R33 GT-R「大先輩号」 砂子塾に行ってきました②

R33 GT-R「大先輩号」 砂子塾に行ってきました!②

大先輩の練習の横に乗って色々と見せていただきました〜
1日、助手席からスライドコントロール練習を見ていると参考になりますねぇ

走り始めて緊張が解けてくると、
普段の癖も出てきて結構面白い(笑)

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大オーバルでの走行数回で出てきた癖が
減速一次旋回後半の最大舵角の瞬間に「ピクッ!」って拳半分くらい舵角を抜いちゃう

「リアタイヤに仕事をさせて いよいよ旋回姿勢に入る場面」でのカウンター操作はもったいない、、、

この癖がなかなか厄介で、
「カウンター入れてリアを止めてからパワーON」って逆操作を引き起こす

「しっかり舵角を入れて立ち上げた旋回gをリアタイヤに作用させて、リアタイヤを横に寝かしてからパワーON」
って操作イメージを作る事がポイント
※後日、イメージ作りの旅ですねぇ、、、、

リアタイヤのサイドウォールを旋回gで引っ張り切って「タイヤを寝かせた」状態に入れると
素晴らしく良く曲がるし ステアリング舵角と前後荷重移動の組み合わせ操作で旋回特性は自由自在

タイヤ偏平率、銘柄、リム幅とタイヤ幅の関係で、
過渡領域の味付けも変更できる重要な要素で
「運転していて面白い」って感じる部分もここが関係していると考えています
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午前中のオーバルでの僕の提案は
「スピン逃げ」の体験

不意のテールスライドでトっ散らかった時に、
「どう対応するか!?」の選択枝の一つを練習

一番は、「クラッチ切ってフルブレーキング!!」 思ったより止まるので一番ダメージが少なく済んだりします

スピン逃げは、
「クラッチ切ってフルブレーキング」に加えて
「もう止まらない」スピンモードに入った状態から
カウンターステアを戻しさらにステアリングを切り込んでその場で回しちゃう逃げ方

これはドリフト屋さんが得意ですよねぇ〜

実際にトっ散らかしてからスピン逃げの練習がコレ

思ったより遠くに飛んで行かないでクルンって回って止まるでしょ♪

無理にカウンター入れて立て直そうとすると減速できない状態でテールスライドの振幅が大きくなりながら暴走状態になるから
えらい事になっちゃいます、、、

「カウンターステアで抑え込むしかない!!」より「カウンターで抑え込むか?スピン逃げするか??」の選択枝を持った方が安全でしょ

その後もひたすら
「オーバーステアに入れる練習」
「オーバーステアを維持する練習」
「オーバーステアを止める練習」
に繰り返し挑戦

大先輩、、、
サイドブレーキとかクラッチ蹴りに逃げないんですよ
とにかくブレーキ&ステアリング操作だけでオーバーステアに持ち込む

かなり難しいはずなんですが根性ありますよ、、、

午前中はFRモードでテールスライドコントロールの練習をして
午後は4WDにしてGT-Rの本領発揮
賢い4WDシステムでホント良く出来ていますねぇ

加速側でリアタイヤのスリップ率が閾値を越えない限りは基本的にFR
加速&定速走行
スリップ率が閾値を超えるとフロントに駆動トルクを送って4WDとしてフロントタイヤが駆動するのは良く知られていますが

減速側でもトランスファーを繋いで4WDにしてスタビリティを稼いでいるんですよ
減速制御
この減速側駆動トルク(エンブレ)制御を理解することがGT-Rを曲げるポイント

減速gが高くてフロントタイヤとリアタイヤの回転差が大きいほどトランスファーが締結方向に作用するので
直結4WDに近くなり安定方向に持っていくので
アンダーステア成分が強くなり回頭性(ヨーイング)が悪くなる

クリップめがけて減速旋回で滑り込む時は減速巻きしないように車両安定が重要になりますが
向き変えの瞬間の「曲げモーション」を入れるときはブレーキを完全リリースしないと向き変えが鈍くなる
って事

砂子塾長がその曲げ方で
・ストレートで一気に減速して
・クリップに向けてなでる程度のブレーキ残しで減速旋回して
・クリップ付近でブレーキを完全リリースしながら追い舵を入れて「くるっ♪」と回り込み、、、
「すげー曲がる!♪」って感じですね

面白いのがドライバーの感じ方
大先輩は「4WDの方が良く曲がる!!」
砂子塾長は「FRと殆んど変わらない」ってコメント

制御的にも絶対にFRモードの方が回頭性が良くてオーバーステア方向なんだけど
大先輩が曲がるって感じたのは

「ブレーキの残し方の違い」

アテーサさんは、
前後タイヤの回転数差が大きいほど特性を直結4WDに寄せるんだけど

砂子塾長はブレーキ残しが少ないからアテーサさんが作り出すアンダーステア成分が弱めで
あえて頑張ってブレーキ残してオーバーステアに持ち込もうとした大先輩は
システムと意見が割れていたんですね、、、

アテーサさんは強めの旋回ブレーキに対してトランスファーを繋いで直結4WDに寄せてアンダーステアにを作り出し
大先輩は意図的に「フロント荷重」を作り出してオーバーステアに持ち込もうとする

双方の意見が対立したままクリップ付近に車は進み
大先輩がブレーキをリリースして追い舵を入れると
ここで初めてアテーサさんと意見が一致

アテーサさんはトランスファーの締結を解いて減速駆動トルクによるアンダーステア成分が消滅して
一気にヨーが立ち上がって「くるん!!」って回頭
「???4WDの方が頭が入るぞ???」って理論を超得した体験に至ったって事

実はより曲がらない4WD寄りの特性でアプローチして
途中からFR寄りの特性に変化していたんですね~

向き変えが終った後の加速旋回時の制御は
旋回gが高まった状態だと
横G制御
旋回制御
リアタイヤのスルップ率が高くてもフロントへの駆動トルクはあまり高くならずにFRらしい旋回マナーを演じてテールスライド姿勢を維持して
旋回gが弱まるほどフロントの駆動トルクが増えてトラクションで引っ張り出す
東風谷さんの
「おおっ 4駆だぁ!!」ってヤツですね♪

こんなインチキ駆動システム使った300馬力級に
「FR車として成立するサスペンションセッティング」を施せば
実に良く曲がって良く進む(笑)
ほんと、、、ご都合主義だよなぁ、、

他の参加者が疲れと後片付けで早々に練習走行を切り上げる中
最後の最後まで根性で練習して
アテーサの駆動制御特性を使った「GT-Rドリフト」まであと少しまで上達

大先輩、本気でGT-Rを乗りこなそうとしています

次はドリフトに入れた後は
アクセルベタ踏みフルパワー&カウンターステアだけでドリフトをコントロールですね!!

砂子さん&東風谷さんから頂いたR33GT-R「大先輩号」の改善ポイントのアドバイスは
「更にトラクションを求めて」のLSDの仕様変更
”速く走る職業ドライバー”の性ですねぇ 
「まずは前に進む!! 話はそれからだっ!!」って感じ

僕が考えていたのは現サスペンション仕様の弱点をカバーする スタビライザー変更による前後ロール剛性の調整

LSDの変更は、
現仕様での長所である、リアのトラクション性能を直接的に更に高める方向で
上手くセッティングすれば旋回加速でグイグイ曲がりながらズバッと立ち上がる

スタビライザー変更は
ノーマルサスペンションに対してリアバネ上固有振動数を高めたスプリングセッティングで
ノーマルスタビライザーとの組み合わせだとフロントロール剛性が低くなった状態なので
フロントスタビライザーをハイレートな物に交換して、前後ロール剛性バランスを整え、
減速旋回中のダイアゴナルロールを抑制して旋回性能を高めてボトムスピードを稼いでビューンって高速旋回させる方向
(ダンパー減衰力も下げられる方向になるから、乗り心地にも効くかな)

「競争好き」と「サスペンション好き」の意見の相違ですね(笑)

さて次はどっちにしましょう? 
どっちも更に車が面白くなりますが??

大先輩!!
今回も一日ガッチリ楽しませていただき、勉強になりました
ありがとうございました

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「R33 GT-R「大先輩号」 砂子塾に行ってきました!②」への4件のフィードバック

  1. 今回は去年の茂木より更にターンインでブレーキ残し方向にしてみたが故に、ATTESA-ETSの制御でアンダー気味、そこからブレーキリリースした途端にリヤのスキッドが大きく出てたんだなぁ。
    奥まで突っ込むライン取りも治らず修正能力の無さを露呈してしまいました。何事も行き過ぎて戻るですね、精進します。

    因みにフロントトルクの制御は32→34→33の順に介入が弱いor遅いらしいがWBの短い順に見えるな。

    1. GT-Rの制御ロジックを調べると
      「基本通りに運転する事」がシステムと仲良くするコツみたいですよね

      「ブレーキを残す」感覚ひとつで
      減速一次旋回から受ける車の印象が変わる事が興味深いです

      滑らせまくった1日で
      新しいサスペンションの理解がかなり進みましたね!
      メキメキ乗りこなしてきているので
      フロントタイヤの捕まえ方とリアタイヤの仕事量コントロールのコツを掴めば更に楽しく操れますよぉ~

      峠道とサーキットでは乗り方が異なって
      峠道は減速一次旋回は余裕を持ってコンパクトに曲げる
      「クルッと回してバキュン!」が鉄則ですから
      サーキット走行を織り込んだスクールだと
      減速一次旋回でクリップ付近まで滑り込むような曲げ方になるので違和感が大きいと思います。

      もう1~2回 砂子塾で練習したら
      GT-Rドリフトをマスターしちゃいますよ!(笑)

  2. 逆でした
    フロントトルクの制御は32→34→33の順に介入が “強いor早い” らしい
    つまり33が一番FR状態が広くてリヤの自由度が高い。VスペックのアクティブLSD付きの話かもしれないです。 文献出てないか調べてみます

    1. なるほど、、、
      ホイールベース順になっているのが面白いですね!

      「リアのトラクション良ければフロントトルクに頼らずにスタビリティを確保出来る」と見る事も出来ますよね

      リアのトラクションがしっかり掛かれば
      深いスリップアングルを許容できるシャシーになるのでスライドコントロール性が高くなり
      同じパワーを掛けても高トラクションシャシーの方がスリップアングルが少なくなるので更に前に進むので
      FR状態での「楽しいスライド」がより安全に濃厚に楽しめるようになります

      タイヤとお話しながらワインディングを駆ける喜びを堪能してください~♪

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