スプリングの表記レートはJIS規格!

スプリングについて色々と調べていて
スプリングの表記レート(kgfmm)の定義がわかりました
これで「スプリングレート」に関してはスッキリ♪

表記レートの定義は
日本工業規格JIS B 2704 第6章C」により
「ばね定数は、全たわみの30~70%にある二つの荷重(力)点における荷重(力)の差及びたわみの差によって定める ただし,二つの荷重(力)点はいずれも最大試験荷重(力)の80%以下とする」
とされています。

つまり一般的にスプリングレートの安定領域は
ストローク量が全ストローク量(線間密着)に対して30~70%の範囲と定義されていて

この範囲を外れた領域の
0~29%まではレートの立ち上がり領域で表記レートより低くなっているので
車両重量から1g車高を計算したり プリロード計算しても単純な割り算だけだと計算と一致しないのはこの為で

71~100%まではスプリング端から線間密着が始まり実効コイル線長が短くなる事で表記レートより高くなります。

また30~70%の表記レートの安定領域においても
「30~70%にある二つの荷重(力)点における荷重(力)の差及びたわみの差」と定義されているので
30~70%領域での荷重とストロークの平均値となります。
つまり
スプリングレートが本当に一定になることは無く
設計次第でレート安定性が変わるって事になります。

sketch-1598528405882

また実測する際は最大許容荷重の80%までしか掛けないので80~100%の領域のレート特性は不明です。

この事がスプリングの設計やダンパーストロークに対してのスプリングストロークの関係で乗り味が異なる要因になります。

この「日本工業規格JIS B 2704」で考えると
ストローク0の自由長から線間密着までを定義しているので
線間密着を許容しない設計のSwiftはJIS規格には当てはまらないので
スプリングストローク管理が特に重要になり

オーバーストロークしたら塑性変形領域に入るのでスプリング自由長が変わっちゃいますし、
最終的に疲労破壊によりスプリングが折れちゃいます。

実際に中古スプリングでオーバーストロークが原因で自由長が短いなってる「ゴミ」を掴まされた苦い経験あります(笑)

スプリング変更の際は
スプリングレート選択だけでなく
ダンパーストロークを満たす有効ストロークを持つ自由長を選択する事は基本になりますし
ダンパーストロークに対して使うスプリングストローク範囲を考えて自由長を選べば
望む仕様に近付く事ができます。

要注意ポイントは
サスペンションkitの初期仕様からのスプリング自由長変更やツインスプリング仕様への変更でメインスプリングを短くする場合
スプリングのオーバーストロークを招き

最悪の場合
メインスプリングの線間密着も予想されますので注意が必要です。

ブログランキングに参加しています、記事を気に入っていただけましたら
↓クリックしていただけると嬉しく思います。

にほんブログ村 車ブログへ
にほんブログ村

全般ランキング


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です