E36 M3 フロントサスペンション再設定変更

サスペンションの固有振動数計算で気になっていたフロントとリアの固有振動数の差

サスペンションの本を読んで調べると、
その車両の基準値の比率を崩さずに希望の固有振動数に揃える
もしくは、前後で固有振動数の差が大きくならないように配慮するのが基本なので

リアスプリング18.35kgf/mm、固有振動数2.33Hzを基準としてのフロントスプリングレートは
8.39kgf/mm

現状は10kg/mm 固有振動数2.53Hzで少々硬いようです。

耐荷重を調べるとメインスプリングはSWIFT Z65-127-100 なので 720kg
前軸単輪重量387.97kgで見ると、
720kg ÷ 371kg =1.86G
少し足りないかなぁ、、、

スプリングのストローク量はメインスプリング72mm+プライマリスプリング26mmで98mm
ダンパーストロークは95mm
超ギリギリ、、、バンプラバーのストローク分を考えると「滑り込みアウト」ですね
ストラットに付くスタビライザーを釣るベンドラムアームのブラケットが邪魔で自由長の長いスプリングが組めないのが苦しいところです。

って事で固有振動数を考えると、スプリングレートは8.39kgf/mm
フロントのバネ上重量は387.97kg 最大荷重倍数を2Gで設定すると775.94kg
この用件を満たすスプリングを探すと
アイバッハ 0800-250-0475
8inch(205mm) 8.48kgf/mm ストローク112mm 耐荷重949kg
220mm程のスプリングまでなら組み込めるので収まりますね、

シングルスプリングも面白そうだったんですが、BTZさんからの提案で、
メインスプリング14kgf/mm
プライマリースプリング20kgf/mm 密着荷重450kg
この組み合わせのほうが高荷重域まで姿勢変化が抑えられ、ボトムスピードが稼げるとの事、、、

合成レートを求めてみると
(14x20)/(14+20) = 8.24kgf/mm
固有周波数2.35Hz

固有振動数も近似値でイイ感じです。
このセッティングのポイントはプライマリーの密着荷重450kgにあって、
バネ上重量387.97kgより62.03kgも多い点で、1G状態ではプライマリースプリングが密着せず
62.03kg ÷ 8.24kgf/mm =7.53mm
1G状態から7.53mmストロークするまでは8.24kgf/mm その先は14kgf/mmの可変レートになります。

バンプラバーをセカンダリースプリングに使うBMWのノーマルセッティングに近い考えですね
つまり、、、
ツインスプリングの合成レート8.24kgf/mmをメインレートに使いフラットな乗り心地を作り
メインレート14kg/mmをバンプラバーの様に使い高荷重域での姿勢変化を抑える。

早速スプリングを手配して、設定変更に掛かります。
設定変更点は
①、スプリング変更
メインスプリング
SWIFT Z65-127-100 ID65 自由長127mm 10kgf/mm 耐荷重730kg から

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SWIFT Z65-127-140 ID65 自由長127mm 14kgf/mm 耐荷重938kg へ変更

プライマリースプリング
アイバッハ ERS MF68-065-0148 ID65 自由長68mm 14kgf/mm 密着荷重375kg から

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ベステックス ID65 自由長68mm 20kgf/mm 密着荷重450kg に変更

②ダンパーストローク量調整
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バンプラバーのセカンダリースプリング要素を除くためにバンプラバーをメタルコンタクト防止程度に短く調整

③アライメント変更
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セルフアライニングトルクを増すためにキャスター角を増やします。

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足回りを分解して、、、
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倒立ストラットASSYを分解
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中に入ったバンプラバーを見ると、結構バンプラバーつかってます(笑)
ちなみにノーマルのビルシュタインは3山入っているそうです。

ストロークを稼ぐためにさらに一山切断、
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ここまでツメるとメタルコンタクトえお防ぐ為だけですね、、、
再組み立てしてストロークを測定すると123mm
元が95mmだったので28mm増やしました。

アッパーマウントは向きを変えて、45度方向にアジャストできる向きに変更
キャンバー&キャスターを増す方向に調整
これで足りなきゃ、下側にワッシャー&キャンバー調整ボルトで追い込みます。
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ストラットASSYにスラストベアリング、プライマリー、メインスプリングを組み込み、一気に組み上げて、
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BTZさんのドライブでテスト走行

路上に出る段差一発で開口一番、、、「硬い、、、」
さすがに14kgf/mmは攻めすぎかと思っていたところ、、、
路上に出すと、意外なほど路面からの当たりは柔らかい
1G+7mmまでの8.23kgf/mmが効いていて、乗り心地は固有振動数を揃えただけあってフラット感が増し快適、
流石に大きな段差だと14kgf/mmの硬さが出て「乗り心地が悪い」のギリギリ一杯、ホンダType-R系の乗り心地に近いです。

初期の低レート領域で初期のステアリングレスポンスは眠いほど穏やか
又、ブレーキを必要としないコーナーでの初期旋回も8.24kgf/mmの領域まではパワーオフだけで「スっ」とフロントが沈むので扱いやすいです。
ペースを上げて、入力が大きくなるとメインレート14kgf/mmで支えるのでフルボトムせず姿勢を維持して粘ります
ドライバーへ荷重移動感を伝えて、且つ姿勢変化を抑えたソリッドな動き

感覚的には、「4倍硬いノーマルBMW」です(笑)
「硬いけどより動く脚」ってヤツですが、この辺りが街乗り仕様の限界点かもしれませんねぇ
もう少し乗ってスプリングが落ち着いたところで次は車高を考えてみます。


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