E36 325i Cabriolet トゥ変化を考える

先日、ブレーキパッドを変更してから、
ブレーキングから一時旋回でのトゥ変化が気になって フロントIn側の軽いプルプル感
強いブレーキングから旋回に入るような状況でイメージより車の反応が遅れる違和感を感じていて

「なんか下手になってる??」って色々走って試していたら
夜間で予測が立てにくい状況で かつ道幅が狭いほど違和感が強い

さらにフロントタイヤ内側ショルダーの偏摩耗に気が付いてトゥInを少し抜く事すら考えていたけど、、、

フロントロアアームの設定角度とピボット点を見て気が付いた、、、
サスペンションアームのピボット点の設定と減速G&旋回Gによる入力がポイントで、
sketch-1605282468255

実に良く出来ています、、、

シンプルなマクファーソンストラットの構成を見ると
E36 コントロールアーム&ブッシュ
ロアアームのナックル側
サスペンションメンバー側、
前引きラックのステアリングタイロッド
の各ピボット点は全てボールジョイント支持になっているので支点間距離は不変
ロアアームの後ろ側だけがブッシュ支持になっています。

まずはブレーキング時の変化は
E36 コントロールアーム&ブッシュ.減速 JPG
減速Gがアームナックル側ピボットに作用する事で
ロアアームはサスペンションメンバー側ピボット点を軸にロアアームブッシュが変形してナックル側支点が後退
この変位で
ホイールベースは短くなり
トレッドが増加
タイロッドに引かれたフロントタイヤのトゥはIn側に変化
特性としてはブレーキング中は安定方向に変位します

ブレーキを解除して旋回に移ると
弱い旋回gの場合はブッシュの変形が戻り、トゥはアライメント設定値付近に戻りますが、
路面不正や強い旋回gで入力が強くなると
E36 コントロールアーム&ブッシュ.旋回
Out側サスペンションは旋回Gアームナックル側ピボットに作用する事でロアアームはサスペンションメンバー側ピボット点を軸に
ロアアームブッシュが変形してナックル側支点が前進
この変位でホイールベースが長くなり トレッドが減って、タイロッドに引かれたフロントタイヤのトゥはOut側に変化

In側サスペンションはアームナックル側ピボットに作用する事でロアアームはサスペンションメンバー側ピボット点を軸に
ロアアームブッシュが変形してナックル側支点が後退
この変位でホイールベースが短くなり トレッドが増えて、タイロッドに引かれたフロントタイヤのトゥはIn側に変化
旋回中のアライメントは
突発的な外乱やバウンジングで旋回Gが高まった場合にブッシュの変形によりステアリング舵角を抜くに変位して車両は安定方向

ロアアームピボット点
前引きステアリングラック、
ブッシュ変位
を上手く使った設定になっています。

ただし、左右各ブッシュ1個で
・アームの位置決め、
・トゥ変化、
・路面不正を超える時の逃がし、
の全てを賄っているので
消耗は早くて短命な部品

劣化が進んでブッシュが切れると
直進で巡航中の転がり抵抗に負けてアームの位置決めが甘くなりジャダー(ステアリングにプルプル感)が発生します。
普通に乗るならノーマルブッシュを5~8万キロで定期交換すればOKですが、

元気に走って楽しもうとすると、アーム支持剛性不足でチト問題が、、、

減速によりブッシュ変形でトゥIn方向は良いのですが、
ブレーキリリースからの1次旋回でのトゥ変化が違和感を生むようで
旋回中に荷重が高くなり支配力の強いOut側でのブッシュ変形によるアライメント変化は減速トゥIn→旋回gでのトゥOutへの変動が大きく
ステアリング入力がトゥOut分だけ舵角が少なくなり
イメージしたラインから外へズレる

見通しが良くて予測しやすい状況で道幅が広ければ
多少のズレは無意識に修正していますが
視界制限状態で道幅が狭いとイメージとのズレはプレッシャーになりますよね

旋回中は
支配力の強いOut側タイヤの舵角が主になるので
ドライバーはトゥOutのアライメント変化を相殺するだけステアリング操作をしてイメージしたラインに乗せると

In側タイヤはステアリング操作にトゥIn要素が加わり舵角過多で引き擦りが大きくなり、
遠心力による生ずるロール角によりタイヤ内側ショルダーが摩耗する

ここまでの考察で全ての辻褄が合いますねぇ、、、

以前はフロントブレーキの効きが甘く速度が低いのでブッシュ変形が少ない状態で表面化しなかったけど
ボディダンパー追加、ブレーキパッド変更により
減速&旋回gが以前より高くなったのでブッシュ変形によるアライメント変化の影響により
・旋回初期のステアリング入力に対してのレスポンス遅れ、
・旋回中のフロントIn側タイヤの軽いプルプル感(過大舵角でのジャダー)
・フロント内側ショルダーの偏摩耗
が表面化してきたって事

全ての原因はフロントロアアームの支持剛性不足が原因って事になります。

この辺りはメーカーでしっかり対策済み
ハイパフォーマンスモデルのM3はちゃんとブッシュが強化されています、、、
p1

って不具合原因と対策方法が分かった事で、、、、
普段乗りの乗り心地はちょっと犠牲にして、
サスペンション アーム支持剛性を高めてより楽しめる仕様へ

E36 325i Cabloretのロアコントロールアームブッシュを変更します

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