週末のグライダー曳航 【特定操縦技能審査】

今日は「特定操縦技能審査」の日

天気がちょっとヤバそう、、、
天気概況を見ると

本日午前3時の地上天気図では
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日本の東の海上には高気圧があり東へ35km/hで移動
朝鮮半島には前線を伴った低気圧があり北東へ30km/hで移動しています、

前線と低気圧の影響により九州、四国地方は雨
中部地方は曇り
関東地方は晴れとなっています

衛星画像を見ると
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日本海から東シナ海にかけて低気圧と前線によるまとまった雲が見られ

レーダー画像を見ると
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低気圧と前線による帯状のエコーが日本海から九州地方に見られ
関東地方沿岸部にも一部エコーが見られます

今後の天気推移として
今夜9時の予想天気図を見ると
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朝鮮半島にある前線を伴った低気圧は北東方向へ移動し
西日本に雨を降らせている前線が東へ進み
前線の接近、通過により天気は下り坂
前線は今夜関東地方を通過するので夜にはまとまった雨が降る予報となっています。

明日は西高東低の冬型になり天候は回復
等圧線が本州に多数掛かっているので強烈な北西風になりそうです。

高層天気図を見ると
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日本付近は気圧の峰を過ぎて気圧の谷の前面に入るので悪天のエリアに入ります
850hpa,700hpa共に南西諸島付近からの南東風により温かく湿った空気が流れ込み
低気圧と気圧の谷に対応したまとまった湿域が見らます

上空の寒気は
850hpaでの-6℃線と700hpaでの-12℃線共に
青森県付近まで北上していて
寒気が緩んだ状態になっています

関東地方上空の風は
850hpaで南西の風 20kt
700hapで西の風 20ktとなっています。

局地天気として成田のMeterとTAFを見ると
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本日 0500時の成田の実況は
風向不明で1kt(0.5m/s)の風
視程10km以上
弱いしゅう雨
1/8の積雪が1200ft
6/8の積雪が3000ft
7/8の積雪が3500ft

一時的に
視程4km
しゅう雨 と もや
1~2/8の雲が800ft
5~7/8の雲が1200ft
となりました

今後は予報としてTAFを見ると
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22日0300時から23日の0900の予想
西南西の風が5kt
視程7km
弱いしゅう雨
1~2/8の雲が500ft
5~7/8の雲が1200ft
0300~0800時に掛けて一時的に
視程4000m
しゅう雨 もや
1~2/8の雲が200ft
5~7/8の雲が500ft

0700~0900時にかけて徐々に
南西の風 10ktに変化

1000~1200に掛けて徐々に
南西の風 23kt 瞬間風速 35ktに変化
2100~2400にかけて徐々に
西南西の風 12ktに変化します

板倉(館林)の天気予報を見ると
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11時までは晴れとなってますが
前線の接近に伴い、午後からは曇りとなり
南風は10kt(5m/s)となっています
滑空場は河川敷なので風速は強くなるので15kt程になると思われます。

今夜の前線通過による雨は成田の予報で風が北西に変わる21~24時になりそうです。

運航開始の11時頃には天気は一時的に良くなりそうですが
午後からは曇り夜には雨の下り坂予報
視程は5km以上確保できそうですが
前線の接近に伴い雲底は下がり雲量はふえますので時間が経過する程注意が必要です。

運航の可否に関してはシーリング(雲底高度)が問題になりそうなので現地での判断になります

上昇気流の予報を見ると
ブリップマップでのサーマル予報は
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湿った南西風が吹き込み寒気が北上してしまい
昨夜の雨で地面が湿っているので昇温も遅い
上昇限度は1000ft付近で
残念ながらサーマルは期待出来ない状態

風の干渉や衝突による上昇気流を見ると
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関東地方は南南西の風10~25ktとなっていて

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関東地方南西部の山には上昇帯が予報されていますが
平野部は吹き抜けてしまっていて、
明確な上昇帯予報は見られませんが
板倉の西に弱風域との境目があるので上昇帯があるかもしれません
また板倉の南西に風に直交する形で山影に上昇帯があるので弱いウェーブの可能性も考えられます

現地での天候を確認すると
予報とおり11時頃は天候が一時的に回復しつ飛べる状況
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今日のお題の「特定操縦技能審査」が始まります。

この「特性操縦技能審査」とは、
航空法第71条の3第1項により定められた技能審査で操縦士の「技量と知識」の再審査です

昔は学科試験、実地試験に合格して「技能証明書」と「航空身体検査」を持っていれば、自家用で飛ぶなら審査は無かったんですが
昨今の航空事故増加により2年に1回の技能審査を受けて合格しなければ「機長」として飛ぶことが出来なくなりました。

流れとしては殆ど実地試験と同じですね
審査官に「出発前の確認事項」をブリーフィングして、
口頭質問や最近の法改正の確認を行い
実際にフライトを行い技量審査
半日くらいで終わる技能審査です。

今回のトピックスは
①技量に見合った航空機を運航しましょう
八尾空港から出発して奈良県で発生した事故です
②着氷条件が予想される悪天候フライトは要注意
富山空港から離陸して松本空港に向かうフライトで冬に山越えしようとして発生した事故です。
③最大離陸重量、重心位置、離陸距離に関する知識の確認
調布飛行場で発生した最大離陸重量超過による事故です。
④飲酒がフライトに及ぼす影響
ヤフーニュースで月一ペースくらいで配信されるネタになってますよね、、、

事故調査報告書はマメに読んでいるので一通りの知識としては入れていましたが
再確認です。

ブリーフィングの後は、実地審査
通常離陸(グライダー曳航しながら)で2000ftまで上昇して、
・東京TCAでレーダーベクター(レーダーによる管制指示)を模した 「模擬レーダーベクター」を受けて針路変更と高度変更
・飛行中のエンジン停止からの再始動プロシジャー
・エンジン停止、再始動不可能の際の緊急着陸に備えた手順の模擬実施
・通常着陸での着陸技量の確認
無事に合格となりました
これで2年間は機長として運航できます。

この手の「技量審査」とか「実技試験」って厄介なんですよね、
受験者は合格したいから過去の「受験記録」を網羅して 更に勉強しまくって知識の幅と深さを増していく
コレを受ける審査官や試験官って、審査&試験の日々でドンドン知識は補強されていく
合格した受験生は「受験記録」を作って口頭質問を後世に託す、、、

この恐怖のスパイラルは脈々と受け継がれ延々と続き
審査官や試験官の知識レベルは「合格ライン」の遥か彼方まで上がり続ける(笑)

実地試験で口頭質問の流れから知識の弱点をツッコミまくられて
「そんなことも知らないんですか、、、」の”痛恨の一撃”を喰らい撃墜された受験生は数知れず、、、

”口頭質問問題集”とかを公にして「合格ラインの知識」を明確にしてほしい
他に欲しい技能証明あるんだけど、
「試験範囲 無限大」じゃ勉強する気も失せちゃうよ、、、

夕方になると北西風が強まり風に湿り気が混じり
西の空が怪しくなってきたので
少し早めだけど撤収になりました。
DSC_0846
前線が接近してくるので無理しちゃダメ
機体を格納庫にしまって1日が無事に終わりました。
明日はグライダー曳航で飛びます!

がっ!!
翌日は朝から爆風コンディション
朝の9時には10m/sを越えて待機になり
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午後には風速21.6m/s (77.7km/h)は飛べない!
ダメでした~


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