タイヤの動・静均一性とホイールへの組み込み方法

タイヤの動・静均一性とホイールへの組み込み方法

「タイヤが磨耗したら新しいタイヤを購入してホイールに組み込みバランスを取る」
自動車を維持するには必要な作業ですね
大抵のユーザーはタイヤ屋さんや量販店でタイヤを購入して「交換作業、タイヤバランス、廃タイヤ処分」一式でチャンチャン♪

ですが、、、
「タイヤ&ホイール バランス」って2番目の項目なんです

タイヤの組み精度で一番大切なのは「ユニフォーミティ」です
この「ユニフォーミティ」とはタイヤの「静・動的均一性」でタイヤの真円度と硬さの均一性を表しています

簡単に言うと、、、
どれだけタイヤが真円に近いか?(静的均一性)
どれだけ硬さ(反発力)が均一か?(動的均一性)
になります。

つまり、
「全てのタイヤは真円ではなく硬さも均一ではない」
って事です。

同じくホイールにも「動・静的均一性」は存在しますので(アルミだろうが鉄だろうが応力が入れば弾性変形します)
ホイールとタイヤを組み合わせた状態で、「もっとも動・静的均一」に組む事が最優先になります。
この組み込み調整が「ユニフォーミティ マッチング」と呼ばれます。
まぁ、考えてみれば当たり前ですよね(笑)

もちろんこの方法だと、タイヤとホイールの質量的バランスは最良にはなりません
何故ならば、タイヤの軽点とホイールの重点を合わせる事の優先度が自ずと下がるからです。

「バランスウエイトが少ないほど組み込み技術が高い」ってよく言われますが、、、
実はまったく当てになりません。
バランス率を優先しても、タイヤが丸く組まれていなければ振動が発生しますし、
たとえタイヤが三角形になっていてもバランスを取ることは出来ますから(笑)

よくある悩ましい不具合として
新車時装着タイヤが磨耗して、新しいタイヤに交換後にシミー(走行中のステアリングのブレ)に悩まされ
何回バランスを取り直しても治らず”原因不明”となる
って事態が発生します。

この不具合発生を考えてみると、、、

新車のメーカー出荷状態は「ユニフォーミティ マッチング+ダイナミックバランス」で組まれます。

タイヤソーピングからホイールへ組み込む際にユニフォーミティマーク合わせを行い、
1分45秒付近でユニフォーミティチェック、後にダイナミックバランスチェックしています。

フォード向けの組み立てラインではハッキリとユニフォーミティ合わせしています

このメーカー出荷状態の「タイヤの動・静均一性(真円度)及びダイナミックバランス率」が高い状態から
通常のタイヤ屋さんで「バランス率(軽点合わせ)」のみで組まれる事で「タイヤの動・静均一性(真円度)」が悪化して発生しています
もちろん、原因が「タイヤの動・静均一性(真円度)」にあるので、
どれだけバランスを取り直しても治りません

また、メーカー納品タイヤと市販タイヤのユニフォーミティマークの有無に関しては
①メーカー納品のタイヤにユニフォーミティマーク(赤点)があるのは、組み立て後のユニフォーミティチェックでの製品不良率を下げるためにホイールの白点と合わせて組む為に必要なのでマークキングされていて

②市販流通タイヤにユニフォーミティマークが無いのは
タイヤ屋さんはユニフォーミティマークを使って組む事が必要とされていない(ユニフォーミティチェックが出来ない)からだと考えます。

市販タイヤでもメーカー認証タイヤ (BMWは☆ ポルシェはN)はユニフォーミティマーク付きかもしれません
TISにもランアウト限界(タイヤの振れ限界)が記載されていますので ユニフォーミティ合わせが必要とされています。
認証タイヤを純正ホイールにユニフォーミティマーク合わせで組めばメーカーのランアウト限界値以内に収まる精度に製品管理されているのかもしれませんね
認証タイヤを見てみたいです。

ここまで調べて
バランス率より重要な「ユニフォーミティ マッチング」が一般化されていないのは、計測機器が量販店やタイヤ屋さんに普及していない事が原因で、
一部のタイヤショップが機器を導入して「ユニフォーミティ マッチング」を提供していますが
タイヤ交換工賃+廃タイヤ処分料の相場は1本1万円位
交換工賃だけで4万円、、、

205/55/16のプライマシー4って通販で6万円位で買えるタイヤの交換工賃としては高嶺の花
絶対確実だけどタイヤ代金の70%近い交換工賃は僕には無理

さてどうしよう、、、

通常の「バランス率優先の組み込み」での最適解を探します。


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