減衰力調整って? サスペンションって「うどん」だよ(笑)②

前回は「うどんの麺=スプリング」ってお話を進めてみました

スプリングは
「レート、ストローク、素線長さ」の仕様選定で基本特性は決まっちゃって
同じダンパーでもスプリング次第で大きく乗り味が変化します。
ってヤツです

次に
「麺つゆ」=「減衰力」
ようやく減衰力のお話です。
「サスペンションのバカ話」は佳境に差し掛かります。
たまにはこんなのも良いでしょ(笑)

さて!!
麺つゆの構成要素を分解していくと、、、

①だし
だし

②醤油
醤油

③お酒
料理種

④みりん
みりん

⑤希釈する水

IB_S_BASIC_COPYRIGHT =
IB_S_BASIC_COPYRIGHT =

一般家庭用には
①~④を調理して「4倍濃縮」とかの麺つゆが販売されていて、
麺つゆ

食べる時に⑤の水で割って好みの濃さに調整します

感の良い方は薄々気が付くと思いますが
減衰力=めんつゆ
①だし = 伸びの高速側減衰力
②醤油 = 縮みの高速側減衰力
③お酒 = 伸びの低速側減衰力
④みりん = 縮みの高速側減衰力

減衰調整ノブとは
⑤希釈する水 = 減衰力調整ノブ
って事です。

つまり、、、
好みの「うどんの麺」に好み「麺つゆ」の組み合わせを作るって事です。

シンプルなヤツから順番にいきましょう

1、「お店で食べるうどん」=「減衰力調整無しのサスペンションkit」
img-menu-01
「自分好みのお店を探してうどんを楽しむ」ってヤツです。
「うどんの麺」も「麺つゆ」も決まっていてお店によって味付けとお値段が違います
「駅の立ち喰いうどん」
「丸亀製麺」
「はなまるうどん」
などなど、、、、
要するにスプリングもダンパーの減衰力も全て設定されて調整出来ない仕様のサスペンションです
もちろん「プロが万人に合格点を出してもらえるように仕立てた脚(うどん)」なので、
だれが使っても(食べても)基本的には文句が出ない仕上がり
もちろん個人の好みもあるので
「醤油くさくて喰えない(固すぎ!!)」とか
「甘くて気持ち悪い(ふにゃふにゃ)」などはもちろんありますので
試食(試乗)したほうが良いですね

スプリング無しのダンパーkitは「有名店の麺つゆ」だけ売っているのと同じですね、
丸亀だし5gdL._SY445_
好みの「うどんの麺=スプリング」に合わせて楽しめって(笑)
基本的に相性のいい「うどんの麺=スプリング」が指定されている場合が多いので指示に従えばOK

2、「お家で作って食べる冷蔵うどん」=「減衰力調整付きのサスペンションkit」
冷蔵うどん
「お家で作って食べるうどん」は
基本的には「うどんの麺=スプリング」も「麺つゆ=減衰力」も決まっていますが
食べる時に、濃縮された麺つゆを自分の好みに合わせて割って
「濃さ」=「減衰力の総量」を調整する事が出来ます
「うどんの麺=スプリング」は決まっているのでそのまま調理(取り付け)すればOK
食べながら(走らせながら)自分の好みの味の濃さ(減衰力の総量)になるように
「希釈する水=減衰力調整ダイヤル」で調整しましょう
減衰力調整

もし美味しくなくいても(求める性能、乗り味と違っても)
原液を薄める事で味の濃さ(減衰力の総量)しか変えられないので、
「基本的な味付け」は変えられません
好みに合わなければ買い換えるか仕様変更ですね

最近じゃ中国人が日本人になりすましてうどん屋を、、、、(笑)

さらに高級品になると調整ダイヤルで調整できる要素が増えて細分化できます
 
 ちょっと高級品になると伸び側、縮み側の独立調整になります
伸び側調整ダイヤル
 ①だし = 伸びの高速側減衰力
 ③お酒 = 伸びの低速側減衰力
縮み側調整ダイヤル
 ②醤油 = 縮みの高速側減衰力
 ④みりん = 縮みの高速側減衰力
って伸び側と縮み側の味付けを調整して好みの乗り味を作れます

最近だと殆ど見かけない一昔前の最高級品の
4wayダンパーって呼ばれる仕様になると
①だし = 伸びの高速側減衰力
②醤油 = 縮みの高速側減衰力
③お酒 = 伸びの低速側減衰力
④みりん = 縮みの高速側減衰力
減衰力=めんつゆ
すべてに調整ダイヤルが付いて大幅に調整範囲が広がります
ここまで来ると変動要素が多すぎてよほど理解していないと
完璧にセッティング迷宮にハマり込みます。

3、「麺つゆを選べるコダワリのうどん屋さん=ショップで発注するワンオフサスペンションkit」
うどんや
「うどんの麺=スプリング」も「麺つゆ=減衰力」も完全に自分の好みで注文するうどん
お店に行って「ゆでは固めのうどんで、だし風味関西系麺つゆ」とか「きょうはカレーうどん」って感じで
好みのうどんを店主(メーカー)に伝えて作ってもらうヤツです

どちらって言うとラーメン屋さんのシステムか、、、
基本的にはプロが作るので「大ハズシの生ごみ寸前の激マズうどん」にはなり難いはずですが、
お客さんの注文を取って店主(メーカー)に伝える「御用聞き(ショップ)」がダメだと
「注文と違ううどん(サスペンション)」が出てきます

「マズイうどん」が出てきちゃうパターンは大きく2つ
★「御用聞き(ショップ)」がいらない注文を乗せるパターン
「もう少し減衰力を高めないとサーキットは、、、」等、お客の欲しがらない要素を乗せちゃう
★「注文するお客」が味覚障害ってパターン
「フェンダーに被る位車高を下げて、運動性を高めてサーキット走行に対応しつつ、
ノーマルに比べてちょっと固い位の欧州車のようなしなやかなフラット感を持つ乗り心地のサスペンション」
そんな物作れねえよ、、、オマエガツクレ!!(笑)

素直に自分の使用用途を伝えましょう。
サーキット走行が1~2回/年程度の頻度なら、
「サーキットに行きます」なんて絶対に言わない方が身のためです
下手すると「ガチガチの脚」が来ちゃいますよ(笑)
宣伝文句の「サーキット走行仕様、街乗りも出来ます」は
「サーキットで調子いいから街乗りは移動できる程度で我慢してね」って事です

4、「自分の好みの味になるまで、麺つゆを作りうどんを打つ = ユーザーが仕様指定するワンオフサスペンション」

手打ちうどん
ここまで来ると「自分でうどん打って麺つゆを作り始めます」、
美味しいうどんが作れれば「起業&開店」も夢じゃありません(笑)
自分の好みの「うどんの麺=スプリング」を選び
「うどんの麺(スプリング)」に合わせる自分好みの「麺つゆ=減衰力」
の配合レシピを自分で決めて、「オリジナル麺つゆ(減衰力)」を作って楽しみます。
ここは実験的な感覚が強くなるので「根気」が必要です。

最初は現状の麺つゆ(減衰力)を調べ
基本的なレシピ(計算から求める減衰値)を求めて比較してみる
その上で「もう少し醤油(縮み側減衰力)を抑えるか、、、」って感じで
少しずつ理想に寄せていく作り方です

動きのイメージと数値のバランスが掴めれば理想に近づく事が可能です。
数値による裏付けや確認の積み重ねは”遠回りに見えて実は近道”です。
先入観を捨てて技術書を読んで理詰めで作り込む事をオススメします。

こんな具合に並べて考えてみれば
“普通の減衰力調整ダイヤル”を回して調整出来るのは「減衰力の総量」だけなので
最初の説明の「好みの固さに合わせればOK」程度の話でしかありません
あまり計算値で追い込んでも個人の好みの要素が大きくて意味を成しませんし
基本的にメーカー推奨値近辺しか使い物にならないダンパーが殆んどです。

とは言ってもスプリング交換してレート変更したら”好みの減衰力”を自分で見つけなきゃなりません
減衰力調整するコツは
最初は大きく振って好みの方向を見つけて「割り算」で見つけるのが簡単です
たとえば、、、
「一番固い vs 一番柔らかい」から初めて固い方に好みがあれば
「一番固い vs 真ん中」で確認、もし真ん中が固く感じたら
「真ん中と一番柔らかいの中間」を試す
って繰り返して好みのポイントを探すのが早いです

特にクリックの段数が多いダンパーだと1段づつ試しても結論が出せないパターンにハマりますよー

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「減衰力調整って? サスペンションって「うどん」だよ(笑)②」への2件のフィードバック

  1. 今回も、わかり易い説明をありがとうございます!
    前回のコメントの返信で、純正が一番バランスが取れている、というお話、本当に納得できます。
    アライメントの設定幅も純正車高をベースにしかち調整幅がないアウディですから、その点でもローダウンは完璧なバランスを実現できないでしょうし。
    それにしても、調整箇所が多いと、ドツボにはまる(笑)
    まるで、オーディオの世界のチャンネルデバイダーを使ったシステムのようですね(笑)

    1. バシケンさん
      今までの「健忘録のような独学ノート」から少しだけ読み手を考えて書き直してみました。

      サスペンションだけでなく、「調整箇所や操作箇所が少なくて求める能力を発揮できるのが優れた機械」なんだと思います。

      「昔のラジカセ」とか「日本車の電装関係」みたいに
      「時計とタイマーは標準装備で、スイッチが多いほどエライ」って(笑)
      調整箇所が多いほど良いってのはチョット違いますよね
       
       なんだが良くわからないマイクロスイッチがごっそり付いたインパネを見るとユーザーの使い勝手を何にも考えてないなぁ~って思います。

      本当に優れたサスペンションならば、ユーザーの好みに完全一致しているので調整機能なんて一切必要ないはずで、
      こんな風に考えると全く調整箇所の無い”純正品”と”メーカー系スポーツサスペンション”は社外品とは完成度が全く異なるって事になります。

      そもそも乗り味が気に入れば調整する必要性すら感じませんから、、、

      散々弄って得られた結論が
      「普通に乗るなら純正至上、弄るなら目的を絞る」って事で
      メーカーが作り出す「普通」の凄さに理解が進むほど驚く日々です。

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