ほとんどの方がスカイスポーツは敷居が高く感じていると思いますが、
グライダーはちょっと頑張れば十分手が届くんです!!
ライセンス取得から曲技飛行選手権までの「物事の流れ」をザクッと表すと
「練習許可書(仮免)取得」→「単独飛行」→「学科試験合格」→「実地試験合格(免許取得)」→「曲技トレーニング」→「選手権参戦」です
まずはグライダーとはどんなものか?
「グライダー」とは航空法で定められた立派な「航空機」であり、
種類は「滑空機」
等級は「上級」になります。
滑空機は「初級」、「中級」、「上級」、「動力」があり、
「動力」はエンジン付きのモーターグライダーになります 。
グライダー(滑空機上級)を機長として運航する場合に必要なライセンスは、
航空法に定められる、「自家用操縦士技能証明 滑空機 上級」のライセンスおよび
身体的な適正が備わっていることを証明するために「航空身体検査証明」が必要となります
電波法によりグライダーに装備されている無線局を運用するために「航空特殊無線技士」
もしくは上級資格の「航空無線通信士」の資格が必要になります。
順番としては、、、
1 航空身体検査を受けて、国土交通大臣発行の「操縦練習許可書」を取得する
これは航空機操縦に関して身体および精神的な適正を検査証明する書類で、
「練習できる適正証明」になります。
2 任意のクラブやスクールで操縦練習を開始する
HI3C0341
複座練習機を用いて教育証明を保有する教官から操縦方法、判断を学びます。
代表的な複座練習機のドイツ製グライダーASK-21
HI3C0334
3 初ソロに出る頃には学科試験を受験する
一人で飛べる技量になれば単独飛行を行い実地試験に必要な経歴を作ります。
単独飛行が可能になれば、より軽量な単座機に移行して練習も可能です。
スタンダードな単座機としてポーランド製 SZD-51-1
少しだけ高性能なポーランド製 PW-5
同時期に学科試験を受験します、学科試験は工学、法規、航法、気象の4科目です、
最近では「スタディガイド」って試験対策のテキストが出ているので普通に勉強すれば受かります。
4 実地試験を受けるための必要な経歴を満たしたら「実地試験」を受験して合格すれば
「自家用操縦士 滑空機 上級」を取得です。
実地試験に必要な経歴は、
「16歳以上 3時間以上の単独滑空、曳航による30回以上の滑空、失速からの回復の方法」の実施です、
実際には個人差はありますが免許取得まで100回近くのフライトになると思います。
実地試験に合格したら「操縦練習許可書」は効力を失うので、改めて「航空身体検査」を受けて
「航空身体検査証明書」の申請が必要です。
「視力が良くなくちゃダメなんだよねぇ、、、」なんて事を聞きますが、
自家用操縦士なら矯正視力(メガネ&コンタクト着用)で0.8あれば大丈夫です。
もう一つの方法は海外留学での取得方法で、メジャーなのはアメリカへの航空留学で
米国本土およびハワイ等で米国ライセンスを取得して、日本の免許に書き換える方法です
(書き換えには日本での学科試験の航空法の科目受験&合格が必要です)
僕は日本と米国のあわせ技で、日本でモーターグライダーとグライダーで単独飛行直前まで練習して、
米国で飛行機 陸上単発(世間ではセスナって言われるヤツです)とグライダーの免許を取得し
帰国後に日本の免許に書き換えました
この方法だと、飛行機とグライダーの免許を持っているとオマケでモーターグライダーの免許が申請できるので
飛行機、滑空機 動力(モーターグライダー)、上級(グライダー)の資格が一気に取得できます。
次に無線の免許「航空特殊無線技師」の取得方法は
講習会が開かれているので、受講して最終日の試験に合格すればOK
(もちろん独学一発試験も可能です)
練習開始から免許取得、機長として飛ぶまでの期間は大体2年程度だと思います、、、
さて免許取得までの費用はどの程度かと、、、
航空身体検査&操縦練習許可書取得は、3万円もあれば大丈夫
クラブ入会費&年会費はクラブ毎に異なりますが
静岡県航空協会(富士川)では入会金3万円 年会費3万円で6万円、
フライト費 6500円/回(20分) x100回で65万円
試験費用、全部あわせても10万ほど、、、
なんだかんだで総額90万近くになりますが
身体検査と入会までで約10万円が初動でのまとまった金額で、
ほとんどがフライト費なので分割払いと同じです。
実際のトレーニングは、4回/月で26000円程度になります。
航空留学はザクっと考えて米国で100万程度になると思います。
渡航費15万
宿泊3w(20日) 20万
トレーニング費 100USDx50回 50万
グランドスクール(座学)1000USD 10万円
程でしょうか、、、 まあココは要見積りですね。
ここから先がアクロへの道になりますが、
自家用操縦士の技能証明を取得した後に曲技のトレーニングに入ります、
REDFOX2で行っているベーシックアクロ講習会に参加して基本的な曲技飛行の練習を行い
ポーランド等の強豪国にアクロ留学&選手権出場(大体60~80万円(ほとんどがトレーニング費です))の流れです。
最初は「単独飛行」を目標に週末に練習を重ねることになりますが、
「運動神経」や「センス」とかはあまり関係ありません(笑)
自転車が乗れれば十分です、、、
色々と書きましたが、
普通に五体満足健康で自転車に乗れる程度の運動神経があれば十分です。
必要なのは「空を飛ぶことへの好奇心」と「練習と勉強を継続するための情熱と根気」だけです。
少しでも空を飛んでみたいと思ったならば、まずは近所のグライダークラブに行ってみて体験搭乗をお勧めします♪
少しの勇気で新しい世界が広がりますよ~♪
2016年遠征で
ポーランドのマクラさんとアクロトレーニングの受け入れ話しを詰めてきました。
グライダーアクロへの道②
グライダーアクロ活動が本格化したので
日本グライダークラブ(板倉滑空場)を拠点にしています
僕が飛んでいるクラブ「空を飛ぶ人募集してます‼」