土曜の日課になりつつある飛行場通い、
特にフライトの予定が入っていなくても遊びに行ってます、、、、
今週は、自家用操縦士の方の横に乗って安全装置です。
45分程度の技量保持訓練での離着陸の練習、、、
風も穏やかで、ソコソコ通っている上手な方なので、ボクが手を出す必要はほとんど無し、
右席で、景気付けで「れっつごー」とか勝手のこと言ってます(笑)
で、フライトが終わってジュースを飲みながら飛行機の傍で遊んでいると、、、
「100時間点検やるぞー!!」との恩師のお言葉、、、
この飛行機おじさん、整備士の資格も持っているので、整備も自分でこなします。
(いいなぁ~ ボクも整備の資格欲しい、、)
飛行機の整備は簡単に区分すると2種類になります。
一つは「耐空検査」コレは1年毎の整備&検査で、航空局から検査官がやってきて一日掛けて検査します。要は車の「車検」です。
もう一つが、「時間点検」で、50時間、100時間、200時間等、運行時間で定められた整備&点検です。
で、もちろんお手伝い♪
普段からお世話になっていますから、、、出来る範囲は頑張ります!!
今日のメニューは、100時間点検の一部で、、、
OIL交換、
エアクリーナー清掃、
プラグ点検&清掃、
ノーズストラット(着陸脚)のガス圧の調整
バッテリー液の点検&補充
まずは、ノーズカウリングを外してエンジン様とご対面
ライカミングO-320-D2Jです
飛行機のエンジンって偉そうですけど、、、とんでもなく古臭いスペックです。
自動車語に訳すと、、
空冷、水平対抗4気筒、シングルキャブレター ターンフロープッシュロッドOHV2バルブ ツインイグニッション 排気量5241cc
で、160馬力-2700rpm
点火系が2個付いているのが飛行機エンジンですね~
回転を出さないから馬力は出ません
とりあえず、OILを抜いてフィルター外して、、、車と同じです♪
ちょっと違うのは緩み止めにセフティワイヤーが掛かっています。
ドレンを抜いて、OILクーラーの配管を外して全量抜き取ります。
OILを落としている間にプラグの取り外し、
ハイテンションコートとプラグの取り付けがナットで取り付けてあるのが特徴ですね、、、まぁ振動で外れてもらっちゃ困りますから、、
プラグを外して掃除ですが、、、「鉛取り」の作業です!!
有鉛ガソリンを使っていた昔の人は知っていると思います(笑)
航空ガソリンは有鉛ガソリンなんです、、、
オクタン価100のガソリンに4エチル鉛を添加してアンチノック性を高めてあります。
オクタン価にすると130ほどになります、
(↑ちょっと妖しく強引な説明ですね、、、100以上のオクタン価はありません 正しくはパフォーマンス ナンバーになります)
圧縮も高くないし、ましてやターボも付いてない癖に、、、生意気だよ
バルブシートは無鉛仕様なのに、、、矛盾しています。
で、有鉛ガソリンを使っていると、プラグの碍子の周囲に鉛が蓄積してくるので、定期的な掃除が必要です。
掃除を怠って鉛を溜め込んで、電極に届くと、、、もちろん火花が飛ばないので失火します、
取り外したプラグの鉛を太い針で欠き出し、ワイヤーブラシで電極を磨いてエアブロー x8本、、、orz
もちろん、現代の自動車用の無鉛ハイオクガソリンエンジンには不要な作業です。距離で定期的に交換すればOKです。
エアクリーナーは乾式タイプの紙フィルターで500時間、もしくは1年のいずれか早い方で交換の指示なので、エアブローで裏から吹いて掃除しで完了
ノーズストラットはオレオ式って構造ですが、、
自動車語に訳すと、ムチャクチャガス圧が高い「フリーピストン無しのシングルチューブダンパー」です。
バイクのフロントフォークからスプリング抜いて変わりにガス圧で車重を支えているような構造です。
もちろんガス圧が下がれば、ソコ突きしますので低くなったら、窒素ガスを補充です。
バッテリーは普通の鉛電池なので、比重と蒸留水の補充、、、
24V仕様なのでトラックと同じ12セル、
変なのは、設計初期は12V仕様の機体が、度重なる設計変更で24V仕様になったので、12Vバッテリーのサイズで24V、、、
容量半分ですか、、普通に動く分には十分だけどさぁ、、、
そりゃ、重量、重心位置の関係で12Vバッテリー2個積みたくないのは判るけど(笑)
さて!!ココまで作業を進めて十分に古いOILを落としてから、組み付け&OIL補充です♪
OILクーラーの配管を戻して、ドレンを絞めて、フィルター付けて、緩み止めのセフティワイヤー掛け、、、
新しいOILを8クォート(8Lチョイ欠け位です)
「いつもお疲れ様です、ガンガン飲んでくださいマセ♪」
でお酌してあげて一気飲み(笑)
レベルゲージで確認してOK!!
掃除したプラグを組み付け、ハイテンションコードを繋ぎ、トルクチェック、、、
交換した部品と使った工具の数を確認、(置き忘れ防止です、、、)
カウリングを付ける前に試運転、、、OIL漏れや不調が無いことを確認
カウリングを取り付けて作業完了!!
作業内容的には、たいした事じゃありませんが、弄り壊した時の損害と、作業ミスで運行中にトラブる事を考えるとビビリます
整備士に見てもらいながらの作業だけど慎重になりますね~
テストで飛んでも問題なし
無事に作業完了です!!