先日、大人味 Step-1仕様として完成したR33 GT-R「大先輩号」
ノーマル形状のNISMO S-tuneからHKS MAX4 GTをベースに仕様変更を行い
「操る面白さ」と「乗り心地」を特化させました。
約3か月間で仕様考察から取り付け、セッティングまでを一気に終わらせて、
「高速道路を快適に巡航してワインディングで楽しく走る」事はほぼ完成
サスペンションアームのジオメトリー的にも無理が無い車高設定にしたので車の動きは素直
一番大切な「街乗りでも不自由なく走り回れる」って仕様
ボディの剛性感に「妙なツッパリ感」があったので
フロント&リアのストラットタワーバーをボディダンパーに変更
あえてフロント&リア端のボディ剛性を落として”しなり”を増やしてボディに減衰力を作用させる事で
センターモノコック周辺の「剛性感」を作った事で
「車の荒さ」が消えてしなやかな感触
アライメントもリアトゥがしっかり入って落ち着いた動きと、スライドした後の許容範囲が広くて簡単にはスピンしない特性
イメージ通りの「動き」と「質感」が現れて一区切りの付けられる完成度に仕上がったので
「Step-1仕様」としてOK判断としました。
この仕様でしばらく走って楽しんでいただけると思います。
「乗り方のコツ」を掴んでしまえば、まだまだアベレージを上げることが出来ますよ~
「Step-1仕様」を楽しんでいただいている間に、僕は次の段階の「Step-2仕様」を考える
まだまだ詰める部分はあるし、
目を瞑って誤魔化している要素が残っていますので。
Step-2のテーマは「応答性」と「正確性」
運動性能に関してはStep-1で基礎的な部分は見えてきたので、
次は「操作に対して正確に遅れなく反応させる」事でさらに楽しく気持ちいい方向を突き詰めます。
まず、、、
正確性に関しての1か所目としては
「ステアリングラック支持剛性の向上」
ステアリングラックのフロントサスペンションメンバーへの取り付け方法にチョット問題があって
いくらGT-Rと言っても、
スカイライン系の派生車種なので多くの国産車と同じく ステアリングラックはブッシュを介してフロントサスペンションメンバーに取り付けられていて
・路面からの入力によるキックバックを逃がしたり、
・騒音や振動、
・パワステポンプの作動音
等かステアリング系を介してボディに伝わるのを防いでいますが
ハイペースで走らせた時の大荷重条件だとイマイチ
路面からのキックバックでラックブッシュが動いてしまうので、ステアリング舵角一定でもフロントタイヤの舵角が変わっちゃう
しかも、その入力はステアリングラック自体が左右に動いてしまうので
ステアリングを通じてドライバーへのフィードバックはラックが動く分だけ少なくなる
ココがステアリングフィールが薄くてタイヤの接地感を掴みにくい原因だと考えます。
そこで
ステアリングラックブッシュを強化して
ステアリング操作に対しての正確性を高め、タイヤからのフィードバック量を増やせば
路面に直に触れているような「重ステ」には及ばなくてももっと良い感触が作れます。
ステアリングラック支持剛性UPの効果は既に確認済で、、、
一番強烈だと思われる「リジットマウント」は普段から接している車
BMW系はサスペンションメンバーにボルト止めされているリジットマウントなんです。
BMWのフロントの正確性とステアリングからの豊富なフィードバックはココがポイント、
(ヨー方向に対してのサスペンションアームの位置決めにボールジョイントを使っている事もポイントですが)
リジットマウントによる路面からのキックバックや音振対策は
ステアリングシャフトにゴム製のカップリングを介して対策しているので、
基本的な設計思想がチョット違う
必要なステアリングインフォメーションと不要な音振のオイシイさじ加減を
ステアリングシャフトに取り付けられたゴム製のカップリングの硬度を変えて味付けする方法ですね
でも経時劣化で交換する時は面倒なんだよね、、、、
「どっちも最終的にはゴムで逃げを作るから同じ」って言えばそうなんですが
ラックへの入力は完全に左右舵角方向に綺麗に入るわけじゃなくて
サスペンションストロークによるタイロッドの上反角&上反角により上下方向にも力が加わるので
ブッシュマウントは正確性にはチョット不利な状況
リジットマウントはガッチリ固めちゃって位置決めを確立させて、ステアリングシャフトの回転軸で対処しているので正確且つシンプル
こんな感じで一見リジットマウントは動きそうに無いんだけど、
走行中の入力によりサスペンションメンバーは結構変形しているので、
実は結構動いてる
そこで僕のM3はさらに当て板補強して支持剛性を高めて動きの正確性を高めた仕様
こんな感じに、
ステアリングラックブッシュの硬度を高めていけばステアリング操作に対する正確性とタイヤからのインフォメーションは改善されるので
次の問題は「何処まで攻めちゃっうか?」
ざっくり考えると
・アルミのカラー作って「完全リジット」
・ジュラコンを使った「ほぼリジット」
・ブッシュの材質(硬度)変更による「強化セミリジット」
の3択になるので、、、
賢者の知恵を授かりに某BMWディーラーへ(笑)
先日、注文した325i Cablioretの部品取りに行って 昔からお世話になっている「O大先生」に質問
「O大先生」は昔E36 M3に乗ってガンガン走っていた「乗って作れる人」
今のオモチャは「RX-8」富士のショートコースを楽しんでいます。
時々ホームセンターの工具コーナーで遭遇するほどの立派な「変態さん」(もちろんすごーく良い意味で♪)
もちろんRX-8はキッチリ手を入れている車で、
サスペンションメンバー、
ステアリングラックをリジット化
アーム類はフルピロ仕様
サスペンション的には行き着くトコまでイッっちゃった仕様
そんな「O大先生」に
・「ステアリングラックブッシュの強化ってどう?」って質問してみると、、、
「ラックもメンバーもリジット化して無駄な動きを無くすほど動きが正確になるし、サーキットでのラップタイムのブレが少なくなってくる」
「脚をキッチリ動かせばそんなにハチャメチャな事にはならないし
ジュラコン製のステアリングラックブッシュでもステアリングキックバックはそれほど気にならないよー」
ってお話
・「音振悪化でうるさくならないの?」って聞いてみても、
「ステアリングシャフトのラバーカップリング無しのステアリング系でリジット化しても、乗ってられない程酷くはならないし 前のE36 M3はラバーカップリングを廃止してフルリジットだったよ」
ってコト
うーん相変わらずニコニコしながら会話の内容はハード系だ、、、(笑)
って事で、
意外とジュラコンでもイケちゃうってお話を頂いたので
選択肢は2つ
・ジュラコンを使った「ほぼリジット」
・ブッシュの材質(硬度)変更による「強化セミリジット」
たぶん大丈夫だけど アルミカラーはやり過ぎを感じますよねぇ、、、、
選べる部品を探してみると
ジュラコン製は簡単には見つからないので流通性(入手性)を考えて強化ラックブッシュを選ぶと
・NISMO 強化ステアリングギアマウント
54440-RS580
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もしくは
スーパープロ製のステアリングラックマウント
SPF2681K
この2択になりますねぇ、、、、
他にヤフオクでアルミ製のリジットカラーもあったけど、ちょっと採用するには度胸要るよなぁ、、、
次に、ラックマウントブッシュを固めると表面化する問題は
ステアリングに伝わる情報量
もちろん固めるほど情報量も増える=路面からのキックバックや振動も増える
コレに対応するには「ステアリングの重さ(慣性)」のチューニング(調整)が必要
傾向としてはまぁ、ご想像のとおり
・ラックマウントブッシュを固めれば、微振動が増えるのでステアリングホイールを重く(慣性を大きく)して
増加した微振動を押さえ込む
「ホイールの重さと乗り心地の関係」と一緒ですね
って考えると、、、、
現状の大先輩号のステアリングはR34 GT-R純正ステアリングを流用しているので
エアバック付きで重さ(慣性)は十分
更にそのステアリングを使う事を前提とした強化ラックマウントブッシュは、、、
メーカー直系のNISMOって事になりますね
大先輩!!
大荷重時の正確性とステアリングフィール向上、微小舵角時の応答性の改善になりますし
古くて劣化した純正のラックマウントブッシュの補修品として交換を提案します。
振動も含めて程良い強化具合はNISMO製
って結論ですが
いかがでしょうか?
「こんな僅かなステアリングラック位置決めで変わるかぁ?」
って思いますが
アライメント調整のシビア加減を考えれば
1mm動いただけでも大きな変化ですし
リアのサスペンションメンバーブッシュにカラー入れてセミリジット化による効果も絶大
よりクリアなステアリングフィールになりますよ~
さらに突き詰めるなら
程度の良い中古サスペンションメンバーをベースに
当て板補強して「強化サスペンションメンバー」作りますかぁ~!
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フロントはニスモのテンションロッドが入ってる位なので、アーム類のリフレッシュ前にラックブッシュ換えちゃいましょうかね
部品だけあれば我が家で交換出来ちゃいますから
サクっと交換しちゃいましょう!
少しセッティングの微調整もありますので
もう1個
どちらかといえば補正部品ですが小物を検討中です!
12月に間に合わせたいです(笑)