチング収束が悪かった事を認識、、
前後の減衰力バランスは影響が大きいですね

速度を上げていっても安定、ロールも十分に抑え込まれているので内側タイヤを有効に使えます。
「ツーリング仕様」の脚に仕上がってきました♪

ブログランキングに参加しています、記事を気に入っていただけましたら
↓クリックしていただけると嬉しく思います。

にほんブログ村 車ブログへ
にほんブログ村

全般ランキング


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です