先日北米のサイトで見つけたS2000のスプリング&スタビライザーの研究資料
読んでみると
各年式のスプリングとスタビライザーの寸法実測して計算で求めたレートで
実際にテスターで測定した実測レートでは無い事がわかりました。
計算レートと実測レートはもちろん誤差がありますが
値としては使えそうな近似値にいるので
スタビライザーレートを使ってロール時のバネ上固有振動数を計算し
バウンス系に加えてロール系をSetting mapにプロットして過渡特性を見てみました
あまりプロット点を増やすとゴチャゴチャして見難いので
AP1-100系 120系 130系
でメーカー年次変更の系譜
社外参考はバウンス系のみで無限とJ’s レーシング
※無限はスタビライザー設定が興味深いので後日計算して仕様確認してみます。
現仕様に関しては
リアスタビライザーを変更する事でステアバランスの調整が可能なので
ノーマル流用でのステアバランスの変化をプロットしました。
AP1-100系 120系を見ると
バウンス系は前後バネ上固有振動数差は”+”のアンダーバランスで違和感無し
妙に差が小さいのは前後タイヤ幅の差によりタイヤグリップバランスがアンダーバランスだから
なかなか強烈なのはロール系のプロット位置
フロントスタビライザーがかなり硬い設定で
前後バネ上固有振動数差は”−”のオーバーバランスまで変化する
激曲がりセッティング
S2000特有のニュートラルな旋回感覚が計算値に表れてます。
で、、、
同時にS2000のピーキーな特性も表れていて
旋回中のオーバーステアバランスの前後バネ上固有振動数差を
前後タイヤ幅の違いによるグリップバランスで埋め合わせて
更にリアトゥ変化特性でスタビリティを稼ぐ
前への荷重移動でヨーを作り
パワーONでリアを喰わせて前に出すのは理解出来るんですが、、、
理想的なのはスリップの範囲だけ
リアを振り出し過ぎたり見せ物ドリフトを狙ってスリップからスキッドに入るとマズいんじゃないの?
スリップ領域では
前後タイヤ幅差によるアンダーバランスだけど
限界を超えてスキッドすると
リアタイヤグリップが一気に低下し
ロール系の前後バネ上固有振動数差が”−”よるオーバーバランスが表れる
更に目一杯リアトゥ変化特性で粘っている状態なので過渡特性は急激になる
粘るだけ粘ってから
一気にトラクションが抜ける「S2000のあの動き」は
ロール系の前後バネ上固有振動数差を”−”設定にしたオーバーバランスが原因だと考えます。
上手い人が走らせれば良いんだけどねぇ
普通のドライバーには過激だよぉ
年次変更を繰り返してピーキーな動き減らせたのは
・リアのジオメトリー変更
・スタビライザーレートを下げてスタビライザー依存度を減らした事
・前後タイヤ幅差を大きくして更にアンダーバランス
からじゃないかなぁ
それを横目で見ながら現仕様のプロットを見ると
フロントスプリングレート変更によりバウンス系、ロール系供に前後バネ上固有振動数差は”+”でスタビリティ傾向
走らせた感覚だとパワーONでもう少し曲げた方が乗り易い感覚だったので
「リアスタビライザーを柔らかくしてリアのロール剛性を下げる」事を提案します~
動きが早い車なのであまりステアリングを切って旋回したくない部分もあります
具体的には
リアスタビライザーをAP1-130系に変更です。
合せてリアスプリングの自由長変更にスラストベアリング追加でレート安定性を高めると
トラクション改善になります。
(できればリアスプリングはハイパコ使いたいなぁ〜)
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