タイヤのユニフォーミティ(動・静的均一性)を少し理解出来たところで、、、
ずーっと抱えていた疑問
「なぜ、タイヤにアタリ、ハズレが発生するか?」
ハズレを引くと明らかに振動が発生してバランス調整を行っても振動が収まらない
僕も2回ほどハズレ引きました。
この振動の原因はフォーミティ不良により引き起こされている事が判明しましたが、、、
店頭販売で購入したタイヤだとあまり悩まされた記憶が無く
通販などで購入した際にバラつきが大きい印象です。
コレって結構不思議だったのですが、工場出荷から消費者までの物流の過程にヒントがありました。
「ネットオークションなどで安売りされているタイヤは品質が悪いB級品」って時々聞きますが、
不良品やB級品を流通させても最終的にブランドイメージを損ねるのはメーカー自身なので考えられません
ブランドイメージを損なうくらいなら廃棄した方がマシです。
そもそもちゃんとしたメーカーなら社内規定で品質と不良率はコントロールされています。
さらに、製品はユニフォーミティマシンとダイナミックバランシングマシンで全数検査を行っているらしいので、
メーカー出荷時点での製品のバラつきは、ほぼ”0”だと考えられます。
(不良品混入事故の確率は残りますが)
三菱重工マシナリーテクノロジー株式会社 検査機
【ユニフォーミティ マシン】
【ダイナミックバランシング マシン】
残るユニフォーミティ不良の要因は、、、
輸送経路と卸問屋での在庫状況って事になります。
改めてタイヤの輸送と保管を考えてみるとタイヤって容積率が悪い部品なんです、
四角い倉庫や貨物コンテナに丸いタイヤを入れる訳でさらに真ん中には穴が空いちゃっています。
タイヤ屋さんや量販店では商品展示もあるので平らに積み上げられた平積みで在庫されています。
これはタイヤに余計な応力が入らない良い保存状態です。
BSの生産工場の動画を見ると、、、
輸送効率より精度を重視して平積みしてますね
これに対して大量の在庫を持つ卸問屋やコンテナ輸送では容積率最優先の積み方になります。
それが「レース積み」って呼ばれる方法で。
編み物の「レース編み」の模様の様にタイヤを交互に重ねて積み上げていきます。
もちろん容積率は一気に改善されますが、一つ問題が発生します。
交互に重ねて互い違いに重ねるって事は、タイヤを変形させる応力が掛かります。
しかも下の方になればなるほど大きな重量が掛かります。
この在庫状態が海上輸送やコンテナ在庫等で長期になる程タイヤが変形癖が付いてユニフォーミティが低下し、
コレが「タイヤの当りハズレ」の原因になると考えられます。
この「レース積み」によるタイヤ変形対策を調べてみたら、、、
実に簡単な回答
「タイヤを平積みにして1ヶ月待つ」
タイヤからストレスを除き寝かせる事で変形が解消されるそうです。
タイヤ屋さんや量販店の在庫タイヤは自然とこの条件になるので、ユニフォーミティ不良でのシミーに悩まされる確率が低くなります。
今回のタイヤ交換の「プライマシー4」は通販で購入したので
変形解消のために家の二階で1ヶ月待機中
11月9日以降に交換予定です♪
ただし、、、
海外輸入タイヤで「コンテナにレース積みでギチギチ」の一番下に積まれたヤツが回復するのかは不明です(笑)
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小生も1回引きました。4本総換えで、1輪だけ異常・・・。
安売り店で買ったのですが、当時メンテをお願いしていたディーラーのサービスさんの話では、展示用に立てておくと2weekでユニフォーミティ崩れるとのコトです。自重でもそんなモンなんですね。レース積みは言わずもがな・・・。
「組んでいないタイヤ」は思っているより繊細みたいですね、
ハズレの1本をリアに取り付ければシミーは出ないかも?(笑)
(ぶっ飛ばしたら車体振動ブルブルかなぁ)
今回は完全に1ヶ月寝かせるのでどうなるか楽しみです、
ここまでわかると、次は、、、
海外メーカー輸入タイヤの物流ルートが「正規輸入品」と「並行輸入品」でどうなっているか興味ありますよね
「正規輸入品」は輸送費を価格に転化回収できますし、不良品に対しての保証が設定されている位ですから平積み輸送の可能性があります。
(もしくは倉庫在庫~店舗まで平積み指定管理で寝かせるのかな?)
だれも見たことが無い「輸送荷姿&在庫管理」同じメーカー同じタイヤで差が出るのはココしかありませんから(笑)
大変興味深く拝見しました。
ふと思ったのですが、
ホイールに組んだだけで平置きしておいたらば・・・
車両に付ける前の時点
(接地圧無く熱もまだ入れて無い状況下)なら
内圧のおかげでより早く変形解消しないですかね??
内圧で逆に変形してしまうでしょうか??(笑)
機会が有ったら試してみたいと思いました。
木村さま
コメントありがとうございます。
ホイールに組んでから平積み保存、どうなるか判りませんね~
ホイールに組む時点での変形が不均一なビード上がりも誘発するみたいです。
組み方のポイントを調べると
①タイヤのビードとホイール内リムの両面にビードクリームをムラなく塗る
②大容量エアコンプレッサーでエア流量を確保
③バルブのムシを抜いて一気に加圧してビードを上げる
④ビードが上がってもすぐに減圧せずにダメ押しで密着させる
って事がわかりました!
もしかしたら今回から自分で組むかもしれないので実践&実験してみたいと思います。