翌朝、ちょっと早めの0530に目が覚めてしまったので準備開始
2日分のお泊まりセットをトランクに詰め込んでヤクの元へ
天気は昨日より少しは回復
まぁ、、、前線が南下してトルンから離れただけで
天気概況は穏やかな回復って感じです。
予定航路上の天候をレーダー降水量で見ると
ちょいちょい降っているけど昨日よりは穏やか
厳しいけど何とか飛べるかな?
天候急変などのトラブルに見舞われた時に使うオルタネート(代替え飛行場)も45分間隔位で設定を確認
ヤバくなりそうだったら泣きながら逃げます(笑)
機長はヤネック 僕はナビ兼アシスタント、
進路は南へ
経路は前線通過までは追い風が強いので15分程早く到着出来そうです。
とりあえず巡航高度は600m(2000ft)で雲の下をくぐって行きます。
「有視界飛行方式」の小型機にとって「雲の上を飛ぶ」か「雲の下を飛ぶ」の選択は時に生死に関わる判断になります。
エァーラインなどの「計器飛行方式」で飛ぶ航空機は
航空機の姿勢、位置、高度、進路を計器から読み取り
離陸~巡航~着陸までのすべての経路と高度を管制機関から承認を受けて
飛行するので天候が多少悪くても飛行できます。
「有視界飛行方式」ので飛ぶ航空機は
地表や水面を見て航空機の姿勢、位置、進路を決めるのが基本なので悪天候では飛行出来ません。
雲の上を飛ぶ事はできますが、地表が見えないので機体の位置が判らなくなり雲の上で迷子になっちゃいますし
「果てしなく広がる雲海の上」なんて感動している間もなく
「雲の下に降りるための穴探し」に必死になります。
「雲を突き抜ければ良い!」なんて思われると思いますが
有視界飛行方式の航空機での雲中飛行は自殺行為
雲の中に山が隠れていれば回避の間もなく激突します、、、
僕のルールは全天の4/8を超える雲量の上は絶対に上がりません
今の技量と経験では安全を確保出来ませんから
雲の下を南下して前線に近くなると雲底が下がり視程も悪化
次に考えるのは「いつ諦めて逃げ帰るか?」です。
雲に上を抑えられて、視程も悪化、
所により雨の黒いカーテンが掛かっています
飛行予定経路の天候を確認すると
20分も飛べば前線を突破して天候が回復するのが見えているので、
もう少し頑張れば大丈夫
単機で飛んでいれば少しは楽ですが
SoloFOXを曳いているので無理は厳禁
雨のカーテンを避けながら進むと、、、
前線突破!
寒冷前線の雲の壁をくぐって前に出てしまえば良天候
北西の追い風を受けて200km/h近く出ていた対地速度は寒冷前線を境に向い風に変わり140km/hに減速
まぁ、、、前半の追い風で稼いだからOK
さらに30分程飛んでクラクフの航空博物館の隣の飛行場に到着
こんな感じで小さな飛行機は天候変化に弱く厳しいです
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