週末のグライダー曳航です
土曜日もフライトの予定でしたが、
発達した低気圧が直撃して雨の一日になり
午前中は年に一度のクラブ総会
午後はスタッフミーティングで日々の運航の改善活動
明けて日曜日
まずは、フライト前のお天気の確認から
昨日から本日早朝にかけて雨をもたらした東北地方にある前線を伴った低気圧は35km/hで北西に移動し
低気圧にともなう寒冷前線は南の海上へ移動
北日本はまだ低気圧と前線の影響により荒れた天候となっていますが
関東地方は前線通過により天候は回復し
晴れていますが
等圧線の間隔が狭く強い西風となっています
レーダーを見てみると
低気圧と前線の活動によるまとまった雨が東北地方に見られますが
関東にはエコーは観測されません
850hpaの高層天気図では
低気圧と前線の影響による湿域が日本の上空を覆い
(ドットメッシュの黄色のエリア)
発達した低気圧の影響により北からの寒気が流入し不安定な大気状況
南の海上から暖かく湿った空気も入って前線の活動が活発になっています、
(赤と青のマーカーライン)
風は西よりの風40ktの強風となっています。
板倉付近の天気の推移は
一日を通して晴れ、夕方に雲が広がります
(上手く板倉が取れなかったので代わりに近所の足利です)
羽田と横田のMeter＆TAFを見ると
羽田のMeter
羽田のTAF
横田のTAF
視程も良く 雲も少ない一日ですが
一日を通して西よりの風10m/s以上 突風15m/s
VMCを維持できますが
やはり西の強風には注意が必要です
サーマルの予報を見ると
1300のエマグラム予報では
気温逆転層は8500ft
気温と露点の差が3度以下の雲が発生しやすい
条件になるのは6000ft付近
風は地表付近から上空まで一様に西風
大気安定度を見るスタビリティインデックス
では
一日通して「A」で極めて不安定
対流域の境界を表すバウンダリーレイヤーは2800～3000m
このくらいの高さまでサーマルが昇ります。
ブリップマップでのサーマル予報は
サーマル上昇限度は8000～9000ft(2400～2700m)
サーマル上昇速度は5m/s
シアー成分が強く難易度が高いです
上空の寒気が入り冷えていて
空気は乾燥(気温と露点温度の差が大きい)し雲が少なく日射はバッチリ♪
気温逆転層は高くて
スタビリティインデックスで大気状況はAで不安定
最近はこのスタビリティ インデックスが「見極め」になっていて、
どんなに他の予報が良くてもインデックスが”D”で大気が安定してるとサーマル出ませんし
“A”の不安定だとバリバリです。
以上の事からサーマルソアリングには良い条件が揃っていますが
朝方まで降った雨により地面が湿っているので
サーマルの動き始めは遅くなりそうです、
また、上空は強い西風なのでサーマル旋回中はサーマルと一緒に風下に流されるのでロストポジション(空で迷子)しないように注意が必要です
地上風とコンバージェンスの予報を見ると
関東地方は一様に10m/s(20kt)以上の強い西風
関東北西部の山岳部にウェーブ性の上昇帯が見られますが
板倉付近ではまとまったコンバージェンス性の上昇帯は予報されていません
強風条件でのサーマル主体の一日になりそうですね～
さて滑走路に機体を出して
今日も一日頑張ります
低気圧通過後のさわやかな青空で運航開始
雨上がりの空は埃が落ちて綺麗ですね
いざ飛んでみると
やはり西風５ｍ程度でしたのでR/W33(磁方位330度の滑走路)で離陸しましたが
グライダーを曳いて上昇中に南西風に変わりR/W15(磁方位150度の滑走路 つまり反対向き)にチェンジ
さらに12時すぎにいきなり北西風５ｍ程度になり、
再度R/W33に変更
基本的に西風が吹いていますが地上付近は風がぶつかっているようでコロコロと風が変わる
悪い事に滑走路に対して真横の風だから、僅かに風向が変わるだけで正対風と背風(追い風)成分が入れ替わる
その度に正対風成分に合わせて離着陸の向きを変える慌ただしい運航
予想通りサーマルバリバリ
曳航の帰りにハスキーでソアリング出来ちゃう程強烈です
ただし
ハスキーが昇らないくらいの沈下もバリバリ、、、
13時位に冬のような北西風は7～10ｍが一気に吹き抜けると
このコンバージェンスで滞空中のグライダーは7000ft超えのフライトとなりました、
予想が外れたかぁ、、、
一日中西風吹きっぱなしのびゅうびゅうかと思ってた
コンバージェンスが吹き抜けて板倉の南に雲の道ができると安定した北西風
空か綺麗な一日だったので撤収作業の時に
ハスキーの写真撮ってみました
無事に一日のフライトが終わり
板倉からの帰り道
毎回悩む、、、
毎回たどり着く同じ結論
「節約」
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