R33 GT-R 「大先輩号」現状把握します

日曜日に乗せていただいたR33 GT-R 4dr
「大先輩号」
サスペンション諸元が集まったので計算して現状把握してます!

最初に車両重量にドライバーとスペアタイヤを乗せて走行中の前後軸重量を求めます。

真横から撮影した写真を使って各座席とスペアタイヤのアームを求めて
ドライバーとスペアタイヤを乗せて走行中の重量、重心位置を求めます

ホイールベースは 2720mm
ドライバーの着座位置は前軸から1371mm
後席の着座位置は前軸から2185mm
スペアタイヤの搭載位置は前軸から3241mm
前軸車両重量は876kg
後軸車両重量は664kg
sketch-1593851779748

求められた走行中の重量、重心位置は
前軸重量 905.61kg
後軸重量 723.89kg
※ドライバー重量は68kg 1名乗車
※燃料FULL 油脂類は規定値
スペアタイヤは21.5kgとする

前後重量配分は55.6:44.4
R32より改善されていますが5%ほどノーズヘビー機ですね
4WDシステム一式とターボx2&もろもろ一式が乗っかっちゃってるからなぁ、、、
これ以上は難しいですね~
フロントが182kgも重いのはユーザーレベルの軽量化じゃ修正できません、
エンジンフードをカーボンにしてもせいぜい10kg
焼け石に水です。

重心位置は
前軸後方1208mm
ドライバー着座位置の162mm前方で
シフトレバーくらいの位置になります
sketch-1593852168428

フロントに5%ほど荷重を乗せた状態なので、ピッチングを使った曲げる操作をしなくても素直に曲がるけど
最終的にはフロントの182kgが効いてフロントからスリップダウンします

まぁ、FRのセダン&クーぺからの派生車種ですから最終的にフロントが逃げるのは安全サイドですね

装着されていたNismoのサスペンションkitのセッティングを見てみると

フロントスプリングレート 6kgfmm
ACF 1.08
ホイールレート 5.56kgfmm

リアスプリングレート 6.7kgfmm
ACF 1.09
ホイールレート 6.15kgfmm

計算で求めた軸重量からバネ上固有振動数を求めると
フロント 1.83Hz
リア 2.18Hz

バネ上固有振動数からこのNismo脚は 「街乗り~ワインディングが本籍地」って設定ですね
sketch-1593852404810

アライメント値を見てみると
received_264165714915502
フロント キャンバー1°45”(左右平均値)
フロント トータルトゥ 0°06”
リアキャンバー 2°30”(左右平均値)
リア トータルトゥ 0°20”
ちゃんとリアトゥ入っているのはOK

気になるのはキャンバーが特盛り、、、
多分車高下げすぎが原因で調整範囲一杯で起こしきれないのかもしれない
フロントタイヤのショルダーへの負荷を考えるとフロントキャンバーは欲しくなるけど路面不整によるキックバックを考えるとあまり入れたくないなぁ

ここまでの諸元を見て
パッと乗って全く違和感を感じない訳だ、、、

・フロントとリアの固有振動数差は0.35Hzで
E36 M3の前後固有振動数差は0.31Hzで近似値
・ホイールベースも2700mmのM3に対して2720mm
・アライメントもリアトゥガッチリ入っている

バウンス系の前後バランス、ホイールベース、アライメントが近似値だと乗ってすんなり馴染めるんですね~
ご都合主義の4WDと4WSはズルいけど(笑)

サスペンションKitの諸元を調べて気が付いたのが、、、
このサスペンションkit ノーマル形状なのにプリロード調整できちゃうんですね
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調整範囲は「純正車高から-15~-45mm」
結構調整できちゃいます。
sketch-1593430070873

乗って一番最初に気になった「フロントのストローク感が無い」原因は車高の下げ過ぎからの
サグ(プリロード)管理不良でバンプラバーに触りっぱなしで縮みストロークが確保できていない可能性が高いです、

大先輩のコメントで「サスペンション関係を調整した事は無い」って事なので
前オーナーが「見てくれ重視」もしくは「プリロードは少ない方が良い」って盲目的に信じてプリロード抜いてシャコタン仕様にしていますね、、、

さらに大先輩のボヤき(たぶん相談)の
「リアの左右旋回時のトラクションの掛かりの違い」は、
いただいた現車の車高値から左右車高差が原因だと思われます。

「ノーマル形状だから車高調整不可」って思い込んでたから、ダンパー抜けとバンプラバー破損を真っ先に疑ったけど

フェンダー車高で
FR 659mm
FL 657mm
RR 656mm
RL 645mm
フロント車高差の2mmはフェンダーパネルの車両誤差の範囲ですが
リア 車高差の11mmは大きい!! 
しかもリアフェンダーだから大きな事故でパネル交換レベルの板金をしなければ変化しません

フロントのストローク感の無さとリアのトラクションの掛かり方の違いはサグ管理不良の可能性が高い(ほぼ確信)ので
ココは要修正ポイント!
かなり損していると思います。

基準プリロード値が分からないので、Nismoに連絡とって初期設定値を入手してプリロード調整が必要です。

Nismo初期設定値が入手出来ない場合は手探りになります。
フロントのプリロード設定を先行して
停車状態でバンプラバー接触まで10mmまでロアシートを巻き上げて縮みストロークを作って
リアは車両が水平になるまでロアシートを巻き上げて基準車高として
実走してリアのトラクションを見ながらサグ(プリロード)調整になります。

ただし、アライメント再調整が必要なので2万円強の出費になります。

大先輩! どうしましょ!?

って連絡したら
「うちのは調整出来ない古いヤツだよ~」
って事でしたので
経時劣化によるスプリングのヘタり、もしくはゴム製のスプリングアッパーシートの劣化or損失くらいしか思い付かない

う~ん
一度2柱で上げて脚回り全確認が必要だなぁ、、、

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