先日、M3のリアダンパーのブッシュのテンション抜きをやってみました。
E36 M3Bのリアサスペンションはセントラルアーム(セミトレをベースとしたマルチリンク)です。
リアアクスルにデフを乗せ4点のブッシュでモノコックに取り付け、
トレーリングアーム、アッパーアーム、ロアーアームの3本のアーム構成され
支持部分はブッシュ8個 ピロボール2個でアクスルとモノコックに接合されています、
合計ブッシュ12個、ピロボール2個、、、(スタビライザーとデフマウントを除く)
基本構成はE46も一緒です。アクスル強度が高いからE46 M3は羨ましい、、、
補強による路面からのストレスをフロアに分散して逃がす為に
モノコックへの「V字」補強メンバーが追加されたのかなぁ??
ボクのM3のリアサスペンションはE36 M3CとE46M3 CSLの部品を流用して、一部ピロボール支持に変更してあります。
イラストの青丸の部分がピロボール支持、赤丸が純正ゴムブッシュ支持になっています。
M46-M3 CSLもこの部分はブッシュ支持のままです。(部品番号が異なるので、ブッシュ硬度が変更されているんでしょうね)
足回りにも予算があるはずのCSLがこの2箇所だけブッシュを残したのはきっと意味があるんでしょう、、、
って事で、タイラップ号はこの部分はピロ化しないでブッシュを残しました、
(アッパーアームのアクスル側のピロ化は興味あったけど、、、)
そこで、ゴムブッシュ支持の部分にちょっとした気遣いです。
フリクションの低い「ポリウレタンブッシュ」を入れるのがベストなんですが、、
この不景気、、現状での予算”0”でのちょっとだけ改善です(笑)
さて、「ブッシュのテンション抜き」とは、、、
サスペンションアームのブッシュ交換やダンパー交換などをを行なうと、リフトに乗せて0G状態での作業になります、
このとき、もちろんサスアームは伸び方向にフルストロークしています、
この状態でサスアームの取り付けを行なうと、0G位置でブッシュの位置が固定されます。
ダンパーの下側、のボルト貫通のブッシュも0G状態で固定されます、
この状態で全ての取り付けを完了して、リフトから降ろすと、、、
1G状態で、ブッシュがストローク方向に捻られてテンションが掛かった状態になります、
もちろん捻られたゴムは戻ろうとするので、スプリングレートにゴムの反力が加わった事になります。
ストロークが豊富なサスペンションほど捻れが大きくなるので、少し突っ張ったようなフィーリングが出てきます、
さらにダンパーの下側のブッシュにテンションが掛かった状態だと、サイドスラストでダンパーシャフトを捻る力になるので、
ダンパーフリクションが増えてストローク感が渋くなり ダンパーの各シールへの負担が増えます、
これを解消するために、
ブッシュ交換やダンパー交換。細かく言えば車高を変更した場合には、
1G状態(想定する運行時の重量が理想)の車高でサスベンションアームとダンパーのの取り付けボルトを緩め、
ブッシュの捻れを解消してテンション”0”の状態にして再度絞めなおしを行ないます。
サスペンションストロークが長い足回りほど捻れ角が大きいので効果が大きい筈です、
これで作業は完了、簡単でしょ!!
でもね、、、いざ自分で作業しようとすると結構大変なんですよね(笑)
1G状態の車の下に潜るって
貸し駐車場にピット穴掘ったら大家さんに怒られるだろうし、
でっかい「木っ端」にスロープ使って乗せるとか、、
1Gリフトを持っている車屋さんにお願いするにしても、「部品買わない、面倒な客」の定義にピッタリ、、、頼みにくいなぁ
今回は一番簡単なダンパーのロアボルト部分だけで、とりあえず様子見ってトコロで、、、
18mmのボックス片手に車の後ろから手を伸ばして、チョイチョイ、、、
緩めた瞬間にテンション掛かっていると「ゴキッっ!!」って結構デカイ音がしますよ(笑)
5分で終わる簡単作業ですが、チョットだけ突っ張る感じが少なくなって、フィーリングが良くなります。
気になる残った赤丸部分のブッシュ4箇所、
トレーリングリンクのボディ側、ココは工具が入らないからこの方法では不可能、
(意地でもヤルなら、ブッシュ交換時に角度を測って取り付ける、、、)
作業可能なアッパーアームのメンバー側が残っています、
今度、何とか知恵を出して下に潜って作業する予定です~
大工さんとか材木屋さんに行って「木っ端」を手に入れてスロープでも作るかぁ、、、
夢中で遊んでお金掛けちゃうと「ポリウレタンブッシュ入れたほうが安上がり」って笑えない事になりそう、、、
チョット考えてみたんですが、、、
1Gより少しだけ多くストロークさせてブッシュ固定すれば、ブッシュの捻れを使ってダンパーフリクションを少しでもキャンセルできないかなぁ
最近のマルチリンクでブッシュが多いサスペンションなら結構フィーリングに差が出てくるかも!?
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