E36M3 フロントサスペンション フリクション低減とプリロードセッティング

思うところがあり、、、フロントのセッティングを変更しました

今回の追加部品はID65スラストベアリング
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改善目標は2つ

コイルスプリングの特性でストロークする時に軸方向に捻れながらストロークします。

スプリングシートに直接スプリングを当てると軸方向が固定されて、捻れが発散出来ないのでスムーズなストロークが阻害されます
捻れを発散させる為にスプリングシート部スラストベアリングを入れて捩れによるフリクションを抜きしなやかな動きを目指します。

既にリアスプリングに組み込み済みで「滑らかなストローク感」が得られるのは体感していますので効果を期待出来る部品追加です。

ストラット式サスペンションは操舵軸をダンパーシャフトが兼用しているのでノーマルアッパーマウントはベアリング支持になっていてステアリング軸の動きを阻害しません、

このベアリング支持のノーマルアッパーマウントに対して社外品サスペンションに用いられるピロボールを使用したピロアッパーマウントは同じようにフリクションは無さそうですが、
実際にはステアリング操作に対してピロボール部では回らずによりフリクションの少ないダンパーシャフトとスプリングシート部で回っています。

今までのタイラップ号はフリクションレスシートで捻れを逃がしていましたが、スラストベアリング支持にして更にフリクション低減を狙います。

「車高調に交換してステアリングがどっしり落ち着いた!」なんて思っていても、実はステアリング系のフリクションが大きくなっているだけだったりします(笑)
パーツ記事
Φ65 Φ60ニードルローラーベアリング

休日の午後に、駐車場でウマに載せてフロントサスペンションを分解
分解ついでに掃除とダンパーの緒元を実測、
アッパーシートとロアーシートの最大間隔は220mm 
ソコソコ長いスプリングも組めますが、、、、もう少し欲しいかな、、
基本のストローク測定、
倒立ダンパーのストローク量の測定はバンプラバーやダンパーロッドが直接計れないので、
ストローク量を見やすくするためにグリスを軽く塗ってバンプラバーに当たるまでロッドを押し込んで実測
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ストローク量は95mmでした。

スラストベアリングの組み込み作業自体は超簡単、
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スラストベアリングにグリスを詰めてスプリングアッパーシートに組み込み出来上がり。
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次に実測したストローク量を基に最大荷重倍数を2Gとしてプリロードを設定し、縮みストロークを確保します。

①以前計算した重量データーとETKの重量情報を使ってバネ上重量を求めます、
 重量合計 1489.33kg
 モーメント合計 2030.386.16kgfmm
 ホイールベース2710mm
 アーム(重心位置) 1363.29mm
 前後重量配分 49.7:50.3
 前軸重量 740.2kg
 後軸重量 749.1kg

これにドライバー&ナビの重量を加えて 設計単位重量 77kg x 2 = 154kg
 アーム 1350mm
 モーメント 154kg x1350mm 207900kgfmm
 車両重量合計 1489.33kg + 154kg 1643.33kg
 モーメント合計 2030386.16kgfmm + 207900kgfmm = 2238286.16kgfmm
 アーム(重心位置) 2238286.16kgfmm ÷1643.33kg = 1362.043mm
 前後重量配分 49.75;50.25
 前軸重量 825.94kg
 後軸重量 817.39kg

前単車輪重量、825.94kg ÷ 2 = 412.97kg
 この前単車輪重量からバネ下重量を減じた値がバネ上重量になるので、、大物を拾い出してみると
 フロントばね下重量
 ホイール重量 7.2kg
 タイヤ重量10kg
 フロントサスペンション系重量 7.8kg
  合計25kg

タイラップ号のバネ上重量は412.97kg - 25 kg = 387.97kgになります。

②求めたバネ上重量とスプリングレートを使って1Gストローク量を求めます。
 プライマリースプリングの密着荷重は375kg
 合成1次レートは (10x14.8)÷(10+14.8)=5.97kg/mm 
 合成1次レートでのストローク量は 375kg ÷ 5.97kg/mm = 62.81mm

 10kg/mmのメインレートでの1Gストロークは
 バネ上重量387.97kg – プライマリースプリング密着荷重375kg 残1G荷重 12.97kg
 12.97kg ÷ 10kg/mm = 1.297mm

1G荷重状態でのストローク量は,
62.81mm + 1.297mm = 64.107mm

ダンパーストローク量は95mmなので残りストローク量とバンプラバータッチまでの荷重容量は
 95mm – 64.197mm = 30.803mm
 30.803mm x 10kg/mm=308.03kg

③耐荷重倍数を2Gとして設定すると、1G車高から更に387.97kgが必要になるので
 許容荷重308.03kg – 設定耐荷重387.97kg = -79.94kg
 設定荷重に79.94kg程不足しています、

④この不足分をスプリングレートで割ると設定プリロード量になるので
 79.04kg÷10kg/mm=7.994mm

プリロードはダンパーストロークの伸び縮みのストロークバランスの調整なので、
今回 7.904mm掛けることにより
伸びストロークを7.904mm減らして、縮みストロークを7.904mm増やします。

今回はこの数値を踏まえて8.0mmにセット

早速、テストしてみると
捻り応力を逃がすスラストベアリング効果で
ステアリングフリクションが明らかに減少してノーマルアッパーマウントに近いクリアですっきりしたステアフィールになり
同じレートとは思えない程ストロークの深い位置でも滑らか脚が動きます♪

同時に行ったプリロード調整で伸び縮みストロークバランスが適正化されたのでストローク感が良くなり「良く動く脚」になり
耐荷重が増えフルロールの旋回姿勢でもバンプラバータッチまで余裕があるので
コーナーリング中に外乱を受けてバンプラバータッチでスリップダウンする事無くタイヤを路面に押し付けフロントの安心感が増しています

今回の設定変更でフロントの動きがかなり良くなったのと同時に新たな問題点も見つかりました。
次回の設定変更で更に詰めて行きます。


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