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雲の峰の向こうに、、、

日曜日は親戚の女の子を連れてグライダーに行ってきました♪
週間天気予報を睨みながら、、、「天気びみょ~っ!!」って前日まで悩んでいたのですが。
土曜日の予報をチェックすると「曇りのち雨、日中の降水確率はせいぜい30%、東よりの風」、なんとか飛べそうな雰囲気

0700にお迎えして一路西へ、、、予報通りの天気で空は曇天、大井~御殿場間で軽い雨 ますます微妙な天気、、、
ノンビリドライブ&途中で朝ごはんして0745に格納庫前に到着すると、、、
「ひゅお~っ、、、!!」南東風が妙に強いんですが、、、予報だともっと弱いはずなんだけど、、、

機体を搬出して風に煽られながら組み上げて、ブリーフィングを受けてエリアの気象状況を聞くと、、、

「南東風が山の斜面で吹き上がって、上昇気流が発生している」とのコト、、、
おおっ 大当たりの日じゃん!!

山に風が当たり続ける限り、同じ場所で安定した上昇気流が出る好条件、
「ボケっと飛んでいても 沈まない日」です♪
前回、5時間滞空を達成した気象条件にそっくりです。

こんな好条件で離陸したら満足するまで帰ってきません(笑)、
単座機2機はどうぞご自由に好きなだけ滞空
複座機は1時間をリミットで運航開始。

ところがタイラップ、、、悩みます
確かに滞空するには好条件だけど、滑走路の方角と風の向きが気に入らない、、、
滑走路は南北方向に伸び、風は東南東15kt(7m強)
完璧に横風で離着陸なんですよね、、、、
オマケにコレだけ風が吹くとウインドシアー(風の変わり目の乱気流)も出ているかもしれない、、、

タイラップ一人ならお弁当とジュースを積んで飛んじゃいますが、
初めてグライダーに乗る女の子が一緒だからねぇ、、、、
初めてのグライダー遊びで「怖い思い」させたら、二度と遊んでくれなくなっちいます。

とりあえず、少しでも風が弱まるように搭乗順番を午後にして
他の機体の離着陸の様子を見て、曳航機のパイロットに上空の様子を訊きながらスタンバイ

・・

・・・

昼下がり、、、ちっとも風が弱まらない、、、orz
相変わらずの 「どクロス15kt」、もう笑うしかないっす。。。

救いなのは離着陸を見ていると機体が上下方向に弾かれるような動きが無いので、安定した横風のようです。
降りてきたパイロットに話を聞いても「酷い乱気流は無い」様子

「離陸と着陸でチョット揺れるけど 大丈夫!!」ってコトで、出発を決断!!
大袈裟だと思いますが、飛ぶ前にキッチリ決心しないと「飛んでから後悔」するんですよ~

滑走路の北端からパイパーに引かれて離陸を開始、
横風が入っているので、十分に加速するまで機体を地上に押さえておいて、
速度が付いて舵の効きが良くなってから、ヒョイと浮き上がらせるように離陸。

時々、軽く煽られる程度で風が安定しているので一安心 
海上から高度を上げて山のエリアへ、、、700mほどで曳航機から離れて風上側の山の斜面にコースを取ると
お馴染みの山の斜面にイイカンジの上昇気流♪
+2m/sほどで高度を上げて行き900m手前で打ち止め、

15分ほど上昇気流の傍で後席の女の子にグライダー操縦の簡単なレクチャーをして空中感覚に慣れてもらって、
思い切ってお出掛けです。

グライダーで風下に飛ぶのは、帰りの必要高度(エネルギー)を考えるとイイ判断ではないのですが、
上手い具合に山の斜面が風に対しているので、稜線沿いに飛べば上昇帯があるはず、

斜面に沿って西に進路を取ると、斜面上昇風の道が出来ています♪
堤防沿いにかもめが羽ばたかずに飛んでいるのと同じ状況です
西に進み一気に浜石岳に移り東側斜面の上昇風を使って1000mまで上昇
帰りに使う高度の保険を作ります。

浜石岳の斜面を使って雲の上まで昇り、飛行速度を上げて下降気流を突っ切り風上の滑空場へ、
次の搭乗者が待っているので高度処理をして着陸です。
横風が強いので、舵の効きを良くするために普段より10km/hほど速い110km/hで着陸進入
特に風が悪い時の着陸は「機体を押さえつける気合」の要素が結構あります(笑)
接地の瞬間に軽いショックはあったけど、まぁソコソコの着陸

曇り空でチョット景色はイマイチだけど何時間でも飛んでいられるような気象条件
初めてのグライダーでイキナリ好条件に当るって運が良いね~

また一緒に飛ぼうねェ~♪


複座機の楽しみ方

先週は雨上がりの中盤辺りから積雲の浮かぶ初夏の空でしたね、、

HI3C0546
HI3C0546

日曜日の朝は上昇気流がありそうな高さのある積雲が広がり、滞空できそうな雰囲気、

せっせと機体を組み立てて、
軽く汗ばむ陽気でも防寒用の薄手の上着を羽織り、ジュースを積み込み
「ちょいと1時間ほど遊んでくるかっ♪」と狭いコクピットに「意気込み」ってヤツを最大離陸重量イッパイに詰め込んで飛び立つと、、、

早速、サーマル(熱上昇気流)をHit♪
サーマルの中に飛び込むようにエルロンを押し込み、ラダーを蹴って旋回に持ち込む、、、
機体の風を切る音が大きくなり、昇降計の指針が跳ね上がるのを横目で見て、、、
「+2m/s、、昇っちゃうよぉ~っ!!」

順調に高度を上げるPW-5、、、、
ん、、、およよっ??、、沈んでる

サーマルが小さすぎて入りきれてないじゃん、
ぐるっと旋回して赤字決済ですか、、、orz
バンク角を変えて旋回をズラしサーマルに寄せるも、全然ダメ

見切りを付けて次のサーマルを探しにエリアを変えるも
見事な下降気流帯
行く先々で「ド沈下」にハマる自分の人生のようなフライトを堪能し、、、、16分で帰ってきちゃいました(泣)

700mまで引っ張ってもらうのが6分
230mから着陸までが3分
470mの自由滑空が7分って、、平均で-1.11m/s

僅かな上昇気流を捕まえて必死に粘って、カタログ値以下を叩き出す、、、、
何もしないでボケッと真っ直ぐ飛んでる方がマシだって(笑)
準備万端で出発して、速攻帰ってくる、
上着とジュースが虚しいフライトでした、、、

まぁ、今日は滞空できなくても穏やかな空なら良いんです、、、、←負け惜しみではない

「マヌケなミスで海外旅行をパーにした不憫な母様」がヒマを持て余していたので
先日の嵐で流れた「親孝行フライト」のリベンジです!!

トレーニングの合間を見てASK-21を借り出し、後席に母様を乗せてのフライト
曳航機のパイパーカブに引かれ、景色を眺めながら700mへ昇り
沈下帯だらけの空をなるべく沈まないように、揺れそうなエリアをなるべく避けて、、、
グライダーらしい鳥の視点を考えて、山の稜線に沿うコースを選び斜面を吹き上がる風を捕まえてみたり、海岸線に沿って飛んでみたり、、、 
出来るだけ可能な限り静かに着陸、、、
タイラップ母様、ご満悦の様子♪

は~、久しぶりに真面目に飛ばした 
教官乗せるより気を使うなぁ、、、、

昼下がりの滑空場に富士宮のお友達が登場!!
以前、セスナで一緒には飛んでいますが、グライダーで一緒に飛ぶのは始めてです。
お友達はグライダーのライセンサーなので、上空で機体を預けて楽しんでもらいましょ♪

カブに引かれて700mまで上昇、、、
ルートはひたすら風下、、ええ~っ(泣)
山が雲に覆われて飛べないからって、こんなに風下に連れてこられちゃうとチョット不安になりますって

滑空場に戻るには風下から風上に向かう事になるので、対地速度が落ちて高度をロスします。
ざくっと目安を出すと、大気速度100km/hで飛ぶ機体に向かい風5m/sが入ると対地速度は88km/h
約10%はマージンが無くなっちゃいます。

後席のお友達と「風上に戻りながら遊ぼうね♪」 と基本方針を打ち合わせて、
操縦を預け「小さな上昇気流のカケラを拾い」を楽しんで頂きました。

小さな上昇気流に大柄な複座機でグリグリと回り込み、
セコく滞空時間を稼ぎます(笑)
ライセンサー同士で複座機って気象条件が良ければ結構面白いかも?

粘りも届かず高度を失ったところで、操縦を交代
穏やかな風だったので、基本的な経路とパス角(着陸進入角)を見せて今回は気楽に着陸
(手を抜いたって事じゃないよ、、、)

上昇気流には恵まれなかったけど、楽しいフライトでした♪


「いい人」にはなれない運命なのか!?

今週は、土日の予定がひっくり返って土曜日にグライダー、
ASK-21が帰ってきたので、母親を乗せて飛ぼうと思い予定を合わせて滑空場へ、
高校生の頃からなんだかんだで飛び始めて、20年ほど、、、
一度も母親を乗せて飛んで無い事に気が付きました(笑)

東名を一路西へ、、、
次第に雲が低く厚くなってきて御殿場を過ぎることには、雨がパラパラ、、、
滑空場に到着してASK-21を格納庫から引き出し、単座機2機の試験飛行をお手伝いしながらタイミングを見ていると、、、

雨が降ったり、止んだり、、、、微妙、、、

試験飛行は雨の合間を縫って無事に完了したものの、
とてもじゃないけど遊覧飛行には向かない空
空を眺めながら天候回復のタイミングを伺っているうちに、お昼休みに入り、お弁当を食べていると、、、、

「ずず~ん、、、、」遠くから響く重低音、

積雲内の水滴の運動により発生した静電気の放電現象ってヤツですね♪

はっ、、、、「雷だぁ~っつ!!」

食べかけの”から揚げ弁当”を放り出し慌てて片付けに掛ります。
曳航機のカブをトラクターに繋ぎ 組み立て前のASK-21と一緒に格納庫に放り込み、
降り出した雨の中、単座機2機を分解してトレーラーに積み込み撤収完了、、、

関東はいい天気なのになぁ、、、
残念ながら天気には勝てないのでフライトは中止、格納庫で後片付けをしてお話をしていると、

「親孝行なんて柄にもない事するから、雨が降るんだよ!!」
とのせつない言葉を頂きました、、、

そんなぁ~僕が悪いんですかぁ~  orz

雨が通り過ぎた夕方の空、雲の切れ間の青空が眩しかったデス、、、、
日曜日の天気予報は晴れ、、、、

うがぁ~っ!! グレてやるーーーっ!!


単座機 耐空検査整備 後半!!

日曜日は、単座機の耐空検査整備に行ってきました。
前回に引き続き、分解清掃、グリスUP、、ボールジョイントも一度分解して旧いグリスを拭い、新しいグリスを塗って再組み立て

HI3C0492
HI3C0492

バラバラにした機体を格納庫内で組み立てて、機体寸法測定、舵角測定、操縦力測定

再度分解してトレーラーで滑走路に運び、コンパス自差測定

夕方近くになってきたので、全員から「早く帰りたいオーラ」が立ち昇り作業は急加速!!
日曜の朝の3倍のペースで作業が進みます(笑)
一日に2回組みバラしx2機、、、腰にクルなぁ、、

測定が終わり日が暮れ始める頃に格納庫に戻り、残るは静圧系統の点検だけ、

HI3C0493
HI3C0493

次の土曜日に試験飛行して検査完了の予定です♪


お帰りなさい!!

日曜日は半年振りに複座機のASK-21がO/Hが完了から帰ってきました♪
ドイツに送り返して、グライダー工房での作業で、旧いゲルコートを剥離、
FRPの状態を見て、全体的に1プライ積層、新たにゲルコートを塗布こ工程を経て、、、

HI3C0479
HI3C0479

まるで新機のような鏡面状態の真っ白な機体、
綺麗ですねぇ~

後席にお友達を乗せて久しぶりに飛び立つと、、、
機体重いぃ~ 慣性でかいぃ~ 舵が鈍いぃ~
タイラップの操縦感覚が単座機になっちゃているので、とにかく動きが鈍く感じる、、、

コイツこんなんだったかなぁ~??

曳航機に曳かれている間に「ロールレートと慣性」の違いを体が理解して操縦感覚が合ってくると、「鈍さ」が「安定感」に替わって飛ばし易くなってきます♪
桜の咲く山頂のキャンプ場をお花見よろしく巡りながら上昇気流を探してみても、大柄な複座機で乗れる強さのサーマルは見つからず、、、
「お花見遊覧飛行」に趣旨を変えてノンビリとフライト、
もちろん15分ほどで滑空場への帰投高度、

お友達を後席に乗せているから普段以上に丁寧に着陸
手抜きの着陸見せて悪い癖を付けちゃいけませんから(笑)

HI3C0485
HI3C0485

お昼を挟んでフライトは続き、、、

HI3C0484
HI3C0484

夕方に叔父を乗せてもう一度

600mに昇ると山の周辺は雲の海、、、

HI3C0489
HI3C0489

少しだけ雲上飛行を楽しみ、雲の無い滑空場付近の上空で感覚戻しのエアワークに移行

HI3C0488
HI3C0488

先ずはO/H作業で少しだけ機体特性が変わったって話を受けていたんで、とりあえず失速させて様子見、、、
70km/hでバフェットを起こしてそこから速度を絞ってもズブズブ沈むだけ、、、オトナシイです、、、
更にバンク60度360度旋回を左右切り替えし、速度はキープできるけど旋回初期で外滑りします(笑)
久しぶりの機体だと感覚のズレは残りますね~ 

複座機も復活して、再来週には単座機の耐空検査も終わるので、5月からフルに飛ばせるようになります。
条件のイイ日は単座機で遊んで、お友達が来れば複座で体験搭乗、
イロイロ遊べそうです♪