サスペンション独学ノート 2017年まとめ⑧「プリロード調整と車高調整」

スプリングの選定が終わり、ダンパーの設定をして発注
手元に部品が揃ったら実車に組みセッティングが始まります。

サスペンションを組み立てて車両に取り付けたら最初に行うセッティングは、

プリロード調整です。

プリロード調整は「サグ出し」と呼ばれるセッティング項目で、
ダンパーストロークの伸び縮みストロークのバランスを整えます。

ココはあまり深く考える必要が無く、
シンプルにストローク比率を決めてプリロード調整を行い伸びと縮みに割り振ります
ストローク割り振りの比率は伸び:縮みで4:6~5;5位を目安に設定します、
(縮み側はバンプラバーの縮み分も含みます)

車高変異
これはあくまでもシンプルなシングルスプリングでのストロークバランス調整なので
プライマリーレートを持ち伸び側ストロークが極端に長いツインスプリングでは、設定幅が広く
「どうにでも設定できる」ので悩ましいです

僕のセッティング方法ですが、基本的にノーマル車高なので、車高調整アッパーマウントで可能な限り車高を低くなるようにセットして
プリロードを掛けてノーマル車高に戻して縮み側ストロークを稼いでいます。
コレで10~15㎜は縮みストロークが稼げます、

プリロードで伸びと縮みのストロークバランスを設定した後は「車高の調整」になります。

車高調整の方法は、
●全長調整式サスペンションならロアブラケットで調整、
(これは一番自由度が高いですが、ショートストローク&ショートケースのダンパーなのでダンパーとしての性能は割を食います)
全長調整式 車高

●車高調整式アッパーマウントなら、アッパーマウント部分のピロボールの高さを調整
(調整幅は上下20㎜位ですが、シンプルなロアシート式車高調に組み合わせることが出来るのでストローク量が犠牲にならないのが一番のメリットです)
プリロード調整式 車高調整アッパーマウント 車高

●固定式のアッパーマウントであれば、スプリングアッパーシートとアッパーマウントの間にカラーを挟んで調整します。
プリロード調整式 アッパーマウントスペーサー
(これもロアシート式車高調に組みわせるので、ストローク量が犠牲になりませんが、カラーの厚み調整になるので車高を下げる方向は難しいです)

以上の事からプリロードは「伸び縮みのストローク量の割り振り調整(サグ出し)」に用いる調整箇所なので
車高調整とは切り離して扱う事項です。

ブログランキングに参加しています、記事を気に入っていただけましたら
↓クリックしていただけると嬉しく思います。

にほんブログ村 車ブログへ
にほんブログ村

全般ランキング


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です