前回は固有振動数と社外品スプリングからノーマルスプリングレートを考えてみましたが、
もっと直接的に検索してみると、、、
海外サイトでデータが出ています。
いくつかの数値を拾ってまとめてみました。
表記がLbs/in(ポンドインチ)だったのでkgf/mmに変換して
サスペンションの硬さを定量的に見ることが出来るHz(バネ上固有振動数)に変換しました
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こう見ると、、、ノーマルM3は思ったより柔らかいんですね
アイバッハプロキットの-10%くらいの固さと思っていましたが、実際はもっと柔らかかったです。
まぁ、考えてみれば当たり前で、GT-R等の高性能車で1.5Hzくらいに設定されているので
M3といってもクーペ(セダン)ベースですから1.1Hz&1.3Hzあたりが妥当ですね
実際に乗り心地も良いですから
同じM3でもUS仕様は更に柔らかいセッティング
EUR M3がエンジンを始めサスペンションまで「3シリーズとは違う車」となっていますが
US M3はお国柄&エンジンキャラクターから「3シリーズの上級仕様」って感じにまとめられています
社外品らしいセッティングは、
“H&Rスポーツ” “ザックスコイルオーバー” “オマケで計算したアイバッハの325i”
前後の硬さが逆転してフロント>リアの設定になっています。
旋回後半でリアのスリップアングルを大きくしたい設定ですね
サイト巡りしていて更に見つけたデータがコレ
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Euro 95 M3の数値を抜き出してLbs/からkgfに変換して数値を見ると
とりあえずザックリとkgf/mmにして計算してみると
フロント 202.04kg /101.6mm(4inch)=1.98kgf/mm 1.14Hz
リア 335.22kg /76.2mm(3inch)=4.39kgf/mm 1.13Hz
うーんリアの数値に違和感
柔らかすぎねえか、、、コレって
測定方法がハッキリしないので断言は出来ませんが
リア測定長が3inchと短い事が引っかかります。
E36のリアスプリングは樽型形状なので縮み始めが柔らかいバリアブルレートです。
考えられる要因は
①フロントは4inch測定できたがリアスプリングの自由長が短かくて3inchしか測定できなかった
②もしくはスプリングをテスターに上手く固定できなかったために3inchしか測定できなかった
③3inch縮めたところで軸荷重近くになったから十分だと判断した(レバー比を加味するのを忘れた?)
いろいろと考えられますが
樽型スプリングで76mmのストロークだと完全にメインレートに切り替わっていない可能性があります
なぜならばリアスプリングに335kgの荷重はレバー比1.53を加味すると
335kg/1.53=218kg
つまり後軸1輪荷重が363kgなので60%の荷重しか掛かっていないことになります
さらに76mmのスプリングストロークはレバー比を加味してホイールストロークにすると
76mm X1.53=116mm
リアの伸び側ストロークが豊富なE36だとまだまだ1G車高に届きませんね
リアの伸び側ストロークってこんなに長いんです、、、
もう少しストロークさせて測定すれば樽形状部分がスプリングシートに着座してレートが上がってくると思います。
見方を変えればこの4.39kgf/mmはバリアブルレート部分の平均値として使えます、
それにしても純正ノーマルサスペンションでバリアブルレートを使って、
リアのロール剛性を高めているのは良いですね~
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