【実験】圧縮カーボンFRP

カーボンファイバーを使った部品は大きく分けて2種類
通称「ドライカーボン」と「ウエットカーボン」 ちなみに正式にはこの言葉は存在しません、、、
この2つの素材は似て異なるものです(笑)

ドライカーボンを調べてみると、、、、
そもそもカーボン繊維は、炭化したアクリル樹脂繊維、特徴は軽量で引っ張り強度が高い、コレを織ったのがカーボンクロスになります
このカーボンクロスに熱硬化エポキシ樹脂(130℃ほどに加熱すると硬化する)を含侵させたのがプレプリグ
べたべたするプレプリグを型に積層、耐熱ビニールでパックして真空引きで型に密着、
加熱加圧釜に入れて80℃程に暖めながら加圧、気圧差により脱泡と余分な樹脂をカーボン繊維から抜いて
最後に130℃程に加熱してエポキシ樹脂を硬化させます。

それに対して「ウエットカーボン」は、FRPと同じ製法で、
ポリエステル樹脂でカーボン繊維を含侵させ型に貼り付けて常温硬化させて成形させる方法で、
型と材料があれば可能な簡単な方法のハンドレイアップ方式です
実際に販売されているカーボンパーツの大半を占めていて
G-FRP(グラスファイバーFRP)の表面にカーボンクロス1枚を積層してあります。

その他にグラスファイバークロスにアルミ蒸着した、カーボンとは名ばかりの「シルバーカーボン」なんてありますが、正しくは「テキサリューム」
普通のFRPさして変わらない強度でチョット見栄えが違うだけでチットも偉くないクセに、やたら高価な物もあります(笑)

で、基本的に違うところは、

繊維の違い
100%カーボンクロス積層 vs グラスファイバークロス&マットに化粧のカーボン1プライ

樹脂の違い
エポキシ樹脂 vs ポリエステル樹脂

製品の密度の違い
加圧&真空引きで気泡を含まず、圧縮された高密度材 vs 脱泡ローラーで気泡を潰すだけ

この3つの違いになります。

で、、、チョット考えて実験してみました。
ウエットカーボンの材料で少しでも軽量かつ高剛性にするには、、、
「密度を上げてみよう!!」って単純な結論に、、
加圧(真空引き)をすれば余計な樹脂を吸い取り、大気圧を使って圧縮できるので十分効果はありそうです。

しかし、、、、手持ちの機材に真空ポンプが無い、、、

手持ちの簡単な機材で圧縮してみましょ、、
とりあえず、メイッパイ圧縮して雑巾みたいに余計な樹脂を搾り出でば良いから、、、
木片に鉄板を貼りった物を2個作って、
鉄板に離型材を塗り、

今回は、カーボンクロス-#380グラスマット-#380グラスマット-カーボンクロス
の4プライ、普通に積層すると3~4mm程の厚みになる組み合わせ
ポリエステル樹脂を作ってテストピースに積層、、、
コレを挟んで、シャコ万でギリギリと締め上げます!!

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木片の間からポリエステル樹脂が絞り出てきて良い感じです、
絞れるだけ絞ってそのまま硬化するまで放置、、、

お昼ごはんを食べ終わったところで、取り出して

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不要な部分を切り落とすと

薄っ!!
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上手く出来た部分は1mm程に圧縮されています。
しかも圧縮されているので、物凄く固いです
コレで樹脂をエポキシに変えたらドゥなっちゃうんでしょう♪

この作り方って単板やアングルを作るのは簡単ですが、複雑な形状は型作りが難しい(高価)ですね、、
小さいステーを作ったり、子部品パネルはコレで作れば軽量高剛性です。
普通の樹脂部品の置き換えが出来そうです♪
単純にスケールを大きくして Lチャンネル2個とデッカイ万力使えば200x300位の圧縮ウエットカーボンは作れそうです。

とりあえず、この作り方何かに使えそうです!!アイディアの引き出しに仕舞っておこう、、、、
何作ろうかなぁ~♪
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