カテゴリー別アーカイブ: Glider

オーディオバリオ、、、歓びの歌

「オーディオ バリオ」とは、、、

「バリオ」はグライダーに取り付けられた昇降計の通称です。
要は上昇、降下の速度を表す計器です。
この上昇(降下)率に合わせて音が出るのが「オーディオ バリオ」です

この計器、とっても便利なんです♪
音を聴けば、イチイチ計器を見なくても昇降率を判断できるスグレモノ
先日フライトはこの計器に助けられました。

朝夕が涼しく日射が強い、南東より風
先週に引き続き上昇気流が出る好条件♪

「今日は条件良いから2時間は降りてきちゃダメだよ~」
ってプレッシャーを掛けられ、単座機のジュニアで飛び立ち山に向かいます。

HI3C0059
HI3C0059

狙うのは2時間滞空記録ですね、、、

曳航機と別れ、風向きを考えてめぼしい山の斜面に沿って飛ぶと数ヶ所に上昇気流を発見♪
斜面上昇気流は風が山の斜面を吹き上がって発生するので安定しているので滞空記録狙いなら最適です

斜面上昇風のありかを覚えてから、高度を上げて他の空域に行ってみると、、、
だんだん気流が荒れて、機体が揺すられ始める、、
今まで「ぶ~っ」と不満そうな音を出していたオーディオバリオが、嬉しそうに「ピヨピヨピヨっ♪」っとハイトーンの音色で歌い出し
大気速度計と昇降計の針がハネ上がる!!

HI3C0042
HI3C0042

ここぞとばかりにフルにエルロンを押し込みラダーを蹴って機体を一気にバンクさせて急旋回に放り込む
一発でサーマル(熱上昇気流)を捉えて トンビの様にくるくるとサーマルの中で旋回
バンク角を調整して、オーディオバリオがより高い声で歌う上昇気流の強い位置に旋回中心を寄せて750m程まで上昇♪

750mから上には上昇気流が届いていないようで急に上昇が鈍り
オーディオバリオも「ピヨピヨ、、ピ~ ぱぷぅ~」ってトーンダウン
歌うのを止めてしまい 打ち止め状態、、、

こんな具合に、増やした高度で山を飛び回り、色々な場所の上昇気流を乗り継ぎながら滞空記録をのばします。
まぁ良く似たシステムは、「カジノ遊び」か「パチンコ&スロット」か、、、
「種銭増やして色々遊びましょ」って訳で(笑)

さて、1時間も飛ぶと行ける範囲の空域も一巡して オイシイ場所も見えてくる、
やっぱりオイシイ場所にはみんな集まってくる訳でぇ、、、

旋回してサーマルに乗っていると何やら小さいのが一緒に飛んでます
よ~く見ると、トンビがたくさん飛んでます
しかもチラチラとこっちを見てる(笑)
「すみません、先輩方、お邪魔させていただきます!!」

トンビや他のグライダーと一緒にソアリングを楽しんでいると、
「そろそろ降りていいよ~♪」
と無線でお呼び出し、
調子に乗って遊びまわって2時間46分!!

2時間以上滞空を達成したので、次のチャンスには5時間滞空を狙います!!
お弁当と水筒を準備しなきゃ♪


気難しいけど、魅かれちゃう、、、

今週は普段と違う機体が出てます。

ポーランド製の「PW-5」って単座機です。

HI3C0088
HI3C0088

この機は他の単座機とはクラスが異なりさらに、小型、軽量
翼が薄く高速性能に振ったチョット気難しい操縦性、

クラブ教官曰わく
「高性能レーサー機に近い操縦性で複座練習機と比べると肥後の神(昔の工作小刀)とカミソリの違いだぞ!!」
との事です、、、

タイラップのファースト インプレッションは、、、、

HI3C0089
HI3C0089

HI3C0090
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「キャノピーの開き方が高性能機っぽくってカッコイイ!!」
タイラップじゃ、こんなもんです(笑)

「まぁ、僕が乗るのはマダマダ先の事だよね、、」って事で、
複座機で遊ぶつもりが後席には教官が乗り込んでる、、、

「今日はPW-5のチェックするからね!! 」
本気ですか、「ジュニア」だってまだ数回しか乗ってないのに、、、

鋭いツッコミ、、、否、レクチャーを頂き二人の教官のチェックを受けて無事にクリア♪

機体の具体的な特性を聞いてみると、、、

軽い機体なので、風が荒れてくると、木の葉の様に振り回される(笑)
高速性能に似た特性でシャープな操縦性、

ホントにタイラップが扱いきれるのかなぁ、、、
ちょっと鈍い位の操縦性が好みなんだけど、、、

当たり前ですけど、「単座機」って初めての機体でも最初の一回目から一人で飛ばさなきゃいけないんですよね、、、
結構ビビります、

機体に乗り込み曳航機にに曳かれて離陸

機体が軽いので自分の想像より遥かに早いタイミングで浮き上がると、、、
軽いなんてもんじゃない!!
「ヒラヒラ」ってより「フラフラ」だよ!!

風で暴れるのか、オーバーコントロールで自分で崩してるのか、、、
エルロンもエレベーターも敏感で、とにかく必死(笑)
飛行機に「引きずり回される」ような状態で高度600mへ

離脱して高度のある間に出来るだけ感覚を掴むためにイロイロ振り回してみます。

「カミソリ」だって言っていた意味が理解出来ました
感覚的には

HI3C0334
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複座機の「ASK-21」は、BMW 3シリーズ

HI3C0337
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単座機の「ジュニア」が、マツダ ロードスター

HI3C0335
HI3C0335

今回の「PW-5」はロータス エリーゼ
   って感覚ですね、、、

普通に飛ばすなら操縦幹を軽く指先で摘まんて動かすだけ
少しラフに扱うと速度がコロコロ変わるちゃいます、、、
うーん、、ヘタクソだねぇ、、、

感覚を掴んでくると、反応が良いだけに操作に遅れずキッチリ反応してきます
速度の乗りも良いし、乗りこなしたら面白くなりそう♪

PZL-シフィドニク社製 PW-5スムイク 
全幅 : 13.44m,
全長 : 6.22m,
全高 : 1.86m
自重 : 160.00kg
翼面荷重 : 29.50kg/m^2
超過禁止速度 : 225km/h, 
常用滑空速度 : 82.0km/h, 
失速速度 : 58.0km/h
最良滑空比 : 32.0 (at 82km/h)
制限荷重 : +5.3~-2.65 g


Guest Flight

連休最後の日曜日の日記になりますが、、、
連休の遊び疲れがドッと出て会社とお布団を往復するような数日で書けませんでした(笑)

最後の日曜日はイイ感じに晴れましたね~

今回のグライダーは叔父さんの娘(すなわち僕の従姉妹)とそのお友達2名の合計3名が一緒です。

女の子には「グライダー」なんてマイナースポーツは全く想像できないようで
「三角形の凧みたいなの?」とか「パラシュートみたいな?」イロイロなお話で車内が盛り上がります。
期待半分不安半分ってトコでしょう(笑)

滑空場に到着して機体を見て初めて「グライダー」を理解して貰えたようです(笑)

早速、お嬢様方はクラブ教官の操縦の複座機のASK-21で体験搭乗フライトを楽しんでいます(笑)
まぁ、女の子がいると雰囲気が違うこと、、、(笑)

HI3C0059
HI3C0059

僕は単座機「ジュニア」で滞空記録を狙って飛びましたが、、、
上昇気流の幅が狭く滞空出来ずにあっさり着陸、、、orz
せっかく軽い単座機を用意したのになぁ~

午前中のフライトを終えて
フィールドの気象状況を教えて貰いながら午後のフライトを考える、、、
やっぱり 上昇気流が小さくて滞空は難しそう、、、
とりあえずは、複座機のお手伝いしながら様子を見ましょ

お昼ご飯を終えて、午後のフライトを手伝いながら天候の変化を待ってもイマイチっぽい、
「午後も滞空するの難しそうだから、飛ぶのヤメだなぁ~」
なんて思っていると、、、

女の子の一人が上空を旋回するグライダーを見上げてます。

暑い中、わざわざ日陰から出てきて眺めてるって、、、
グライダーの世界が結構気に入って頂けたようです♪

「せっかくの機会だから、一緒に飛ぶ?」
って事で複座機で一緒に飛ぶ事に、、、

女の子乗せて飛ぶのに弱い上昇気流相手にグリグリ旋回させる訳にはいかないので、
チョット高いところまで飛行機に連れて行ってもらって、小さい上昇気流を浅い旋回で拾いながら散歩のようなフライト

ご満悦の様子で、グライダーでのフライトは夏休みの良い思い出になったようです♪
将来のグライダー人口が1人増えたかなぁ、、、


Silent Battle

ここ最近の不安定な天候で1ヶ月振りのフライトです♪
上空に寒気が入り 大気は不安定、積雲系の雲が浮かんで、サーマル(熱上昇気流)が期待出来る空です♪
サーマルを求めて空に上がってみると上昇気流は全くナシ、、、

おかしいなぁ~??

高度を失い残念ながら18分程で着陸

HI3C0005
HI3C0005

ん~ 盛り上がりに欠けるなぁ、、、

HI3C0002
HI3C0002

お昼ご飯を食べてから複座の「ASK-21」で離陸
南東から風が吹き始めたので、狙いはフィールドの西の山に発生する斜面上昇風を使った「リッジ ソアリング」です

リッジ(斜面上昇風)」は山の風上斜面に沿って風が吹き上げるので帯状の上昇気流が発生します
後席の先生に地形特性を教わりながら山の稜線に沿って上昇帯を探すと、、
見つけ出した上昇帯は風が弱く高度を維持するのが精一杯、、、

とにかく、速度を絞って出来るだけ沈下を少なくして高度維持!
風の変化を待つことに、、、

10分もすると、単座機のSZD51-1「ジュニア」が離陸してくる様子

無線の声を聴くと、高校時代の後輩が乗っています。

曳航機に引かれて、近い空域で離脱、
真っ直ぐこっちに向かってきて同じ上昇帯に入ってきます!!

後輩の単座機の方が10~15mほど高い高度、お互いの顔が見える距離で何度も交錯、

「ははぁ~ん、勝負しようってぇ~!!」

相手は単座機、こっちは複座
機体も大きく重い不利な条件、
浮きにくいは、旋回半径はデカイは、、、結構厳しいかも、、

  
    —–面白いじゃない!!—–

重い複座機で下から追いかけてやるっ !!

弱い上昇気流で粘るには、とにかく丁寧な操作でロスを少なく、

上昇帯に留まるための旋回も出来る限り浅いバンクで静かに

キャノピー(風防)に取り付けた”糸”を見て機体の滑りを最小限に抑え込む
「滑り」があると進行方向が機軸に対して斜めなっているので「前面投影面積」が大きくなり空気抵抗が増え、主翼の効率も下がります
糸の動きで相対気流を見て、機軸に合せるようにラダー(方向舵)でコントロールします

高度600m付近て高度を失ったり回復したりで粘りながら後輩が駆る「ジュニア」の動きを追うと
やっぱり単座機は軽い、、少しずつ高度差が開き置き去りにされそうですが、

何とか手が届く範囲

どうやら時々 下降気流にハマって失高しているようです、、、

「意外と何とか届くかも!?」

ココはガマン比べの勝負トコロ!!
絞った速度で安定させて、昇降計の針の動きを見て上昇帯の「位置」と「強さ」を調べながら オイシイ場所を探します

10km程 南東にある工場の煙突から棚引く煙で地上風の変化を見ていると、
南東風に乗った煙が真っ直ぐ流れる状況だと上昇気流が弱くなり
時折、煙が途中から西に曲がると特定の山の稜線で地上風が収束するようで、
上昇気流が僅かに強くなるのを発見♪

上昇気流が強くなるポイントを繋いで稜線から離れる方向で8の字を描くコースを設定
タイミングを待ちます、、、

上昇気流が僅かに強くなると速度が増える(3~5km/h)ので
速度を保つように僅かに操縦桿を引き、上昇帯から貰った運動エネルギーを高度に替えてジリジリと上昇。
単座機と同じ高度まで昇り 僅かにリードを取って逆転に成功♪

ふふんっ!! 「先輩のイゲン」ってヤツは保ったかなぁ~♪

並進する単座機を気分よく眺めたところで、時計を見ると、、、

   1時間35分!!

ひええぇっ、、夢中になって遊び過ぎたっ

「き、、、今日のところはこの位で勘弁してやるっ!!」

軽く手を降ってから単座機から離れて滑空場に進路を取って200km/hに増速
一気に滑空場上空に戻り着陸

既に地上は撤収開始、、、
しばらくして「ジュニア」も着陸、、、
バタバタと機体を分解して格納庫に撤収!!

飛行時間の集計は1時間48分
集中していると時間感覚って麻痺しますね~
気が付けば写真も撮っていなし、、、

格納庫に戻って後輩と話をしてみるとやっぱり同じ上昇気流のなかで0.8m/sで上昇していたらしいです、、、
どうりで引き離されるワケだ(笑)
次の機会は単座機を2機使って機体ハンディ無しの「タイマン勝負」って事になりました♪

フライトを楽しんだ後は恐怖のお会計、、、
諭吉様が翼に乗って飛び立って行きました、、、
まぁ、後輩と楽しく遊べたし、欲しかった数値も手に入ったから大満足です♪

面白かったぁ~


地上待機中

天候の回復を祈ってグライダーに来ています

がっ、、、

海から湿った空気がバンバン入って視程がコロコロ変わるし、雲も低いです~

HI3C0058
HI3C0058

天気が回復するまで地上待機、、、

グライダーを掃除したり草刈りしたり

のどかだなぁ~♪

んで、、、
結局 天候は回復せず(泣)

グライダーを組んで並べて 眺めながら
みんなで「河原でお弁当♪」
これで終わっちゃいました、、、orz

天気には勝てません~