サスペンション独学ノート 2017年まとめ④「ダンパー減衰力設定」

次に減衰力設定です。
ダンパーの減衰力を設定するには
スプリングレートとバネ上重量から「臨界減衰力」を求めます。

ずーっと計算ネタばかりでウンザリしていると思いますので、
先に減衰力と減衰力調整のイメージを掴みましょう

減衰力調整って? サスペンションって「うどん」だよ(笑)①
減衰力調整って? サスペンションって「うどん」だよ(笑)②
出来るだけ脳内イメージ作り優先で書いた記事ですが
なんとなくイメージ出来ました?

では、改めて計算ネタの本編に戻ります。
臨界減衰力とは、「ストロークするスプリングの往復運動を1回のストロークで減衰することが出来る減衰力」を表します。

この「臨界減衰力」の計算結果は1m/sのストロークスピードで求められるので
減衰力を比較する一般的なストロークスピードに変換して、定量的な比較をして「固い、柔らかい」を考えます、

この”一般的なストロークスピードは”
●運動性に関わる領域は 0.1m/sで表され、
この速度域以下の減衰力がしっかりと立ち上がるほど車両のロールやピッチスピードが抑えられ運動性が向上し

●乗り心地に関わる領域は 0.3m/sで表され
この速度域以上の減衰力が低いとバネ上のバウンジングの収まりが悪く、高いと路面の凹凸を拾う傾向が強くなります。

減衰力の設定は「あるストロークスピードで生じる臨界減衰力の何%か?」で表します。
僕が主に扱っている領域は 乗り心地に関わる0.3m/sの領域で、

0.3m/s減衰力設定は
●スポーツカーで0.3m/s臨界減衰力の45%
 (1入力を2.2回ストロークで止める減衰力)
●乗用車で0.3m/s臨界減衰力の30%
(1入力を3.3回で止める減衰力)
の範囲となり
求めるダンパーの固さを決めて(0.3m/s臨界減衰力の何%に設定する)計算により減衰力を求めてダンパーメーカーにオーダーします。

運動性に関わる領域の 0.1m/s以下の減衰力を立ち上げる領域はダンパーメーカーの技術力が現れる「プロの世界」なので未だ理解には至っていませんので
0.3m/sでの減衰力オーダーを行い「メーカーが回答してきた0.1m/sの結果」をそのまま使っています。

0.1m/sの減衰特性は運動性と操縦性の過渡特性を担う部分なので、今後、この領域も理解を進めたいと思っています。、
ダンパー減衰力の計算方法

以上の減衰力設定ですが
●車両重量、
●スプリングレート、
●車両の操縦性、運動性の過渡特性
●乗り心地
に関わる事項で全て変動要素があるので、
最終的に実走セッティングで減衰力調整機能を用いて微調整を行います。

E36 M3 KONI SPORTS 減衰力設定 ⑯
E36 M3 KONI SPORTS 減衰力設定 ⑰

今はワインディング仕様にしていますが
環境の変化もあり紆余曲折して今に至ります。

ダンパーを購入する時には減衰力グラフを入手する事をオススメします。
減衰力調整
減衰力調整ダイヤル毎のグラフがあれば、減衰力を減衰率c/ccで管理する事が出来るようになります、
グラフが入手出来なくても減衰力の値(各ダイヤル段数毎の伸び縮み、の0.1m/s 0.3m/sの4点の減衰力)があればグラフは自分で書けますのでメーカーにリクエストしましょう

減衰力は「車重、ホイールレート、求める減衰率c/cc」の3要素で決定されるので
セッティング変更した時にも計算で簡単にセッティング基準点の減衰力調整ダイヤル位置が求められます、

「基準点を計算で求めて体感で補正してフィードバックする」
このサイクルを回すと理解が進みます。

実走セッティングが完了して「この一点で完成」の領域に到達すれば、減衰力調整機能は必要なくなるので
「この1点で完成」のセッティングで減衰力固定のダンパーを作れば調整機能をオミットして「全てダンパー性能」に割り振った完全なるワンオフが作れますね

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