一気に難易度が上がる 攻略法は「地道に努力」、、、

一気に難易度が上がる 攻略法は「地道に努力」、、、

ポズナンでのトレーニングを受けて、頭と身体が覚えている間に練習してイメージを固めてしまいます。
まずは新しいフィギュアの基本的な事を考えてみます

p1

スナップロール
スナップ ロール=「手首の力をきかせた横転?」
スナップ ロール=「ぱっちんロール?」
うーん何の事っちゃい?な訳しか出ませんが
スナップロールは翼のエルロン(補助翼)を使って主翼の左右揚力バランスを変えてロールする「エルロン ロール」とは空力的に全く異なる運動です。

スナップロールは空力的にはスピン(錐揉み)なんです。

普通のスピン(錐揉み)は(パワーをアイドルまで絞って)機首上げ=翼の迎え角を増やしていき、
臨界迎え角(失速)付近でラダーを踏み込みヨーを作り機体をスキッド(滑っている事、イメージは直ドリ)させて内側の翼だけを剥離(失速)させて
揚力と抗力(空気抵抗)のアンバランスを作り出し、機体を「自転降下」させる運動

リカバリーは旋転方向と逆のラダーを踏んでカウンターを入れて 操縦幹を押し込んで機首下げ(=翼の迎え角を減らす)と
旋転が止まり、機首が下がることで剥がれていた気流が翼にくっついて剥離(失速)から回復 あとは水平飛行まで引き起こして終わり

「錐揉み」とか「失速」って即墜落って言われますが、
上空で「これからスピンに入れるぞ!!」って意識して手順通りにトレーニングするだけならば危険性は低いです。
(これで墜落なら何回死んでるか、、、)
本当に致命的なのは他の事に気を取られていて低速で不意にスピンに入っちゃう事ですね。
実際に特定条件をそろえると、失速の予兆のバフェッティング(振動)も無しで滑るように「完璧なスピン」に入ります。
この現象を知らなければ「スピン」に入っているって現状を認識できないので、正しいリカバリーが出来ません
(僕もアクロトレーニングを受ける前は知りませんでした、、、)

で、、、このスナップ ロールは高速飛行中に一気に迎え角を大きくして剥離(失速)させ、同時にラダーを蹴ってスピンに持ち込む技
高速道路で100km/hから「360°サイドターン決める」イメージでしょうか(笑)

スナップロール
① 速度セット 水平姿勢で160km/h 45度降下姿勢と垂直降下では140km/hがエントリースピード
オーバースピードでエントリーすると剥離するまでに高Gが掛かり機体損傷の可能性があります。

② 操縦桿を一気に引き、旋転方向のエルロンをコブシ一つ分入力 つまり「斜めやや手前に一気に引く」 同時に旋転方向にフルラダー
機首上げにより臨界迎え角付近でラダーによるヨーイングが加わり内側の翼だけが剥離(失速) 揚力と抗力(空気抵抗)のアンバランスで一気に自転する
剥離した瞬間に「バシュッ!!」って剥離音がするので、その瞬間に引いていたエレベーターを緩めて、スピン軸を絞って角速度を加速させる
(スケートのスピンと同じでスピン軸を重心位置に寄せることで角速度が加速する)

③停止姿勢の90°前で逆ラダーを踏んでカウンターをいれ、操縦幹を押し込んで機首下げ=翼の迎え角を減らす
旋転が止まり、剥がれていた気流が翼にくっついてリカバリー完了
エントリーからリカバリーまで1秒位です。

「いっせーの、、、おりゃあっっ!!」って感じですね

もちろんUnlimitedなので背面側でも要求されます
背面だと空力特性が違うので、少々操作が異なります。
① 速度セット 水平姿勢で160km/h  45度降下姿勢と垂直降下では140km/hがエントリースピード
オーバースピードでエントリーすると剥離するまでに高Gが掛かり機体損傷の可能性があります。

② 操縦桿を一気に押し込み、旋転方向にフルエルロン 「斜め前方に一気に全部押し込む」 同時に旋転方向にフルラダー(背面なので操作方向は逆)
機首上げにより臨界迎え角付近でラダーによるヨーイングが加わり内側の翼だけが剥離(失速) 揚力と抗力(空気抵抗)のアンバランスで一気に自転する
剥離した瞬間に「バシュッ!!」って剥離音がする、背面側だと剥離から戻りやすい特性なので操縦桿は押し込みっぱなしで保持

③停止姿勢の90°前で逆ラダーを踏んでカウンターをいれ、操縦幹をニュートラルに戻して機首上げ=翼の迎え角を減らす
旋転が止まり、剥がれていた気流が翼にくっついてリカバリー完了

背面側はスナップを継続させるのが難しい空力特性なので、エントリースピードと「押し込んだまま保持」がポイント

何回か練習してみて、、、
エントリーの操作は思い切りが大切 ビビってテロテロ操縦幹を引くと、剥離に持ち込むまでにエルロン要素で旋回しちゃって、明後日の方向に飛び出す
ネガティブ側(背面)は速度不足だとスナップに入れない
「一発芸」的なフィギュアなので、身体に憶え込ませる練習量勝負です

更にややこしいのがローリングサークル
「エルロンロールしながら旋回する」って妙な動き
外から見てると地味な割には旋回率とロールレートをバランスさせないとダメな非常に難しい飛び方
しかも組み合わせのバリエーションは無数にあります
ロール方向が2種類 inside=旋回の内側にロール Outside=旋回の外側にロール(Outsideは旋回方向と逆にバンクさせる方向)
旋回角度は90度毎(90度 180度 270度 360度)
開始姿勢は水平、背面の2種類
もう混乱寸前です。

基本的なInside 1回転 90度旋回だと
「右旋回90度をしながらロールを1回転」ってフィギュアで、、、
右旋回するためにはロールさせてバンク角を付けなければならないけど、水平姿勢付近は旋回力が不足するので、ラダーを入力してヨーを作り、胴体側面揚力を使って求心力を作って旋回
右ロールを続けて機体が垂直になったらエレベーターを引いて旋回を助けて、右45度旋回の時に背面姿勢
背面姿勢付近は旋回力が不足するので、ラダーを入力してヨーを作り、胴体側面揚力を使って求心力を作って旋回
そのままロールを続けて、垂直姿勢になったらエレベーターを押し込んで旋回
水平姿勢付近は旋回力が不足するので、ラダーを入力してヨーを作り、胴体側面揚力を使って求心力を作って旋回
これで90度旋回しながらロール一回転

もう説明すら難しい、、、、

Unlimitedになると急激にフィギュアが増えるので一つずつ理解して、練習して身に付けるしかないです。
地道な練習が続きそうです。

練習序盤、、、途中まで上手くいっていますが、スナップロールを失敗しています。
エントリー後のエレベーター戻しが多すぎて途中で止まってしまっています。
最後の方にローリングサークルをInside Outsideを一回ずつ練習しています。
旋回しながらロールしてるのわかります?

とりあえずガツガツと練習を繰り返して気が付いたら夕方
夕焼けが綺麗だなぁ、、、なんて思いながら曳航されて、本日最後のフライト

何とか形になってきました。
が、、、競技で飛べば60%程度しか獲得できないレベルです。
スナップロールが数種類と、最後の方にインサイド ローリングサークルを飛んでます。

Unlimitedは難しいけど、、、爽快です!!
飛んでいる時の密度感とか、時間感覚がAdvancedとは全く違います。


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