車高は車の挙動に大きな影響を及ぼす大切な要素です。
タイラップがBMW M3に乗るのは運転を楽しむ事が目的であり、
停車中の”見た目”はどうでも良い事です。
(走っている時はどうせ車高なんてわかんないし、、、)
アームの角度による
アンチダイブ
アンチスクオット
ロールセンター高
タイロッド高さ(角度)やトーコントロールリンクによるトー変化
などのサスペンションジオメトリはメーカーが適切な角度に設定して、ロールやピッチングをスプリングの力に頼るだけでは無く、力学的に抑えています。
以前乗っていたZ3もサスペンションを散々いじって「脚が良く動く」車高を探してたどり着いたのがノーマル車高±10mm以内って経験があります(笑)
って事で脚の基本設定が決まってきた良いタイミングなので
車高測定方法と基本値を調べてタイラップ号の現状を見てみると
まずは車高測定方法
車両をノーマルポジションに合わせます。
ノーマルポジションとは測定時の基準重量状態で、
ちなみにアライメント測定時も同じ条件です
条件は、、、
燃料満タン
17inchホィール
ドライバーシートとナビシートに68kgを乗せる
後席中央に68kg
トランク中央に21kg
実際にバラストを搭載して測定するのが基本ですが、
大変なので計算で測定車高を補正します。
車高測定箇所
17inchホィールのアウターリム下側からホイールアーチ上限の距離を測定します。
基準車高は
M3
フロント 585mm±10mm
リア 540mm±10mm
M3スポーツサスペンション
フロント 560mm
リア 540mm
(乾燥重量)
M3にメーカーオプションのスポーツサスペンションがあるみたいです。
数値を見ると、リアは540mmに固定で
フロント車高を-25mmって事ですが
スポーツサスペンションは乾燥重量での値なので走行車高は更に低くなります。
M社の考えは「リア車高の540mm付近を走行時の基準車高に固定」
ステアバランスのセッティングはフロント車高-25mmの幅の中で調整ってことですね
数値と測定方法がわかったのでタイラップ号を実測してみると
フロント車高 588mm
リア車高 550mm
バラストを積んでいないので高くなってます
測定車高をバラスト搭載分の補正を加えると
ドライバー&ナビ
68kg x 2 136kg
アーム 1350mm
モーメント 183600
リアシート
68kg
アーム 2200mm
モーメント 149600
トランク
21kg
アーム 3170mm
モーメント 66570
合計重量 225kg
合計モーメント 399770
モーメント/重量=アーム
225kg÷399770kgfmm=1777mm
前後バランス 1777mm÷2700mm = 0.658
34.2:65.8
バラスト分の重量配分
76.9kg : 148.1kg
フロント車高補正
合成1次レート 8.24kg/mm
補正荷重 76.9kg
補正単輪荷重 76.9÷2 = 38.45
車高補正値 -4.67mm
車高実測地 588mm
補正車高 588mm – 4.67mm = 583.33mm
リア車高補正
ホイールレート 7.84kg/mm
補正荷重 148.1kg
補正単輪荷重 148.1÷2 = 74.05
車高補正値 -9.45mm
車高実測地 550mm
補正車高 550mm – 4.67mm = 545.33mm
ノーマル車高基準値と比べると基準値から
フロントは約1.7mmDown
リアは約5.0mmUP(笑)
許容範囲の±10mmに入っているのでOKでしょう。
リアの伸びストロークが欲しくなったら-5mmまでは車高を下げてストロークバランスを調整できそうです、
フロントはアンダーステアが気になれば-24mmの範囲で調整可能です。
スプリングが決まったので必要次第で、伸び縮みのストロークバランスと前後車高を詰めていきます♪
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