先日到着したKONI FSDを見てみると、、、
金色の派手なダンパーです(笑)
手でダンパーをストロークさせてみると、ガス圧による反力も弱くスルスルとロッドを押し込めます。
抜けてるんじゃありません、ツインチューブはこれで正常です。
このガス圧の低さとフリクションの少なさで路面との当りが柔らかくなります、
フロントストラットにはノーマルと同じくリバウンドスプリングが入っていますね♪
リバウンドスプリングは1G以下のサスペンションの伸びを抑える部品で、
伸び側のスプリングレートを押えてロールを減らします。
ツインチューブダンパーを組む際の大切な作業として、
ダンパーのエアー抜き作業があります。
ツインチューブダンパーはガスとOILの間に隔壁が無い構造なので、
ひっくり返したり,寝かせたりするとピストン室にエアーが入ってしまい
エアーがピストンのオリフィスを通過する時に減衰力が出なくなります。
ダンパーを組みつける前に手でストロークさせてみて途中でガクッと減衰力が弱まったり、
ダンパーから「チチチ、、、、」って音が出る場合はエアー噛みしています。
このエアーをリザーバー室に送って「エア抜き」をするには、
①ダンパーを逆さまにして数分放置してエアーをベースバルブ周辺に集める
②そのままダンパーロッドを押し込みエアーをリザーバー室に押し込む
(ベースバルブをエアが通過する”ジュッ”って音がします)
③ダンパーロッドを押し込んだまま正立に戻して数分間放置してエアーをリザーバー室上部に移動させる
④ロッドを戻して、もう一度手でストロークをさせてエアー噛みが無いことを確認
抜けていなかったら抜けるまで繰り返す!!
問題はフロントストラット
リバウンドスプリングが入っているので、ダンパーシャフトが1Gストローク付近で止まって伸び切りません
ダンパーを逆さまにしてもピストンの裏にエアーが溜まってしまいベースバルブ周辺に移動しませんので、
ちょっと手間が増えます
①ダンパーを逆さまにしてダンパーロッドを押し込み数分放置してエアーをダンパーピストン付近に集める
②逆さまのままダンパーロッドを静かに伸ばして数分間放置、
これで集めたエアーをダンパーピストンを通過させてベースバルブへ移動させる
③もう一度ダンパーロッドを押し込んで、エアーをリザーバー室に押し込む
(ベースバルブをエアが通過する”ジュッ”って音がします)
④ダンパーロッドを押し込んだまま正立に戻して10~20分放置してエアーをリザーバー室上部に移動させる
⑤ロッドを戻して、もう一度手でストロークをさせてエアー噛みが無いことを確認
リバウンドスプリングでダンパーが伸び切らないのでこの作業を念入りに数回繰り返して
出来る限りエアーを抜く
エアー抜きを行ったダンパーは絶対に寝かせないでそのまま車両に組み付ける事
これで設計通りの性能を発揮できます。
もちろん摺動部分の塊の油圧機器なので慣らしは必要、
1000km程走れば良いのかな?
取り付けました。
E36 325I CABRIOLET KONI FSD 装着
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