S2000の脚を見てみました⑥

S2000のメインスプリング選定を進めました
集めた各社の仕様からバネ上固有振動数を計算して

前後バネ上固有振動数差
前後平均バネ上固有振動数
をグラフにどん♪

S2000 setting map

なるほどわからん!

すげー散りっぷり(笑)

社外品が左寄りになるのはオヤクソクで
今回のJ’sレーシングも体感通りになかなかの左寄り

AP1 100系&120系とAP1 130系&AP2 110系とでグループ分けされて見えるのは
タイヤサイズ差が要因っぽい
S2000 タイヤサイズ
AP1 100系&120系は16inchの205&225
AP1 130系&AP2 110系は17inchの215&245
17inch化と同時に
フロント1サイズ リア2サイズUp
してますね

更に話をヤヤコシクしているのは
スタビライザーセッティング
仕様変更しまくっていて
ロール剛性補正量とバランスが全くちがう
s2000 スタビライザー
スタビライザーは形状とリンクレバー比が不明なので仮値を使って仮レートを計算して
AP1 100系に対しての変化傾向を見ています。

プロットグラフから見て好みのサスペンションキットは
AP1 100系&120系ならば
「無限」
AP1 130系&AP2 110系は
「無限」と「オーリンズFLAG-S」
ですね〜

とりあえずベンチマーク線引いて眺めてます

TEINの柔らかいヤツもバランスは良さそうだけど
「見てくれが全てのシャコタン仕様」って感じかな、、、

ノーマルの系譜を見てみると
AP1 100系から始まって
型が進むほど
前後バネ上固有振動数差は小さくなっていき
スタビライザーレートは下がる方向で

AP1 100系がピーキーなのは
フロントが柔らかくピッチング剛性が低いメインスプリング選定で
旋回限界性能を高める為にスタビライザー硬めてロール剛性を高めたのが原因っぽい

ピッチングさせやすく
ロール剛性が高いから
ヨーの立上りが鋭くなる
ヨーの動きに対してスタビリティを満足させる為にダンパー減衰力を高めにしてストロークスピードを抑えて発散させないようにしたのかな?

「ピーキーで扱いにくい」って市場評価からヌルくなるのはホンダのお約束

AP1 120系は
フロントメインスプリングレートを高めてピッチング量を減らしたんだけど
同時にフロントロール剛性も高まるからリアのスタビライザーを硬くしてリアロール剛性を高めてバランスさせる
前後ロール剛性バランスを整えた後に
ピーキーさを抑えて扱い易さを作る為に
前後ロール剛性バランスを維持したままロール剛性を下げて限界を落とした感じ

フロントメインスプリングレートを高めてピッチング量を減らして
同時にスタビライザーレートを下げて
ヨーの立上りを抑えて
不足するリアキャパシティをタイヤサイズで補完したように見えますね〜

AP1 130系 & AP2 100系
でタイヤサイズ変更、リアのジオメトリー変更を含めた大幅仕様変更
17inch化と同時に
タイヤ幅拡大で限界を高める方向
このタイミングでタイヤの前後サイズバランスを変更して
205 & 225の2サイズ差から
215 & 245の3サイズ差に変更して
リアのキャパシティUp

アンダーバランス方向のタイヤサイズ変更を打ち消すように
前後バネ上固有振動数差は更に少なくなりリアスタビライザーを柔らかくしてオーバーバランス方向へ

回頭性を維持した状態でリアタイヤサイズUp分のトラクションを得た形

最終型となるAP2 120系は
僅かだけど前後バネ上固有振動数差をオーバーバランス方向へ
平均バネ上固有振動数も高めて
ピッチ&ロール剛性を高めてきてますね
この小変更で2200cc化で増大したトルク&バックトルク(ピッチング)対応になるのかな、、、

スタビライザーもAP1 130系 & AP2 100系から再度前後レートUp
フロントスタビライザーはリアより強化率が高いから
オーバーバランス方向

タイヤサイズUpでのキャパシティを使ってもう一段限界を高める方向で
さらに巻き付くように曲げようって、、、

メーカーチューニングの系譜はこんな感じだと思います。

社外品で
見応えがあるのは

「無限」

完全に作り替えちゃってますね〜

基本的な前後バネ上固有振動数バランスは0.34HzでS2000一族で一番のスタビリティ仕様 

前後平均バネ上固有振動数は1.94Hzでピッチ&ロール量を減らし

タイヤサイズはバランス変えずに
17inchで215 & 235でキャパシティ増し

仕様を調べていて
「流石は無限!」ってシビれたのが
スタビライザーセッティング

メインスプリングレートを
7kgfmm & 11kgfmmに設定してピッチ&ロール剛性を高めたので
スタビライザーレートはAP1 100系に対して
フロント66% リア73%
まで柔らかくして
ロール剛性のスタビライザー依存度を減らしてピーキーな動きを抑えてます

更にリアスタビライザーは
AP1 100系に対して138%のハード仕様も設定されています。

全部作り直して
さらに仕様分けまで準備する

やっぱり「無限」はスゴいわ、、、
無限S2000は是非とも走らせてみたい!

で、、、
ココまで見てきたんだけど
Type-Sはガン無視(笑)

だって好みじゃないのが数字で見えるんだもん、、、
バウンス系はAP2 120系から更に同じ方向性で硬めて社外品の領域

スタビライザーも
AP2 120系から前後バランスを僅かにリア勝ちにして強化
徹底的に減速旋回での回頭性と定常旋回の限界を高めた仕様

真っ直ぐ走ることあんまり考えてないでしょ、、、

チョロつく車って面倒だから嫌いです。

って事で次回は
J’sレーシングの仕様変更案を作りますー

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