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TV取材、無事に完了♪

今週末はREDFOX2のアクロ教官の櫻井玲子さんのTV取材での運航
ベーシックアクロ講習会とフライトの撮影を行いました。

もちろん僕も参加、1300~1700の4時間、普段のブリーフィングより一段と濃い講義でした

まだまだ知らない事が沢山です、、、
興味のある事の講義ですから4時間の講義が短く感じます。

翌日15日はフライトの撮影、約2か月の夏眠から起こしてトレーラーから引き出します
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早速、機体を組み立てて各部点検、2か月のブランクはタイヤの空気が少々低くなっていた程度でもちろん問題なし♪

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TV取材のも始まり、機体の組み立て、コクピットでの撮影、などなど、、、

僕の役目は玲子さんのアクロデモフライトを後席から撮影する「人間カメラマウント」(笑)
前から梶さんの後席でちょこちょこ撮っていたので要領はOK
(とは言ってもマニューバーによるGに力任せで対抗するだけの単純肉体労働ですが、、、)

今日のカメラはプロ仕様で少々デカくて重い、、、

離陸前に科目を確認すると、スナップロール、背面飛行、キューバンエイト、ロール、ループの-Gがほとんど掛からない入門コース、
+4G -1,5G程度で収まるでしょ、、、
この位で勘弁してもらわないと重いカメラを保持できませんって、、、

雲が低くてデモフライト自体は短くなってしまったり
いきなりのゲリラ豪雨で機内に閉じ込められたり、、、

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いろいろありましたが最後に機体の前でのインタビューで撮影は無事に終了
一日バタバタしましたが、取材運航に協力していただいた関係者各位に感謝いたします。

ありがとうございました。

放送日は9月20日のTV朝日系の朝の情報番組「モーニングバード」0900~1000の「Gウーマン」のコーナーで放送される予定です♪


グライダーライセンス取得方法とアクロへの道

ほとんどの方がスカイスポーツは敷居が高く感じていると思いますが、
グライダーはちょっと頑張れば十分手が届くんです!!

ライセンス取得から曲技飛行選手権までの「物事の流れ」をザクッと表すと 
「練習許可書(仮免)取得」→「単独飛行」→「学科試験合格」→「実地試験合格(免許取得)」→「曲技トレーニング」→「選手権参戦」です

まずはグライダーとはどんなものか?

「グライダー」とは航空法で定められた立派な「航空機」であり、
種類は「滑空機」
等級は「上級」になります。
滑空機は「初級」、「中級」、「上級」、「動力」があり、
「動力」はエンジン付きのモーターグライダーになります 。

グライダー(滑空機上級)を機長として運航する場合に必要なライセンスは、
航空法に定められる、「自家用操縦士技能証明 滑空機 上級」のライセンスおよび
身体的な適正が備わっていることを証明するために「航空身体検査証明」が必要となります
電波法によりグライダーに装備されている無線局を運用するために「航空特殊無線技士」
もしくは上級資格の「航空無線通信士」の資格が必要になります。

順番としては、、、
1 航空身体検査を受けて、国土交通大臣発行の「操縦練習許可書」を取得する
  これは航空機操縦に関して身体および精神的な適正を検査証明する書類で、
  「練習できる適正証明」になります。

2 任意のクラブやスクールで操縦練習を開始する

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  複座練習機を用いて教育証明を保有する教官から操縦方法、判断を学びます。
  
代表的な複座練習機のドイツ製グライダーASK-21
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3 初ソロに出る頃には学科試験を受験する
 一人で飛べる技量になれば単独飛行を行い実地試験に必要な経歴を作ります。
 単独飛行が可能になれば、より軽量な単座機に移行して練習も可能です。
  
スタンダードな単座機としてポーランド製 SZD-51-1 
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少しだけ高性能なポーランド製 PW-5
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同時期に学科試験を受験します、学科試験は工学、法規、航法、気象の4科目です、
最近では「スタディガイド」って試験対策のテキストが出ているので普通に勉強すれば受かります。

4 実地試験を受けるための必要な経歴を満たしたら「実地試験」を受験して合格すれば
 「自家用操縦士 滑空機 上級」を取得です。
 実地試験に必要な経歴は、
  「16歳以上 3時間以上の単独滑空、曳航による30回以上の滑空、失速からの回復の方法」の実施です、
   実際には個人差はありますが免許取得まで100回近くのフライトになると思います。

実地試験に合格したら「操縦練習許可書」は効力を失うので、改めて「航空身体検査」を受けて
「航空身体検査証明書」の申請が必要です。
「視力が良くなくちゃダメなんだよねぇ、、、」なんて事を聞きますが、
自家用操縦士なら矯正視力(メガネ&コンタクト着用)で0.8あれば大丈夫です。

もう一つの方法は海外留学での取得方法で、メジャーなのはアメリカへの航空留学で
米国本土およびハワイ等で米国ライセンスを取得して、日本の免許に書き換える方法です
(書き換えには日本での学科試験の航空法の科目受験&合格が必要です)

僕は日本と米国のあわせ技で、日本でモーターグライダーとグライダーで単独飛行直前まで練習して、
米国で飛行機 陸上単発(世間ではセスナって言われるヤツです)とグライダーの免許を取得し
帰国後に日本の免許に書き換えました

 この方法だと、飛行機とグライダーの免許を持っているとオマケでモーターグライダーの免許が申請できるので
飛行機、滑空機 動力(モーターグライダー)、上級(グライダー)の資格が一気に取得できます。

次に無線の免許「航空特殊無線技師」の取得方法は
講習会が開かれているので、受講して最終日の試験に合格すればOK
(もちろん独学一発試験も可能です)

練習開始から免許取得、機長として飛ぶまでの期間は大体2年程度だと思います、、、

さて免許取得までの費用はどの程度かと、、、
航空身体検査&操縦練習許可書取得は、3万円もあれば大丈夫
クラブ入会費&年会費はクラブ毎に異なりますが
静岡県航空協会(富士川)では入会金3万円 年会費3万円で6万円、

フライト費 6500円/回(20分) x100回で65万円

試験費用、全部あわせても10万ほど、、、

なんだかんだで総額90万近くになりますが
身体検査と入会までで約10万円が初動でのまとまった金額で、
ほとんどがフライト費なので分割払いと同じです。
実際のトレーニングは、4回/月で26000円程度になります。

航空留学はザクっと考えて米国で100万程度になると思います。
渡航費15万
宿泊3w(20日) 20万
トレーニング費 100USDx50回 50万
グランドスクール(座学)1000USD 10万円
程でしょうか、、、 まあココは要見積りですね。

ここから先がアクロへの道になりますが、
自家用操縦士の技能証明を取得した後に曲技のトレーニングに入ります、
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REDFOX2で行っているベーシックアクロ講習会に参加して基本的な曲技飛行の練習を行い
ポーランド等の強豪国にアクロ留学&選手権出場(大体60~80万円(ほとんどがトレーニング費です))の流れです。

最初は「単独飛行」を目標に週末に練習を重ねることになりますが、
「運動神経」や「センス」とかはあまり関係ありません(笑)
自転車が乗れれば十分です、、、

色々と書きましたが、
普通に五体満足健康で自転車に乗れる程度の運動神経があれば十分です。
必要なのは「空を飛ぶことへの好奇心」と「練習と勉強を継続するための情熱と根気」だけです。

少しでも空を飛んでみたいと思ったならば、まずは近所のグライダークラブに行ってみて体験搭乗をお勧めします♪
少しの勇気で新しい世界が広がりますよ~♪

2016年遠征で
ポーランドのマクラさんとアクロトレーニングの受け入れ話しを詰めてきました。
グライダーアクロへの道②

グライダーアクロ活動が本格化したので
日本グライダークラブ(板倉滑空場)を拠点にしています
僕が飛んでいるクラブ「空を飛ぶ人募集してます‼」


Wing CAM!!

今年,ポーランド遠征に行ったときに昨年(2011年)のトレーニングの動画をコピーしてきました。
オンボードより面白いWing CAMです

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小さなカメラを吸盤マウントで翼に貼り付けてアクロを飛ぶと、こんな映像になります。

飛んでいる科目は2012年のAdvanced known
風切り音が大きいのでボリュームに注意してください!!

ラインは出ていないは、背面旋回はバンクが変わって不安定、2/4ポイントロールは曲がるはで、お話にならないほど下手ですが、
まぁ、こんな世界を見ています。
飛行機に曳航されている時間が長いので飽きたら適当に早送りしてくださいね
13;10あたりで曳航機から離脱します。

基本的なルールで離脱後、曳航機は左旋回、グライダーは右旋回なんですが、
何故か右に曲がる曳航機(笑)
危ないのでとりあえず僕は左に曲がりましたが、、、なぜ??

一度飛んでから、もう一度練習

ポーランドではこんな感じで連続練習しています。

アングルを変えて今度は翼端から、、、


デモフライトの時にリアルタイムでコクピットビューとかを配信できたら面白そうです。


帰国の途につきました

ポズナンでのトレーニングに始まりイレニヤグラでの始めての曲技飛行選手権
今年は昨年より遥かに実りの多い遠征でした。

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成績としてはKnown 75.6%、Free 66.5% Unknown 41.8%、
Unkownでの失敗が響き7位と低迷してしまいましたが,練習量が多いシーケンスほど素直に成績に結びついています。

これを踏まえて来年までの「成すべき事」は
今までと同じ1運航日あたり3フライトのペースで通年トレーニングを実施

Knownは好成績を収められたので、昨年と同じように毎練習日に必ず1回は飛ぶ 
(もちろん2013年の新しいシーケンスで!!)

Freeは今年と同じシーケンスを飛んで精度UPを狙う 
(競技にタラレバは禁物ですが、ループを忘れなければ70%以上は取れていた)

Unknownは出来る限りのフィギュアを網羅して、「ブッツケ本番フィギュア」を無くして行く、さらに速度を失ってからもう一つ機動を入れる「FOX殺し」のフィギュアと4ポイント、8ポイントロール系を特に焦点を当てて練習する

来年はポズナンチームもSWIFTとSoloFOXをAdvancedに持ち込んでくるので、もし来年僕が単座機で飛べなければ不利な状況になります。
日本は真夏の一時期を除いてトレーニングできる環境が整っているのが他国に比べてのアドバンテージなので、練習量で勝負です。

帰りの便はスカンジナビア航空でコペンハーゲン経由

ポズナン空港からリージョナルジェットでコペンハーゲンまで1時間半ほど、、、
雲の上はいつも綺麗です
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コペンハーゲンから成田まではエアバスA340-300で12時間ほど、、、
往路のルフトハンザと比べると差を感じますね~
食事は選択無しの1種類、まぁ、十分美味しくいただけますがちょっと寂しい
特に良かったのが暖かいパンのサービス♪ 
これは美味しく頂けますね!!

19日の成田に到着、、、ターミナルを出た瞬間に高温多湿の洗礼は強烈です、
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日本は暑い、、、orz
2012年の挑戦が終わり、明日から2013年の選手権に向けての準備が始まります。
来年も必ずポーランドに戻るぞ!!


Guinand 耐Gテスト結果

Guinand Japanさまから依頼された耐Gテスト、
練習から選手権での実戦フライト、機体組み立てから搬送、
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ポーランドでのアクログライダー運航の全ての時間を一緒に過ごしてきました。
日本での4回のフライトを含め、合計で17回のフライトを実施
+6G & -4Gを再三掛けてみましたが、、、

誤差変化無し!!

正直少しは誤差が出ると思っていたんですよね、、、
「時計のムーブメントは高精度なギアの塊で動力はぜんまいなので、日常生活では掛からないGとその継続時間でギアの軸受け部分のフリクションが変わる事で誤差が生まれるはず」と考えていたんです。

日常生活でのGは意外と大きいんですが、継続時間が短いのでGの認識より”衝撃”として捕らえられています、
遊園地のジェットコースターでも3~4Gを数秒ってとこですね
継続して大きなGが掛かるのは、「ジェット戦闘機の戦闘機動&デモフライト、パワー機のアクロ、ダウンフォースが掛かったレーシングカー、大気圏を出入りする宇宙船」くらいでしょう

実際に使ってみての「見やすさ性能」は思った以上で、
直射日光にさらされるキャノピーに覆われたコクピット内でも、ガラスの乱反射も無く大きめの文字盤と針で視認性も良好です。

思いも拠らない部分では、条件が悪い時程「見やすさを性能」を実感できます。
薄暗い夕方、コンテナやトレーラー内、夜間の車内などの暗くて見えない状況になるほど、
広面積の夜光塗料で文字盤も針もはっきりと闇に浮かび上がります。

一緒に何度も飛んでいて気が付いたんですが、ムーブメントの音って結構良い音しているんですよね♪

 離陸前、キャノピーを閉めるとエンジンの無いグライダーのコクピットはアクリルガラス一枚で隔てられているとは思えないほど静かになります。
この静かなコクピットで離陸が始まる十数秒の間だけムーブメントの音がコクピットに響きます。
一緒に飛ぶ機会が増える度に、この音が「飛ぶぞ!!」の精神集中スイッチになっていきました。

短いテスト期間でしたが「時を計る計器」として「耐久性、視認性、信頼性」を満足できる性能を持った良い時計です。

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今回の遠征が終われはテスト終了なので、この相棒はGuinand社に戻ってします。
プロトタイプは「完全な製品では無い」ので基本的には社外に出される事は無いそうです。

「初選手権参戦の思い出」ってオプションも追加装備したのになぁ、、、