前回で競技曲技飛行がどんな風に飛んでいるかイメージできましたでしょうか?
飛行場上空に浮かんだ一辺1000mの立方体で区切られた空を200km/h以上で飛んでいます
1000m3なんて小さい空間です 20秒もあれば飛び出しちゃいますから、、、
さて、競技で飛んでいるのですから
誰が一番上手いのか決着をつけなければなりません、
「手を繋いで一緒にゴール、全員一位の徒競走」
なんてクソ喰らえっ!
何が面白いんだ?
競争するから技量が伸びるし、
勝ちたいから努力するんだ!!
平等じゃない?
はぁ?
世の中平等なことなんて一つも無いんだよ
「競技の勝利と敗北は等質等量の価値が有る」って事を子供に教えないって、、、
教育としてどーなの?
まぁ、、、戦いたくなければ戦わなくて良いよ
その代償として勝利の喜びも努力の達成感を知らずに貴重な「与えられた時間」が無為に過ぎていくだけだから
おお、、、思わず脱線暴走しましたが、
改めて、競技曲技飛行は
「飛行姿勢、描いたフィギュアの形状を地上のジャッジが採点して順位が決まります。」
つまり「ジャッジが見た物が全て」の世界であり
パイロットがどんなに「俺は上手く飛んだ!」と主張しても、
ジャッジのスコアリングが全てです。
ジャッジチームは
リーダーであり全ての競技飛行の採点とペナルティ判断をつかさどるチーフジャッジと
5~9組のジャッジ&アシスタントで一つのチームになっています。
チーフジャッジの「フィリップさん」毎年お世話になっております。
むかし俺のスーパースローロールにHZ(0点)出したよな、、、
憶えてろよイタズラしてやるからな(笑)
この競技曲技飛行に欠かすことのできない「ジャッジ」はなかなか難しくて
ジャッジスクールで採点方法の基本を学び、
地方選手権で採点の経歴を積み
「採点の正確さ」が個人ランキングとなるのでランキング上位でなければ「世界選手権」のジャッジになることは出来ません
人様のフライトにケチ付けて文句言うんだからねぇ、、、
揺るがない根拠でキッチリと判断して決断(採点)できるだけの知識と経験が必要です。
競技者としても競技後に採点の減点要素を質問してハッキリと回答してくれるジャッジは大切で、
ジャッジの講評から自分のフライトを改善していきます
ジャッジ御一行様が陣を構えるのは、BOXに隣接したジャッジポジションです
基本的に東西に2箇所、これは太陽に幻惑されないために午前中は東側、午後は西側を使います
南北は太陽の角度を考えて南側に位置します。
さらに、BOXの対角にOut of BOX(競技空域逸脱)をチェックする「ラインジャッジ」が配置されます。
ラインジャッジはストップウォッチを持っていて、
空域逸脱時間を秒単位で計ってペナルティシートに記録します。
(時々、一日の競技終了後にみんなに忘れ去られて放置されてます)
基本的にジャッジポジションは陸の孤島
水もトイレも日陰も無い過酷な環境
ジャッジは飢え、乾き、虫(特に蚊)と戦いながらジャッジを行います。
昔、福島でジャッジとアシスタントしたときは山の中で猿に怯えたなぁ(笑)
朝から日没まで飛行場から離れたジャッジエリアで競技を採点して、
日没後に採点に関してのミーティングを行いより公平かつ正確な採点に繋げる
ジャッジはパイロットより遥かに過酷です。
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