ついに叔父が単独飛行に出ました!!
30数年前にハワイで飛行機(陸上単発)の免許を取っているのでファーストではないのですが、
アメリカ免許で日本で飛ばずに30年、何度か僕と一緒に飛びましたが遊覧飛行程度、、
1年10ヶ月前にグライダーで飛び始めた頃はリセットされて「完璧なるペーパーライセンサー」でした。 続きを読む 挑戦を続ける事が生きる事だ
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今日は飛べません、、、
土曜日の深夜
お風呂に入ってゆっくりと暖まり
ヒョイと屈んだ刹那、、、
「こくっ」と言う軽い振動がトリガーとなり
腰椎付近の神経からの電気信号が脊髄から頸椎を経由して脳に繋がるメインハーネスを光速で駆け上る
入力された電気信号が脳により「激痛」と識別
「はうぅっ、、、!!」
過去の経験が頭の中にアラートを鳴らす、
少しでも動けば殺られる、、、
「た、、たすぅ~けてぇ~(泣)」
ヤっちゃいましたギックリ腰です、、、orz
とりあえず冷やしまくって痛みを抑えて一晩休んでみると、
ゴムバンドを巻けばなんとか行動可能
「風邪気味 + ギックリ腰 + 鞭打ちの後遺症」の最悪の体調
まぁ、こんな時もあるよね、、、
日曜日を安静にして過ごす予定でしたが、
お誘いメールに捕まりM3に乗り東名を西へ
遊びに人生掛けてますから、手は抜けません!!
滑空場で半日ふらふらしてました(笑)
もちろんココまで体調不良だと飛べないのでお預け状態、、、
こんな日に限って東風が入って斜面上昇風バリバリ、
朝から飛べば滞空5時間楽勝のコンディション
1000mまで楽々昇ってます
飽きるほど滞空して満足げに帰ってくる機体を迎え
楽しそうに飛び立ってゆく姿を眺めるだけ、、
うぅ~体調不良さえ無ければっ
くやしいぃ~~っ
日曜日はお手伝い♪
日曜日は大利根にFOXの運航のお手伝いに行ってきました。
先日のフライトの後にカラーリング&スモークシステムを追加したそうです。
整備士のN西さんの車に便乗して少し早めに大利根に到着、
機体をトレーラーから引き出し、大利根のスタッフの方と一緒に機体を組み立て、、、
主翼ドーリー(キャスター付きの翼受けスタンド)無しで組んだら主翼が重いっ、、、
しかも、上半角”0”なので翼の高さが中腰の姿勢
腰が砕けそう(涙)
せっせと機体を組み上げて、新しいカラーリングを鑑賞、、、
カッコイイ♪
色が入ると雰囲気変わりますね~
作業担当のマイクさんが、クラック補修や、エレベーター、ラダーのマスバランスの調整、カラーリングのコダワリ(キャノピー内側にも赤のピンストライプ!!)
を日本語と英語を交え身振り手振りに擬音連発でプレゼン(笑)
わかるよ、その気持ち、、、苦労した作業は可愛いんだよねぇ~
続けてスモークシステムの取り付け
スモークは、発煙灯に12Vのニクロム線イグナイターを取り付けた大物の煙花火
車の発煙灯の軽く2倍はありますね~
準備が出来たら滑走路の端に機体を移動して、早速フライト
タイラップは地上のお手伝いとN西さんから預かったデジカメで撮影係
スピンリカバリー、Vne(超過禁止速度)までのフラッターテストを含めた耐空検査フライト、
トレーラーに詰め込み、板倉に陸送して作業完了♪
今後の活動が楽しみです。
とりあえず、僕も陸送できるように牽引免許取らなきゃねぇ、、、、
翼を着る感覚
日曜日は久しぶりに単座機でフライト、
搭乗人数が少ないと単座機出すのは気が引けるんですよね、、、、
なにせ、グライダーは一人じゃ飛ばせません、
長い主翼&尾翼を分解してトレーラーに乗せて格納するので、朝一番は組み立てから、
小さな単座機でも翼幅は13~15m 複座機だと17m、組み立てに3人以上は必要です
(ちなみに「お金持ちのスーパーシップ」になると翼幅25mって地上にいると非常に迷惑であろう機体もあります(笑))
エンジンが無いので飛ばすのだって飛行機に引っ張ってもらうか、ウインチで凧揚げみたいに引っ張るか、、、
地上の移動は車もしくは人力で押したり引いたり、
グライダーの運航は「持ちつ持たれつ」ってヤツなんです、
上昇気流が期待できない条件&この酷暑じゃワザワザ工数使って単座機を出す気にはならないんですよね~
そうは言ってもあまりに期間を空けると、感覚が鈍るので久しぶりにPW-5で飛びました。
しばらく大柄な複座のASK-21だったので軽い機体は楽ですね~
「乗る」ってより「翼を着る」って感覚になります、
「夏の上昇気流のありかは第二東名のトンネル付近」って事で先行したASK-21の傍まで引っ張ってもらって、サーマルを探します。
ASK-21はサーマルの中で既に旋回中、650mから上に見て大体800m付近かなぁ、、、
先ずは先行機の下に潜り込んで同じサーマルに乗る「他力本願作戦」を決行!!
同じサーマルに乗れば機体の軽いPW-5なら下からグイグイです♪
ニヤニヤしながらASK-21の下に入って同じ旋回方向で探りを入れると、、、、
あれっ、、、
昇りませんよココ、、、
バンクを変えて旋回中心をずらして探るものの時々コツンと昇るだけ、
完全に出遅れです、、、orz
サーマル(熱上昇気流)は地表付近で日射により暖められた(軽い)空気がシャボン玉のようになって昇る現象なので、、、
上手くシャボン玉の中に入れば一緒に昇れますが、
乗り遅れて入れなければ、次ができるまではもちろんダメ、
スグに代わりのサーマルを探して粘りますが、750mで打ち止め、、、
ASK-21は悠々と1000m付近まで昇り、他のエリアに行っちゃいました
結局、単座機で飛んだものの離陸後23分で着陸、、、
うーん、弱いサーマルで粘る事が出来ない、10分~15分粘れれば状況が変わるんだろうなぁ、、
自分のフライトが終わり、お手伝いをしていると、夕方近くに富士宮のお友達が登場。
ふらりと遊びに来てくれました♪
「遊びに来たからには飛んでけ!!」って事でフライトの準備をするうちに、、、
せっかくならタイラップの後席じゃなくて、前席で飛ばして軽いリフレッシュの方が良いでしょ
教官と一緒に飛んでもらいました(笑)
久しぶりの前席フライトは如何だったでしょ??
トラフックパターンも無難に周り、ナカナカの着陸♪
久しぶりの割には上手いじゃん(笑)
教官曰く「ちょっとリフレッシュすればスグに単座に乗れるぞ」ってコトです、
単座機2機で遊ぼうぜぇ~
空を舞う狐
グライダーのアクロバティック体験してきました!!
0800に東京駅に集合して高速を北に1時間ほど、、、
群馬県の板倉滑空場です。
搭乗する機体は、ポーランド製のアクログライダー
「ザクワト・レモントゥフ・イ・ロドゥクツイ・スフシェントウ・ロトニチェゴ・エドヴァルド・マルガンスキ式MDM-1フォックス型」
長い名前だ、、、、関わった設計者の名前を全部連ねたのかな??
このポーランドの狐、俊敏且つ強靭です
機体概要
翼長 14m
最良滑空比 30:1
自重 345 kg , 最大離陸重量 530kg
超過禁止速度VNE 282km/h
設計運動速度VA 214km/h
制限荷重倍数 (単座時) +9 / -6.0 (複座時) +7 / -5.0
グライダーなのに上半角”0”の短い翼
エルロンは主翼の半分近くまであるし
ピンと立てた尻尾は、面積の半分以上が操縦舵面
胴体は縦長でナイフエッジ(バンク90°)での機体の浮きを考慮してます。
コクピット後の小窓やウッドグリップの操縦系統、、、
競技機みたいなコンセプトなのにデザインにも気を使っているのが微笑ましい
コクピットもソアリングするときに使う昇降計は隅っこに追いやられ
曲技科目を書き込んだメモ(シーケンスカード)を挟むプレートが真ん中に居座り
強靭な機体構造をあらわすVA設計運動速度214km/hが表示される速度計
横には+9G -6GGまで刻まれたGメーター
グライダーのクセにこれっぽっちも上昇気流を捉えてソアリングしようなんて考えてません(笑)
操るパイロットの梶さんは「unlimited(無制限)」クラスの競技パイロット
凄い組み合わせです♪
グライダーの競技アクロの世界は、フィギュアスケートに似ていて、
滑走路脇の審査員席前の1km四方のBOXの中で科目をこなし
①”known”規定の科目(ループやロールなど、、)を複数組み合わせた課題を如何に正確に描くか?
②”unknown”競技24時間前に提示される科目を如何に正確に描くか?
③”free”自分で組み立てた科目を審査員に提出して如何に正確に描くか?
の3種目の合計点で戦う競技
組み合わされる科目はとんでもないモノでした。
機体を組んで、朝のブリーフィングを受け、最初のフライト、、、
「-Gの科目が少ないので意外と楽です」って話ですが、イメージトレーニングを兼ねたレクチャーを受けると、、、
何やらとんでもなく忙しいリズムで科目をトレースしていきます。
科目の端々に”ネガティブ”って言葉が聞こえてくるんですが、、、”背面で”って意味ですよね、、、
科目と”どんな姿勢になるか”のイメージを掴んで、
ポケットの中を空っぽにしてパラシュートを背負い機体に乗り込むと、
アクロ機のお約束「ラチェット付きのベルト」で身体を固縛
普段とは違う後席からの眺め、機内の雰囲気は普通じゃありません、、、
曳航機のハスキーに引かれて普段のフライトの倍の高度 1400mまで上昇,
機体の位置をスタートポジションに合わせて、曲技開始
スパッとロールしたと思ったら 引き起こしてイキナリ4G超え!!
イメージしていた動きより遥かに俊敏!!
タイラップはGに耐えるだけで精一杯
必死に機体の姿勢を追いかけているうちに科目終了、
1400mから離脱して2分30秒で科目終了って、、、
普通のグライダーなら何にもしないでも25分は浮いてるのに
エネルギーは何処に行っちゃったんでしょう??
コレで身体に優しい科目なの!? 呼吸するヒマ無かったぞ!!
高G状態&高ロールレートの機動を連続で繰り出していくので、身体を休める時間が全くナシ
「酔っちゃいそう」なんて思まれますが、、、「酔う」なんてノンビリした時間すらありません(笑)
梶さん、、、、とんでもない事になってますよ
ほぼ毎週 空を飛んでいるタイラップですが、、、完全に飲まれちゃってます。
参考までに
”G”というのは1Gを地上にいる状態としたときの荷重の単位で、
2Gだといつもの体重の二倍の力が体にかかっていることになります。
【参考】
1G:普通の状態
1.5G:旅客機が最大でもこの位
2G:バンク60度急旋回のときのG、普通の飛行機はここまで
3G:気合入れて旋回するとき。だんだん非現実的に
4G:ジェットコースターはこのくらい。
5G:ループの開始Gはこの位。気合入れましょう!!
6G:戦闘機の空中戦はこの辺りから。
7G:飛んだことを後悔する(笑)
8G:呼吸できないらしいです。
9G:エアレースだとこの位掛かってますね
10G:レッドブルを愛飲するとたどり着けるかも!?
-1G:逆立ちをしている状態 じわじわと頭に血が上るぅ~
-1.5G:内臓が動くような、「うえっぷ」って感じ、
-2G:目が飛び出る感じ
-3G:目の奥に鈍い痛みと変な味が口に広がります。
-4G:視界にキラキラと星が飛び、顔のお肉が動きます(笑)
最初のフライト終了後、お昼ごはんの「のり弁(から揚げ付き)」をガッツリ頂き、麦茶で水分補充
午後のフライトは”knoun”科目
科目の表を見せてもらって内容を確認すると、、、
なんだか赤い点線がいっぱいなんですが、、、
イメージ的に赤いとか点線ってキツイとかヤバいってイメージですよね、、
背面でループしたり、背面でスナップロールしたり、背面飛行で10秒とか、ループの途中(270°)から背面ループで(270°)引き起こしとか、、、
つまり、背面系の科目が盛り沢山なんですね、、、
滑空場から離陸して、曳航時間は17分ほど、1400mから曲技開始!!
スパッと機首を下げて45度でダイブ!!
ネガティヴスナップロールで180反転して背面状態
背面で更にダイブして250km/hからアウトサイドループ(背面ループ)
-1Gの背面飛行状態から操縦幹が前に押し込まれて裏返しに引き起こし
風を切る音が大きくなった瞬間、
「之尾はkdrの伊んdをいじcsぇおもむー~uijf9385」←心の叫び
想像の範疇をはるかに超えた-4Gの世界
もし、身体を固定しているベルトが外れたら、キャノピーを突き破って機外放出ですね、、、
この背面ループがとにかくキツかった、、、
血液が頭に寄っちゃって頭がドキドキするは、口の中は変な味がしてくるは、
-Gで顔のお肉が上に寄っちゃって目が閉じちゃいそう
時間にして数秒、-4Gに耐え引き起こしてそのまま45度でダイブ
ダイブしながら加速中に梶さんから涼しい声で「おつかれさまでした♪」
タイラップはハァハァしちゃってます。。。
加速中で落ち着いたのは数秒
増速したところで一気に+6Gプルアップで垂直上昇、続けてエルロンロール左1/4
減速したところでピッチを90°引き起こして背面飛行
6Gでムギュっと潰されてたから 背面だけどチョット一息、、、
背面飛行からエレベーターを引いて垂直降下、120km/hからネガティブスナップロール3/4回転
操縦幹が押し込まれ、強烈な-Gと共に翼から大気が「ババッ!!」っと悲鳴を上げて引き剥がされ一瞬で3/4ロール
ロール停止後、更に垂直降下で230km/h 4G引き起こしで3/4ループ
140km/h背面飛行でレベルオフ
背面状態で静寂の数秒、
もう一度
4G引き起こし 3/4ループで垂直上昇姿勢、連続して-4G 1/2背面ループで垂直降下、
垂直降下で150km/hに達したら、3/4スナップロール+Gのスナップロールは爽快!!
45度でダイブして250km/hまで加速、6Gでプルアップ、垂直上昇1/4エルロンロールからハンマーヘッド
機首を垂直に立てた姿勢を維持、全ての速度エネルギーを位置エネルギーにトレードして垂直上昇
速度がなくなってきたところで機種を左に落して垂直降下
頂点付近はほぼ無重力 体が楽&呼吸が出来る♪
軽重力って幸せ、、、
最後はクルリと機首を下に向け垂直降下
垂直降下からレベルに引き起こして、220km/h」からローリングターン
180度旋回を行いながらエルロンロール1回転
前半は+Gの旋回で後半は-Gの背面旋回、何でコレで旋回できるの??
最後はハーフキューバン エイト(ループ頂点から背面45度ダイブ)
4ポイントロール(90°毎に刻んで4回で360°)の1/2でレベルオフ、科目終了!!
着陸して機体から降りたら、
目眩でふらふら、
脚はカクカク、
頭の奥の入っちゃいけない場所にまで血が押し込まれちゃったような変な頭の重さ
目の裏に広がる妙な圧迫感
確かにfreeと比べて3倍キツかった、、、
おもわず後頭部をコンコンたたいたり、こめかみの辺りを押してみたり(笑)
機体を戻して3回目のフライト、
今回は垂直上昇からエルロンロール1/4の角度チェックをお願いされたので、空間姿勢をきちんと把握しなきゃ、
あの状況でタイラップに出来るのか??
もう一度科目を確認して飛び立ち曲技開始
3回目ともなると、科目のリズムから「呼吸できる時間」と「力を入れてGに耐える」タイミングを掴んでくるので
酸欠は避けられました(笑)
背面ループの時間は気合一発!!
顔にまで力を入れて目を開き視界を確保するのが精一杯、
空間認識と機体姿勢が一致してくると回りを見る余裕が出来てきます。
動きにメリハリを付ける為に、一気に大舵角を与え高ロールレートで動かし慣性を抑えて「ピタッ」と止める為に一瞬僅かに逆に舵を当てる
翼をみると、曳航中はビクともしなかった強靭な翼が高Gと大舵角でブワンブワンしなってます、、、
チェック項目の垂直上昇中の1/4ロールの角度は、綺麗に止まっているように見えるんですが、、、
地上からの見え方は違うのかな?
3回のフライト同乗したところで、体が悲鳴を上げてタイラップは残念ながらリタイヤ、、、
眼の痛みが引かなくなってきたので、今回はココまで。
少しずつ慣れてきたところだったのに、、
地上に残り、舵さんのフライトを見学、
「ズォーーーっ、、、キィーン」、、、きらきらと光りながら舞い風を切る音が地上まで聞こえてきます、
強烈なGに晒される環境で、速度と姿勢をマネージメントして次々にマニューバをこなしていく、
世界選手権を戦う競技パイロットの技量の高さに衝撃を受けました、、、
高い目標を見据えた 集中して取り組む密度の濃いフライトはパイロットとして幸せですね!!
レベルの高いフライトを目の当たりにすると、僕はマダマダですねぇ~
うおぅ!! 宇宙人だァ~(笑)
「カーボンとFRPの狐」にすっかり魅入られちゃいました(笑)
グライダーアクロ凄いです!!
FOXと自由に飛べるようになったら気持ち良いいだろうなぁ~