グライダー曲技飛行世界選手権 公式練習 3日目

グライダー曲技飛行世界選手権 公式練習 3日目

世界選手権開幕前日 公式練習最終日です。
朝一の準備は機体を格納庫から出して、サイティングデバイスを取り付ける事から始まります。

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手に持っている3角形の棒が「サイティング デバイス」って呼ばれる正三角形の定規です。
コレで飛行中の姿勢を合わせます。

機体を準備したらスターティンググリッドに機体を運び順番待ちの列を作ってから
アクロパイロットの宿命「順番待ち」を快適に過ごすためにテントを設営します。
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ココが2019年のポーランド&日本チームの統合作戦本部
・飛行前のシーケンスの確認、
・フィギュアの飛び方
・気象情報収集
・運航進捗状況の確認
・軽食&昼寝、晩御飯何喰う?の相談
などなど、、、
色々作戦を練ったり、休憩したりの「前線基地」になります!!
(まぁ、暑いから日陰に逃げないとぶっ倒れるってコトです)
今年は皆でお金を出し合ってコールマンのテントを購入しちゃいました♪
とりあえず数年は使えるかなぁ

ちなみに、、、
競技期間中の一日のスケジュールの大半は「待機時間」なんです。
競技アクロパイロットにとって「競技順番を待つ」事は逃れられない運命で
世界選手権になると30人ほどの競技者が参加するので
一人当たりの競技時間は3分、前後6分のバッファーをあわせると9分
30人x9分=270分、
4時間30分ほどで終わりそうですが、、、

ぶっ続けで競技をしたら採点するジャッジがバタバタと倒れます。

ジャッジは真夏の炎天下にパラソルの作る小さな「生存可能領域」に縋りながら競技者全員のフライトを採点する
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いくら欧州の夏は日本よりは楽とは言っても凄く大変なんです。
以前に僕もジャッジを経験しましたが、
日焼けしまくり、眼はチカチカ そりゃ大変でした、、
2010年 全日本曲技飛行選手権
2011年 全日本曲技飛行選手権
2012年 全日本曲技飛行選手権
だいたい10フライトくらいで15分の休憩が入って
これにお昼休み1時間を加えると

競技時間 4時間30分
休憩時間 1時間30分
ノートラブルで6時間は絶対に掛かります

もちろんこの間に
機材トラブルに見舞われたり、
BOX(競技空域)に雲が流れてきたり、トンビが舞込んだり
そんなこんなで、気が付いたら1時間くらいはどこかに消えちゃうので
トータル競技時間は7時間以上
10時に競技開始しても17時に終われば御の字

競技順番のくじ引きで30番なんて引いたら待機時間は最長7時間
朝のブリーフィングから数えると9時間近く待機しなきゃならないんです。

競技順番って運の要素なんだけど結構重要で
30人での競技だと
15番目前後の真ん中が一番最高
1~5番辺りは他のパイロットのフライトを参考に出来ないので不利になって
25~30番は待ち時間が長くて精神的に結構ツライ
僕はプレッシャーに弱い「ガラスの神経、ノミの心臓」の競技者なので
待ち時間が長くなるのは苦手、、、
なんとか克服したいんだけど難しい

さて、、、
肝心の練習フライトですが
2日連続で練習できちゃったので流石に順番は巡ってこないと思っていたけど
意外と他の選手の引き上げが早くて飛べちゃいました
今日もFreeknownシーケンスを飛んで最後の調整
今更Unknownの練習で他のシーケンス飛んでも突然技量は伸びたりしないから
淡々と練習
freeknown

 

BOXポジショニングも悪くないし、全体的にはまとまってきているけど、、、
ネガティブテールスライドがダメ
1回目は水平姿勢を作れていない右にバンクした状態で引き起こしに入っているので
完全に失敗
これじゃ終われないので、ハンマーヘッドをキャンセルしてもう一度挑戦して
ギリギリ成功、、、
ここでネガティブテールスライドの感覚を思い出す。

①サイティングデバイスを見て垂直上昇を作ったらそのまま静かにもう少し引き起こす、
②三半規管が「コトリ」と後ろに倒れた感覚を伝えてきた姿勢をキープ
③このまま空中停止させて完全にバックを始めるまで姿勢を維持
④ピッチが動き始めてからエレベーター入力して機体が反転するのを助ける

微妙なチーティングテクニックなんだけど、
今の状況でこれ以上完全を求めるとギャンブルになっちゃうので
この方法で飛びます。

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